企業考察→アイスタイル株式会社
前回化粧品ECについて考察しました。関連してアイスタイル社について今回触れて参ります。
アイスタイル社とは?
創業した1999年は、今のように「ビッグデータ」という言葉は存在すらしていません。しかし私たちは、その頃から「データ」に注目し、化粧品のクチコミサイト@cosmeをスタート。それ以来、約20年以上にわたり生活者の消費行動を一気通貫して分析できるデータベースを構築してきました。
国内外3.9万のブランド、34万件のコスメの商品データベースと、クチコミ検索機能や新商品情報などを備えた日本最大のコスメ・美容の総合サイト。日本の20代~30代の女性の過半数が毎月なんらかの形で利用するサービスです。1999年のサービススタート以来、会員数・クチコミ件数・ページビュー数ともに伸び続け、累計クチコミ数は1,580万件を突破しています。
○設立:1999年7月27日(創業22年目)
○資本金:37億300万円(2020年6月末日現在)
○社員数:1134人連結にて ○売上高:305億6,400万円(2020年6月期実績)
※2019年〜2021年は300億円前後を推移。
5年前2016年1400億円前後売上から倍の300億円に到達。売上倍になった背景は現在確認中。またコロナにより売上が一旦ステイしており、2021年移行同スケールするのかは気になりますね。
ビジネスモデル
そのデータベースを核に、現在では@cosmeは化粧品業界共通のマーケティングプラットフォームへと進化。更にはメディア、EC、実店舗という3つのビジネスを融合した世界的にもユニークなビジネスモデルを確立しました。国内外を問わず、コスメからビューティ全体へと領域をひろげ、美容に関わるあらゆるモノ・コト・ヒト・場所をつないでいきたいと考えています。見据える先は、「生活者中心の市場創造」。私たちアイスタイルが掲げるビジョンの実現を目指します。
化粧品業界の展望とアイスタイルの今後の方向性
※2021年2月時点資料です※①~④資料がありますが、簡単に言うと口コミを中心として広告ではなく、ECによる販促支援に力を入れ、実店舗を組み合わせて、最大化させていくという事ですね。
創業者
吉松 徹郎
東京理科大学/Tokyo University of Science96年 基礎工学部卒/1996 年アンダーセンコンサルティング( 現・アクセンチュア) 入社。主に官公庁、教育分野のBPR・新業務策定プロジェクトに従事する。1999 年アイスタイルを設立、同年 12 月@cosme ( アットコスメ) オープン。2000 年に株式会社化。現在、同社代表取締役社長 兼CEO。東京理科大学基礎工学部生物工学科卒
売り上げ構成比(意外な発見ばかり!!)
★全社年間売上→増減はありますが、約400億円!!
★EC売上→年約80億円前後/店舗売上→年約108億円前後!!
★広告売上→年約68億円前後!!
元々店舗売上は全体の25%以上を占めていたんですね。意外でした。そしてコロナがあり、ECにデジタルシフトしている中でEC80億円弱。早期に盛り上がってきている印象です。口コミからスタートした会社なので、もっと広告売上が高いかと思っていましたが、そんな事はないんですね。
国内化粧品EC化率
市場EC化率10%前後になりますが、リアル販売→ECへの転換はまだまだ余地がありそうですね。下記にも記載していますが、肌感覚として20%までは直近5年程度で到達出来るのではないかと思います。
化粧品・コスメに先んじてEC化を推進してきた業界としてアパレル業界がありますが、アパレル業界とEC化率を比較するとアパレル業界のEC化率の伸びは0.91%+になっているのでEC化率が他の業種と比較してもまだまだ伸び白があるもしくは、EC化が進んでいない業種といえるのではないでしょうか。
ここ数年はECも普及してきたし、コロナによってなおさらその動きは加速したと思います。とは言っても、日本の化粧品のEC化率って10%に満たないんです。つまり、9割がいまだにリアルで化粧品を買っていて、化粧品におけるリアルマーケットの意味ってすごく大きいんですよ。実際、このコロナ禍においても、アイスタイルのECと店舗では、倍以上店舗の方が売上が高かったりします。
中国市場化粧品EC化率(日本の3倍以上推進)
中国のEC市場規模は2019年時点で1.93兆USドル(約204兆円)、EC化率は36.6%とされている。日本の約3倍以上EC推進できているようです。日本もここまでには至らないものの、20%弱までは高まっていくのではないかと。
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