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#58 原材料シリーズ 乳製品

おはようございます。

本日は乳製品について書こうと思います。

乳製品は奥が深いので、今日はそれぞれが

・どんな方法で作られているのか?

・どんな味がするのか?

などをお伝えしたいと思います。


アイスへの使い方

原料の紹介に進む前に、各原料のアイスに使用する際の考え方をお伝えしたいと思います。

アイスには以下の4つの種類別がございます。


・アイスクリーム:乳固形分15%以上 乳脂肪分8%以上

・アイスミルク:乳固形分10%以上 乳脂肪分3%以上

・ラクトアイス:乳固形分3%以上

・氷菓:ガリガリ君のような乳をあまり含まないもの


まず最初に考えるのは、商品をどの種類別で作るかです。

もし、価格帯が少し高く、ハーゲンダッツのような商品を作りたい場合は、アイスクリームグレードを狙うことになります。

そうすると、必然的に乳固形をたくさん入れかつ、乳脂肪も8%以上を含めることになります。

ちなみに、ここでいう乳固形分というのは、

乳固形分=乳脂肪分+無脂乳固形分

とあらわされます。


各原料には、乳脂肪分と無脂乳固形分の値が決まっており、色々な乳原料を組み合わせることで、味を作っていくのですが、それだけではなく、種類別に関係する、乳固形分や乳脂肪分も計算しながらレシピを組んでいきます。

ざっくりいうと、乳脂肪分はバターや、生乳などに含まれており、そういった原料を使う必要が出てきます。

アイスミルク以上は乳脂肪分の規定値があるので、ここを気にする必要がありますね!

それでは、それぞれの原料紹介に参ります。


生乳

生乳は、ウシから出てきたままの乳ですね。

このまま殺菌をして使う場合もありますが、これからご紹介する原料の多くは、生乳を加工することで出来上がっていきます。

フレッシュで美味しいです。

その分、コストは割高になります。


加工について

これから加工に入っていくのですが、生乳を遠心分離で脂肪分と脂肪以外で分けます

具体的にいうと生乳を

・クリーム(脂肪分)

・脱脂乳(脂肪以外)

に分けます。


クリーム

クリームは

・バター

・生クリーム

に分けられます。


バターは空気や水分を抜きながら練っていくのでより脂肪の濃度が高まります。

生クリームはそのままなので、マイルドで脂肪感を強く感じる味がします。


無脂乳

無脂乳は以下の2つに加工されます。

・脱脂粉乳

・脱脂濃縮乳

脱脂粉乳は無脂乳を乾燥させたもので、脱脂濃縮乳は無脂乳を濃縮したものです。

どちらも、乳固形としてカウントされるので、乳固形分を増やすために使います。

脱脂粉乳の方が、乾燥時に熱がかかっているので、美味しさは減ります。

また、無脂乳関係の原料は、少し塩味を感じる原料になります。

また、乳の香りも無脂乳原料からくることが多いです。


生乳に酵素を入れる

生乳に酵素を入れると固まる部分とそれ以外に分けられます。

固まる部分を「カード」といい、それを熟成させると「チーズ」になります。

それ以外の部分を、「ホエイ」といい、これを乾燥させたものがホエイパウダーです、

ホエイパウダーは少し酸味のような味を感じます。


ラクトアイスなどは、価格を抑えるために、脱脂粉乳、ホエイパウダーでレシピを組むことが多く、アイスクリームなどは液体原料を使い、美味しさを高めていくというイメージです。

もちろん、液体原料だけ使えば美味しいのか?というとそういうわけではないので、脱脂粉乳なども合わせて使うことで味の深みを出していきます。


最後に

いかがでしたでしょうか?

乳原料に関してはとても奥が深いため、本日は簡単な説明になってしまいました。

既にご存知の方は物足りなかったかもしれません。

どちらかというと、種類別ごとにレシピの作り方を変えていることなどを理解いただければ嬉しいです!

それでは、また!


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