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愛するクラブがくれたもの【6】

V・ファーレン長崎を愛するサポーターの方からお話を伺い、応援することで得たもの、楽しさを多くの人に広める「愛するクラブがくれたもの」。
第6回は「ねがかり」さんよりいただいたお話です。

ちなみにサムネイルの画像は、なんとV・ファーレンのエンブレムのコスプレ!(笑)
全国を転々としたねがかりさんが気付いた長崎の魅力、V・ファーレンと出会ってハマった理由とは…?


飲食業で全国を転々

私は長崎出身で、もともとスペイン旅行でバレンシアCF(スペイン1部)の試合を観に行くぐらいにサッカーが好きでした。

高校卒業後は県外の大学へと進学し、社会人になってからは15年ほど飲食業界で勤めていました。
飲食業界に入ったのは、21歳のころからアルバイトをしていた焼き鳥屋へ就職したのが始まりです。その後、日本料理のお店へ転職。

ホテルで働くなどしたのち、独立を目指して大きな店の経営を学びたくなり、27歳の頃大手居酒屋チェーンへ移りました。
その後九州各地、大阪勤務、東京勤務など全国を転々として福岡へ異動し、34歳まで5年ほど福岡市内に住んでいました。

その時期にアビスパ福岡の試合を観に行ったこともあります。
業種的にスケジュールが合わずあまり多くは行けなかったけれど、アビスパは今でも好きなクラブです。

人生を賭けて働いた自負はありますが、家族の体調が悪くなったこと、自分の才覚で時代の流れに勝てないと思ってしまったことから、独立の夢を諦めた格好ではありますが人生の舵を切りなおすことにして、長崎に帰ってきました。

帰ってきてからは畑違いの仕事に就き、それからは10年ほどカレンダー通りに土曜日・日曜日が休みの、金融系のデスクワークに従事しております。

全国を回ったことで気付いた長崎の魅力

全国を転々とするなかでもちろんどこの土地も素敵なところでしたが、長崎に戻ると水が美味しいこと、食事が非常に美味しいこと、そして甘いのではない優しい大人がかなり多いという魅力に気付きました。
これらのことに気付いたのは、長崎を出てかなり経ってからです。

大人は優しく、家の子どもだけでなく、地域の子どもの知らない間に多数の大人に守られている。これは間違いなく長崎人の特徴だと思います。
そのため、きっとV・ファーレンのサポーターはクラブや選手を守りたいという気持ちがかなり強いのではないかと思っています。

V・ファーレン長崎に初めて出会ったのは、長崎に帰ってきた2014年です。
ただ、なんとなくニュースで試合結果は追うけれど、そのうち観に行きたいなというぐらいには興味はあるけれど、でもその程度。

土日が休みになったため、Jリーグの試合を好きに観に行く時間はできましたが、きっかけがなくなかなかトラスタに観に行くことはありませんでした。

初観戦で昂った感情

僕の初めての生観戦は2018年、第6節・FC東京戦。振り返ってみると、岩崎本舗さんが「角煮まんじゅうは絶対に売り切れさせません!」とFC東京サポーターに挑戦した時ですね。

初観戦時の様子(ねがかりさん提供)

「J1に上がったのなら1度観てみよう」と、会社の仲間と軽い気持ちで行ったところ、これが思いの外楽しかった。
大敗(2-5)したけれど、初めての現地観戦はめちゃくちゃ楽しかった記憶ばかりが残っています。

初のJ1の舞台で巨大な相手に立ち向かい、おらがまちのチームがもがき戦う姿に感動したことはもちろん、なによりも自分自身がいつの間にか少年のような心で感情を昂らせていたこと。

その時間を仲間や家族と共有出来るのが楽しいこと、周りの人たちがクラブと長崎という土地自体に誇りに思っていることに気づき、ハマりました。

2018年から好きな、とある選手

V・ファーレンの中でも特に、2018年に見た時からとある選手が好きです。
キックオフから、それはもう惚れ惚れするほどに一生懸命に戦い、力の限り走り回り、疲れ果ててついに息も絶え絶えに歩き始めたのを見た時、「なんて献身的な選手なんだろう、こんなにボロボロになるまでやるなんて、、流石にガス欠だな、、、もういいんだ、ゆっくり休んでほしい」と思っていたら、突然鬼の形相で全速力でプレスバックして追いかけ回したのがどうしても忘れられません。

疲れたふりではなく、多分ほんとに疲れていたのでしょうが、初めて見た時は味方なのに恐怖を覚えました。相手選手も恐怖していた気がします。
それから今まで、ずっとフアンマ・デルガド選手の虜です。

ホーム・トラスタの様子(ねがかりさん提供)

V・ファーレンが与えてくれたもの

V・ファーレン長崎が与えてくれたものは「時間」です。
仲間と過ごす時間、僕が少年のような心に戻る時間、ビッグクラブになるまでの航路を想像する時間、「長崎」という地元を誇りに思えるようになった時間です。

大切な時間を積み重ねさせてくれるV・ファーレンに、心から感謝しています。これからも共に西の果てで、ともに戦います。

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