いい1on1をするために

4月から新卒社員のブラザーとなりました。
私の働いている会社では1on1の文化が根付いているので、当然私もその新卒社員と1on1をすることになります。今までは部下として1on1を上司にしてもらう立場だったのが、初めて相手のために1on1をすることになります。
どうすれば相手にとっていい1on1をできるだろうか・・・?
そんなことを考えて手に取ったのが、「ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法」です。

この本は以前から知っていて、自分が1on1を相手のためにする立場になったら読もうと思っていました。しかし、今の自分には他の本でもよかったかな、というのが最初の感想です。というのも、この本ではそもそも1on1を組織にどう導入するか、に多くのページを割いているからです。前述の通り、私の所属する組織では1on1は当たり前のように行われていて、管理職の方は1日が1on1で埋まっていることも珍しくない状態です。もし私のように1on1をよりよい時間にするにはどうするかを学びたい方は、他の本を選んだ方がいいと思います。

一方で弊社で1on1が当たり前のように行われている状況は当たり前ではない、ということに気がつかされました。1on1を上司にしていただくときは進捗報告をするだけでなく、業務の際に生じた悩みや困ったこと、ときにはキャリア相談までざっくばらんに話しています。上司からアドバイスやフィードバックを受けられるので、貴重な時間となっています。しかし、これは当たり前のことではないことに気がつきました。いい会社に入ることができたなあ、と思っています。

よりよい1on1をブラザーとするために

よい1on1をするためには、何が大切だと思いますか?
上手にアドバイスできるようになること?議題をちゃんと決めること?

本書には「信頼関係を構築することから始める必要がある」とあり、なるほどと思いました。適切なアドバイスをすることや、ちゃんと議題を決めることも大切かもしれません。でも、前提として信頼関係がないと部下が本音で話せません。部下が本音で話せないと、上司は正しい情報や部下の真意が掴めず、部下の学びになることが言えない可能性があります。また、信頼関係がない人に何か言われても、響かない可能性が高いと思います。よい1on1をするためにはまずは相手との信頼関係を築くこと、これを肝に銘じたいと思いました。

信頼を築くことができたら、次に自分が高めたいのは「質問力」です。ヤフーでは、コーチングを以下のように定義しています。

コーチングとは、部下が経験から学び、次の行動をうながすための質問を主としたコミュニケーション手法

私はアクティブリスニング(うなづいたり、相槌を打ったり、相手が発したキーワードを繰り返しながら話を聞くこと)は比較的得意で業務でも良くできているかなと思っています。しかし、聞いた内容を踏まえて、ネクストアクションをうながすための問いかけは、普段なかなかできていないな・・・と感じました。ブラザーに答えを示すのではなく、自力で答えを発見するようなサポートとなる、そんな問いかけをできるようになりたいです。

まだ組織に1on1がないけど導入していきたいと思っている方におすすめの一冊です。


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