マガジンのカバー画像

兎がほざく

1,186
ショート•エッセイ、140字以内。毎日投稿、どこまで続く?
運営しているクリエイター

#フィクション

兎がほざく1157

兎がほざく1157

生死の境目を詩の題材にすれば夕景のように美しく書けるでしょう。

フィクションを交えた幽玄ともいえるかもしれません。

ぼくもその境涯に遊ぶことがあります。
特に気持ちの参っているときに。

でもそこには微笑はありません。

だからそこからそっと席を立ちます。

兎がほざく1104

兎がほざく1104

誰の言葉でしたか、人間が最も見たいものは人間だ、といいます。

How do you do?
あなたはどう振る舞うのでしょう?

教訓を得ようとか、共感しようとか、そういう目的なしに。

フィクションの人間だっていい。

人間を見せるとは作者の素顔を見せる見せないの話とは別です。

兎がほざく872

兎がほざく872

作家はフィクションを書きながら自分をフィクションにしています。

私小説の作家は私小説通りの人をいつしか演じているのだと思います。

脚本家かつ演出家かつ俳優です。

お客さんは作者の姿を想像できると本という芝居に入りやすいのです。

たとえば新進の鬼才らしい姿。

兎がほざく774

兎がほざく774

フィクションは虚構の中に真実を浮かび上がらせます。

ところがフィクションを真実らしく書き切るとかえって浮かび上がるはずの真実が見えなくなります。

だから神話は荒唐無稽でいいのだと思います。

ギリシャ神話が実話っぽいものだったとしたら魅力は相当減るでしょう。