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心理的安全性のつくりかた(本の感想)

本の感想。心理的安全性のつくりかたという本となります。

あらすじ

まずは簡単なあらすじです。(いつものように解釈違いがあったらすみません)
「チームの心理的安全性とは、チームの中で対人関係におけるリスクとっても大丈夫だ、というチームメンバーに共有される信念のこと」という定義となります。
心理的安全性が高いチームでは、メンバーの中で健全に意見を交わらせる事ができる事ができます。それがチームの成長に繋がり、より良いパフォーマンスも出す事ができます。

本は5章構成です。
第1章は心理的安全性の定義、第2章は心理的安全性な組織を作るためのリーダシップ(心理的柔軟性)について、具体例を交えながら読者に徐々に下地を作っていきます。
第3章で心理学を根拠にどういう行動を取れば心理的安全性が高くなるか、なぜ心理的安全性の高いチームが生産性が高くなるかの根拠を説明します。人間(または人間以外の動物も)は自分の起こした行動によって返ってきた「見返り」から得ることによって次にとる行動が変化します。見返りによって次も同じ行動をとる確率が上がる(強化)されるものを「好子」と言います。逆は「嫌子」と言います。
例えば部下からトラブル報告を受けた上司がそれに対して「よく報告した」と言いフォローしてあげれば、部下は次からもトラブルがあったらすぐに報告するようにします。(好子が生まれ行動が強化)
逆にトラブル報告をした部下に対して上司が怒鳴りちらすような事があると、次回から部下はトラブルを隠すようになります。(嫌子が生まれ行動が弱化)
好子・嫌子は人間以外の動物にも当てはまりますが、第4章ではより人間のみが使用できる言語行動での好子の活用について言及します。
第5章はそれまでの章の内容を生かして読者に対して具体的な行動例について述べます。

純粋な本の感想

まず素直に読んでて面白いです。
心理学での強化や好子の話は昔大学の授業で扱ったので知ってました。
嫌子による弱化も効果があります。例えばよくない行動を実施したメンバーに対して叱ることによって、次からはその行動を取らないようにできます。
しかし心理学的には好子による強化の方が嫌子の効果より高い事が分かってます。そのため、心理的安全性というのは倫理的な理由以上に根拠に基づいたチームマネジメントということになります。
個人的にこの3章の好子・嫌子の内容で心理的安全性の重要性を証明していくような作りで、読んでて物語の伏線回収のような面白さがありました。(または推理もの小説の謎解きパートのような面白さ)

本の内容とは少しそれますが、行動の強化は見返りがランダムの方が効果があります。例えば動物に芸を覚えさせるときは芸をした後に餌(ご褒美)を与えるのは必ず与えるのではなく、たまに与えないというケースも作ります。見返りがランダムの方が強化が増します。人間がパチンコなどのギャンブルにハマるのもそれが背景にあります。例えば行動は「パチンコを打つ」というものが、勝ち時もあれば負ける時もあるので、より行動が強化されパチンコにのめり込んでしまいます。(仮に「勝とうが負けようが報酬は一定のパチンコを打ってください」というのがあってもそれは実はただの「労働」です。。。)

自分の話

ここから自分の話です。
自分のいま働いている部署は心理的安全性がかなり低いです。(詳細は省きますがこの本に載っている悪い例が日常茶飯事で起きてます。)
最近仕事がつまらないんですよね、、、
チャレンジしたい気持ちがあるのですが、余計なことには手を出さない「ことなかれ」の方が評価が高くなるのが事実です。金融業という業種的にもその文化は仕方ないですが、モチベーションが上がらない状態がずっと続いてます。

そういえばこの年末に実は一つ仕事を頼まれてました。それはざっくりいうと「既存のシステムをリプレイスするかしないかブレストしない?」という感じのものです。まずはその叩き台になる資料を作れ・・・というのが僕への依頼です。
それを聞いて未来が何となく見えました。ブレストといいつつ僕が作った資料に対して文句をいわれ、部長が一方的に自分の意見を言ってみんながそれに従って次のアクションプランを作ってまた文句を言われ。。。という「部長の考えていることを考えるまで帰れま10」が始まるんだな。。。というのが見えました。
僕は一旦「ちょっと忙しいので…」ということにしました。まんまこの本に書いている嫌子による行動の弱化です。
モチベーションが上がらないが年明けに何とかしようかな、それともこのまま塩漬けにするか悩んだまま年を越してしまいました。

さておき、まずは自分の周りから心理的安全性を実現していきたいなと思います。(なんかありきたりな感想ですみません、、、)
特に5章にあった「3割レビュー」というのがちょうど自分が求めている良い習慣だと思ったので徐々に取り入れてみようと思います。

以上です!最後個人的な話ですみません。


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