ドラッカーの読書記録の続きを書いていく。
https://www.amazon.co.jp/マネジメント-エッセンシャル版-基本と原則-ピーター・F・ドラッカー/dp/4478410232
前回の読書記録はこちら。
Part1は「マネジメントとは」について書かれた章だったが、Part2は、マネジメントの具体的な方法論の話だ。
マネージャーは組織のアウトプットに責任を持つべき存在
まず、マネージャーの仕事には、2つの役割があるという。
ただ、人員を「管理する」という存在ではなく、組織のアウトプットに主眼を置いて、長期的な成長も見ながら決断してく存在なのだ。この辺の捉え方は、以前に読んだ『high output manegement』と同じ考え方だ。
アウトプットに主眼を置くと、組織を構成する人員との関係性が最優先事項でないことがわかる。
意思決定するかどうか、そして行動するかどうか
次に、マネージャーが行うべき意思決定について。
まず、どんな時に意思決定が必要かについて、明快な原則が述べられている。
意思決定しない、を決めることも非常に重要なのだ。また、意思決定とは、行動するか/しないかの2択である、という点も単純である。しかし、ここは、現実においてはそうすることが非常に難しい点であると思う。
さらに意思決定には行動が伴わないと意味がない。だからこそ、行動に関わる人たちを適切に意思決定に巻き込んでいくことについても述べられたいた。
「伝える」と「伝わる」は違う
次のコミュニケーションに関する言及も面白かった。受け手が情報を受け取って始めて、コミュニケーションが成立したと言えるのだ。
重要なのは、大きく物事を捉え、リスクを取ることを前提に行動すること
これは自戒をかなり込めた知見なのだが、マネジメント層にとっての意思決定は、できる限り物事を大きく捉えて判断しなければならない。人間はどうしても、細かいところの正確性を積み上げたくなるような傾向ががある気がしているが、それは意思決定にとっては必要ないのである。
そのように細かな数字を突き詰める行動は、「リスクを最小化したい」という願いから来ているような気がする。しかしながら、経営判断とはリスクを伴うことなのである。
本のタイトルにある通り、本当にマネジメントのエッセンスが詰まった本だ。マネジメント経験をもっと積んで読んだら、また新しい発見がありそうだから、しばらくしたら、また読み直したいな。