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【詩】じんせいをやりなおしたい

まさか
きみに暴かれるなんて
思ってもみなかったけれど
そうです
これがぼくです
だれも知らない
あさましい不純物

こころの小箱に
ずっと大事にしまってた
父も母も知らない
妻も姉も知らない
見るに耐えない不純物
情けない不純物

きみは丁寧に
そして冷淡に
ぼくの身体にはりついた
汚らしい虚栄の皮を
一枚はがして
一枚はがして
一枚一枚また一枚

ひっぱがして
ひっぱがして
中からなんと
欺瞞なんてものが
虚構なんてものが
愚劣なんてものが
あれよあれよと愉快に露出

きみの面前で
ニュッと惨めに曝け出した
あられもない姿のぼくを
嘲てください
辱めてください
蔑んでください
それがぼくの切なる願い
抑えられない意馬心猿

ああ
みっともない敗残者
ぼくは胸のうちで
消えてしまいたい
消えてしまいたい
消えてしまいたい
そう3回唱えたあとに
みっともないくらい泣きじゃくりたい

そしたらきみ
ぼくのこと可愛いって抱きよせて
優しいくちづけをしてほしい
そして最期は息つく間もなく
目一杯
とどめをさして




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