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マネジメント[エッセンシャル版] Part1【読書記録#10-1】

記念すべき10冊目!
おすすめしてもらって読んだ本。記録していきます。

https://www.amazon.co.jp/マネジメント-エッセンシャル版-基本と原則-ピーター・F・ドラッカー/dp/4478410232

図書館の貸し出し期間2週間の間に読みきれなかったので、まずはPart1だけ記録。もう一回借りれられたら続きを読もう。


マネージャーとは起業家である

まず、序章で、心が動いた文章。

マネジャーは起業家でなければならない。イノベーションのための組織をつくり、動かすことを学ばなければならない。

最近、私の中でも仕事の定義が変わっている。与えられた業務を決められたルール通りにこなして、合格点以上のアウトプットを出すものだとこれまでは捉えていたっていった。でもそれはメンバーとして存在する場合においてのみで、マネージャーのような立場になってくると、生き物であるビジネスをリアルタイムで扱い、創造していく、という見方になってきた。そう捉えたとき、マネージャーとしての役割はこの言葉に凝縮されているように思う。


本では、マネジメントには3つの役割があるとされている。

① 自らの組織に特有の使命を果たす。マネジメントは、組織に特有の使命、すなわちそれぞれの日的を果たすために存在する。
② 仕事を通じて働く人たちを生かす。現代社会においては、組織こそ、一人ひとりの人間にとって、生計の発、社会的な地位、コミュニティとの絆を手にし、自己実現を図る手段である。当然、働く人を生かすことが重要な意味を持つ。
③ 自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献する。マネジメントには、自らの組織が社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題の解決に貢献する役割がある。

マネジメントというと、社内の方を向いているイメージを持っていたが、③の社会のための企業活動を動かすものとして、マネジメントがあるのだ。
そう言った意味で、マネジメントには、「管理的活動」と「起業家的活動」の二つの側面がある。

マネジメントは管理する。すでに存在し、すでに知られているものを管理する。同時にマネジメントは起業家とならなければならない。成果の小さな分野、縮小しつつある分野から、分野、しかも増大する分野へと資源を向けなければならない。そのために昨日を捨て、既に存在しているもの、知られているものを陳腐化しなければならない。明日を創造しなければならない。

企業とは顧客を創造するためのものである

企業とは何かを知るためには、企業の目的から考えなければならない。企業の目的は、それぞれの企業の外にある。企業は社会の機関であり、その目的は社会にある。企業の目的の定義は一つしかない。それは、顧客を創造することである。
市場をつくるのは、神や自然や経済的な力ではなく企業である。

では、マネージメントを行う企業という組織を注目したときに、「企業」とは何だろうか。という問いに対するこの名言。
顧客を創造するというのは、もちろんありもしない顧客を営業で無理やり作り出すことではない。企業の2つの基本機能は、マーケティングとイノベーションだそうだ。

「われわれは何を売りたいか」ではなく、「顧客は何を買いたいか」を問う。「われわれの製品やサービスにできることはこれである」ではなく、「顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足がこれである」と言う。

したがって企業の第二の機能は、イノベーションすなわち新しい満足を生みだすことである。

事業とは何か、は顧客に聞くもの

よって、企業が行う事業も、企業が打ち出すものではなく、自分たちの顧客に問いかけて答えを見つけるものだ。

顧客を満足させることこそ、企業の使命であり目的である。したがって、「われわれの事業は何か」との問いは、企業を外部すなわち顧客と市場の観点から見て、初めて答えることができる。

企業の中にいると、あたかも自分たちが絶対的な存在だと想いがちだから、常に何を顧客に評価されているのかは意識し続け、自分で問いかけ続けたいと思った。

「われわれの事業は何か」…
この問いは常に行わなければならない。「われわれの事業は何か」を真剣に問うべきは、むしろ成功しているときである。


事業戦略計画とは

ではその事業を実際に実行するにあたっての戦略計画について、どのような考えを持てば良いのか。面白いのは、戦略というと未来を予測することが第一ステップのように思えるが、本著ではそれが否定されている。そもそも企業は「未来」を変えるために存在しているのだから。

予測というものが、可能性とその範囲を見つけようとすのものだからである。起業家にとっての関心は、その可能性そのものを変える出来事である。企業は、予測の基礎となる可能性そのものを変えなければならない。したがって、企業に未来を志向させるうえで、予測は役に立たない。

だからこそ、戦略決定とは、どこまでの未来を折り込むのかを自ら"決断"し、その上で、「今日何をやるか」を決めることである。

戦略計画は未来の意思決定に関わるものではない。それは、現在の意思決定が未来において持つ意味に関わるものである。意思決定が存在しうるのは、現在においてのみである。
最大の問題は、明日何をなすべきかではない。「不確実な明日のために今日何をなすべきか」である。問題は、「明日何が起きるか」ではない。「現在の考え方や行動にいかなる種類の未来を折り込むか、どの程度の先を考えるか」、そしてそこから「いかにしていま合理的な意思決定を行うか」である。

決めたら終わりでもなく、継続していることも、今日も継続すべきかどうか意思決定しておくべきだ。

まず、あらゆる種類の活動、製品、工程、市場について、「もし今日これを行っていなかったとしても、改めて行おうとするか」を問わなければならない。答えが否であるならば、「それではいかにして一日も早く止めるか」を問わなければならない。さらに、「何を、いつ行うか」を問わなければならない。

この後、公的機関における成果の考え方だったり、「仕事」という無機質な対象物と、それを揺らぎを持つ人間が行う「労働」についての解説だったり、企業の社会的責任の話があって、Part1は終わり。

Part2はまた、今度。

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