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やりたいことに、日付をつけたら自分のことを好きになれた話

私は、社会人4年目の夏、2022年8月12日金曜日、午前中までに各部署に宛てた必要事項の伝達や、各所に「1ヶ月後に戻ります」の言葉を伝えて会社を後にした。(結局、ラスベガスから上司に辞めますってLINEして非常識な辞め方をしたのは同僚の間では有名。上司ごめんなさい。)
ランチを買いに行く同僚と一緒に駅まで歩く道は、いつもなら私もコンビニに行くのに1人だけ駅に向かって行くのがなんだか変な感じだった。

そして、万が一に備えてお家の中は隅々までお掃除をし、家族にも遺書のつもりで手紙をしたためた。

家を出て、私が日本で一番好きな街渋谷で、大学時代4年間、毎日一緒にいたニコイチと会って、育てているガジュマルとお家の鍵を彼女に託し、空港へ向かった。「生きて帰ってきます」というムービーを撮ってもらったりして、旅の準備は100%できていた。

そして、私の心には、怖いなんて感情は一切なかった。

お前は没個性だ

私は、この言葉に抗いたい気持ちがあって、バックパッカーに行ったのだ。

正直、没個性、という言葉は正論で、社会人1年目に上司にそう言われてから、ずっとあの上司をギャフンと言わせたかった。お前は唯一無二で、絶対に他にはそんな人いないって言わせたかった。
でも、その時は、なんで没個性って言われたのか、そもそも本質がわかっていなかったんだと思う。
今振り返れば、見事にあの時は"没個性"だったんだ。

そして、没個性、というともう1人の顔が浮かぶ。

社会人2年目、私は性格ま反対の男性とお付き合いをし、同棲をしていた。私にはない価値観を持つ彼に憧れ、その人のようになりたいと思うくらい尊敬していた。
けど、尊敬するあまり、どうしても彼に合わせてしまったり、彼の真似にしかならなくて、「自分は、自分自身で何も答えを持っていない、没個性だったんだ」と気がついた。

そこからどんどん彼と自分を比べては自己嫌悪になり、彼の性格的にもそんなウジウジする女は無理ってことでフラれた。
まあゆーて、モラハラだったのは確かなんだけど、彼の言っていたことは何一つ間違えていなくて、正論すぎて、あの頃の私の心は深くえぐられた。私には耐えられなかった。

こんなにも一生懸命生きてきたはずなのに、「自分は誰なんだろう」と。
この問いをひたすら繰り返す日々が続いた。自分のことを、誰でもいい、エキストラAとしか思えなくて、生きている意味が正直わからなくなってしまった。
何を食べても美味しくなくて、誰といてもつまらなくて、自分でいることが嫌で、過去の経験は全て何か嘘で塗り固められた虚構のように感じたし、未来に私が笑っていることにも期待なんて露ほどもできなくなっていた。

でも結局、男の存在なんかに自分の人生を変えてもらったなんて本当は嫌だったけど、まじで彼のおかげで、私は自分のことを本当に嫌いになったけど(あの時はまじで半分鬱だった)、逆にそれを乗り越えて私は今、自分を好きになった。

やりたいことの探し方・実現の仕方

正直、やりたいことが見つからないならなんでも、手当たり次第やればいいと思った。
所詮若いのだから、何か失敗してもいくらでも軌道修正ができる。
若者の特権じゃないか。

そして、やってみたいことをリストアップした時に、ちょっと頑張ったら実現できそうなことに、日付をつけてみた。
それが、「世界一周する、バックパッカーになること」だった。
期限が決まると、自然と何をしなければならないのか逆算で弾き出されるタスクをこなせば良くなる。不思議ね。

結局、

  • 貯金(実際、170万円使った)

  • 英語力アップ

  • 仕事で就職に困らないスキルと実績を身につける

の3つを意識した、10ヶ月ほど時間をかけた大計画になった。

私として生まれたことを後悔しないために

正直、周りの人間に私という人間は「いつも明るくて活発なギャル」というふうに映っているんだけど、ぶっちゃけめちゃくちゃ心配性だし、結構考えてしまうクソ真面目だ。何より毎回親がうるさくてうざったい、というのもあるが、築き上げられるはずのキャリアを手放すことだって怖かった。

それでも、行くっきゃないっしょ、で大金を注ぎ込み世界一周旅行券を購入した。
そう、この、「思い立ったら行動に移せるバイタリティと決断力をもった女」が、私なのだ。

この瞬間、私の毎日は急に動き出した。

こうやって人生を自分の手で動かせたことが、私にとって忘れられない20代の経験の一つになった。

『人が出した正解を、自分の正解にしないこと』
これって、すごく体力がいるし、めんどくさい。正直、日本にいる限り、犯罪など起こさない限り、食いっぱぐれることはないし、なんとなく生きてても、毎日はすぎていってくれて、なんとなく寿命を迎えることはできると思う。

でも、私にはそれは、自分の命が勿体なすぎて無理だと思った。
私は、私として生まれてきたことを大事にしたいし、時間が流れていってしまうのを見過ごすことがとても勿体ないと思っている。

命ある限り、というと話が大きくなりすぎちゃうのだが、私が私として意識のあるうちは、なりたい自分になるために少しでも没個性ではない自分を目指したい。
全ては、自分が自分を好きになれるように。

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私は、自分の人生を少しでも自分のために生きたい、けど勇気が出ない、という若者に向けて背中を押したいから記事を書いています。
めっちゃエゴですが私の言葉で、いろんな人に「あー、なんか頑張ろ」って元気になってもらいたいです。


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