ハリウッドの脚本家組合のストライキが妥結した最大の争点はAIの扱い方

先週まで続いていたアメリカ脚本家組合のストライキは、映画製作者協会と暫定的な合意に達し、約5か月に及ぶストライキが一旦収束しました。今回の妥結の内容の詳細は非公表ですが、Bloombergが報じた内容によると、ドラマのエピソード毎に一定の人間の脚本家を割り当てることや、人間が制作した脚本でAIが学習した場合、それを制作した人間に必ずフィーが入る仕組みの導入などが盛り込まれたようです。

米国の脚本家は、AIによる代替を非常に懸念しています。米国では、7月からテレビ・ラジオ芸能人組合もAIの使用規制を訴えるストライキを行っています。

メディアの世界は、人間の個性やオリジナリティが評価されやすい業界と考えますが、脚本や俳優までAIに代替されることを真剣に懸念しています。現場では、既に代替されはじめているからこそストライキに及んでいるということなのでしょう。クリエイティブの世界までAIの脅威が迫っているとは、米国はさすがです。

既に、カクテルを作るバーテンダーロボットや、駐車場警備をするロボットなどが、テキサスのカジノで人間の仕事を奪いつつありますし、日本ではまだ少数ですが、欧米のファーストフードでは、オーダーは入口のタッチパネルが定番になっています。

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