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小5の時の「いじわる問題」のせいで、雨の日に走れない話

今もあるのかわからないけど、小学校の時「いじわる問題」というクイズが一時流行ったことがあった。

いじわる問題とは

例えば

「東京ディズニーランドは世界中にある、○か×か」

という問題。ディズニーランドは世界中にあるので、「○」としたら間違い。答えは

「東京」ディズニーランドは東京にしかありません。

というもの。ひっかけ問題と言った方が通じるかもしれない。

ぼくの行っていた小学校では、そんないじわる問題に、なぜか朝礼でみんなで挑戦するというイベントがあって、運動場の真ん中に線を引いて、みんなが○、×をえらんでどちらかに移動して回答していた。

小5の時に出た問題

その時の問題で、いまだに答えの意味がどうしてもわからないものがある。それは小学校5年生の時のもの。

「雨の時走った方が濡れない、○か×か」

という問題だった。走った方が濡れる量は少なくなるはずなので、ぼくは「○」に移動。この時、ほとんどの人が「○」だったと思う。ところが答えは

「×。走っても濡れる量は同じです」

というものだった。正直、もう十年以上前なので、問題と回答は少し違うかもしれない。でも、確か、上記のような答えだったのだ。

当時、運動場がざわめきに包まれたのを覚えている。みんな「どういうこと?」と「なんで?」と理解できていなかった。でも、時間もなく次の問題にすぐにいってしまった。

結局わからずじまい

当時はインターネトもなく、この答えの意味を調べられなかった。そしてこのクイズは、上級生が企画していたもので、わざわざ答えを聞きに行く勇気もない。そもそも、みんなそんなに興味がなかった。

だから結局、この答えの意味がわからずじまいなのだけど、十年以上経った今でも困っていることがある。

傘を持たずにどこかに向かっている途中、突然ポツポツと雨が降ってきた時。走り出すと、いつもあの言葉が頭に浮かんでくるのだ。

「×。走っても濡れる量は同じです」

無視しようとしてよ、走るぼくを挑発するかのように何度も何度も頭の中で響き渡るのだ。

こうなると、走るのがバカらしくなってしまう。

答えは違うと思うが

おそらく「いじわる問題」なのだから、問題に何かのトリックがあっただけで、実際は「雨に濡れる量は同じ」ではないはず。

だけど「もしかしたら、物理学的な数式で、雨が落下する時の加速度なんかと人間の走る速度を計算して行き着いた結論かもしれない」という思いが、頭をよぎるのだ。

まさか、当時六年生の出題者は、自分の説明不足で、十数年後の今も、その時の後輩がいまだに雨の日に走る気を無くしていることを知る由もないだろう。

いつか、解ける日を願う

そして、ぼくはこれからも雨のたびに、この言葉を思い出すことになるのだろう。

「×。走っても濡れる量は同じです」

いつか謎が解ける日が来ることを願っている。


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