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天津で餃子を食べるときには

今回は「餃子」について紹介したいと思います。北方(東北・北京・天津・河北あたり。他の地域については未確定)において餃子は間違いなく、外せない食べ物です。今回はその中でも私が体験した餃子(天津でいただいた餃子)についてお伝えしたいと思います。


1.日本での餃子(私が経験した限り)とはどのような存在か。

普段、日本に住んでいる時の「餃子」といえば中華料理店やラーメン店を訪れた時に食べる、サブメニュー的な「餃子」がすぐに思いつくのではないだろうか。


餃子の餡は、牛肉と豚肉のミンチ(もしくは牛肉・豚肉・鶏肉のいずれか)、ニラ、キャベツなどを入れたものである。


もちろん、宇都宮餃子や浜松餃子のように餃子を前面に押し出しているところもある。宇都宮、浜松ともに行ったことがないので、ぜひ行ってみたいと思っている。


個人的に言えば博多の鉄鍋餃子が好きである。入った時にいきなり聞かれる「何個?」がなんともたまらない。選択肢は「餃子」しかない。もちろんサブメニューもあるが、まずは餃子を何個注文することから始まる。


餃子の基本スタイルは「焼き餃子」であり、お酢と醤油を混ぜて、ときにはからしを入れて食べる。


2.中国での餃子(私が経験した天津。授業で知った河北省)ではどのような存在か。


こちらで「餃子」といえば、お祝い事には必ず食べると言われている(北方を中心)。年越しの際には「餃子」、立秋の際にも「餃子」、お祝い事の時にも「餃子」を食べると言われている。餃子は生活と密着している食べ物である。母の味として挙げられるのは「餃子」であり、その中身については各家庭異なる。


餃子の餡についても、牛肉・豚肉・鶏肉の日本と同じものから、羊肉、魚肉も入れて、野菜もニラ、白菜、ニンジン、梅干菜、ウイキョウなど多種多様である。ニラと卵だけのシンプル餃子もある。


有名な餃子店といえば「老边餃子館」(瀋陽市)などが挙げられる。各地に餃子専門チェーン店などが展開しており、美味しい餃子を堪能することができる。


基本的な調理法は、ゆでる・焼くの2通りであり、南方に行けば「蒸す」も追加される。「焼く」といっても、油を日本の想定量の3倍は入れて、ゆでるようにして揚げるのが特徴である。


ここで追加情報として「ゆでる」餃子(水餃子)を選んだ時に、スープあり・なしを選ぶことができる店がある。


その他、餃子をゆでる際のスープをそば湯の要領で飲むことができる(天津のある店)。そのため、餃子を食べて、ゆで汁(餃子汁)を飲んで温まるというのが、こちらの地元スタイルである。


食べ方は餃子を黒酢につけて食べる。その際に、必須アイテムになるのが「ニンニク」である。餃子を食べながら、生ニンニクをかじる、においは気にしない。これが最高においしい。中国に来た際にはぜひ、試してほしい(もちろんニンニクは無料)。黒酢の中にニンニクを入れて、ニンニクのにおいを酢の中にしみこませても美味しい(ここは個人の好き嫌い)。

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3.手作り餃子

こちらでは各家庭で餃子を包む(時間がある時は皮から手作り)ので、ほとんどの学生が餃子を包むことができる(できないと逆に驚かれる)。その包み方も私が昔習った、端を順に折っていくという簡単な言葉で表すことに出来ないほど難しいものだった(私にとって)。真ん中をぴったりとくっつけると、右端を90度曲げて口を閉じる。そこから右親指は沿えるだけで動かさない。右の人差し指で片側の折り目をつけていく。


半分の折り目を付けた時点で、右手に餃子を移し、さきほどとは逆の方法で左側の折り目を作っていく。これで完成である。


この折り目をつける行為が非常に難しい、慣れていない私は周りから笑われたことをここに書いておく。何度も練習して、うまくなったがやはり他と比べて下手くそであった。


なぜこの包み方をわざわざ習っているかというと餡の量である。この方法で包むとぎっしり餡を皮の中に入れることができる。そうすれば口にしたとき、餡が一気に広がる。私の簡単な方法だと、入れられる量が限られている(両方の折り目をつける)ので、勉強したいと思った。

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ちょうど右側の折り目を作っているところだが、皮が言うことをきいてくれない。そのため、うまく包むことができず、ある意味「ふにゃふにゃ」の餃子ができあがってしまう。

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皮が伸びたり、合わさっておらず、向こう側の折り目が上手にできていない写真。こちら側は平になっているため、餡をたくさん入れることができる。


4.天津での黒酢といえば

天津で酢といえば、この「天立独流老醋」である。天津で作られている黒酢であり、天津のスーパーであれば置いてある。特徴は普通の黒酢から始まり、餃子用黒酢(ニンニク入り)、健康に良い飲める黒酢(写真)などのシリーズである。

写真の黒酢は少し甘めにできていて、そのまま飲んでもおいしい。

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5.今回食べた餃子について

今回いただいた餃子はウイキョウ、豚肉、エビの餃子と梅干菜、豚肉、エビの水餃子(スープなし)である。エビのうまみが具材にしみこみ、なんとも言えないおいしさだった。


出来立てはモチモチして、つるっと口の中に滑り込んでくる。次の日は、この餃子を焼いて「焼き餃子」にして食べた。こちらでは「焼き餃子」の位置づけは、水餃子で残ったものを次の日に食べる方法である。もちろん、「焼き餃子」を専門に売り出している店もあり、一概にすべてがそうであるとは言えない。「焼き餃子」の包み方として、皮の真ん中だけを合わせただけの「鍋貼」もある。


これが南方になると小ぶりの肉まんを焼いた「生煎包」などが上海を中心に広がっている。


餃子の話は尽きることのない楽しみである。また、餃子を食べた時に記事を書きたいと思う。

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