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心のカラフルな世界【個性と自分と金子みすゞと】

可視光線は、目に見える光の波長の範囲であり、紫色から赤色までの波長を含んでいます。目は錐体細胞から光を感知し、脳はそれを色として認識する。
 色は、物質が光を反射、吸収、透過する方法で決まる。白い物質は全ての色を反射し、黒い物質は全てを吸収する。青い物質は青色の波長を反射し、赤い物質は赤色の波長を反射する。

このように、可視光線と色の見え方は、物理的な原理に基づいている。

人間の持つ心の色

 色の見える原理と同じように、人間もいろんな見え方(印象)をする。例えるなら、人は最初から様々な色を持っている。思いやりの青だったり、がんばるオレンジだったり、人によって「この子は黄色(やさしい子)ですね」や「この子は赤い(明るいこ)だね」と他人からの見え方で、色が変わってるように見える。その子の性格の特色により見え方が変わってくるのではないだろうか。

また、ニュースなどで「普段は優しい人だった」「よく挨拶されてました」と犯人とは、真逆の印象で語られる現象は、その人の極一部しか見えていないからだと思われる。つまり、人間の認識には、様々な視点が存在し、その視点によって見え方が変わることがある。

個性とは

個性の本質とは、多様性(多くの色)のなかから、他の人と違う色を見つけることではなく、自分自身を知って理解することで、他人との違いを見つけることが個性に繋がっていく。

個性とは自分を知ること

 自分自身を知ることにより、自信を持ち、自分自身を受け入れることができる。自分の強みや特徴を見つけ、それを活かすことで、自分をより豊かにしていく。

自分を知る自己分析とは

自己分析とは、自分自身を客観的に見つめ、自分自身の特徴や強み、弱みを知ることである。
 シュタイナー教育によると、第一の成長が終わり、歯の生え替わりが終わる7歳頃、身体の成長から心の成長に移り変わり、自分自身と向き合う時期を迎える。

この時期では、まだ心の中をうまく表現できないし、心のなかのモヤモヤが何だかわからない状態にある。親や教師(大人)がそのわだかまりを理解してあげることが重要な役割である。
 そして、少しずつ自分の気持ちを整理し、理解していくことが、子どもが自立していく上で大切なことである。自分を理解しはじめると自己肯定感も増し、他人との違いを理解することもできるようになる。

まとめ

子供の心の中には、いろんな色が詰まっている。自分の持っている色を知ることで、他人との違いを発見できる。
他人から見える自分とは、自分のほんの一部でしかない。優しかったり、冷たかったりする様々な側面の全てが自分なのだ。自分は自分の持っている色を知ることが重要である。自分を知ることで、他人を理解してあげることにも繋がる。

個性とは自分を知る事である。自分を受け入れてあげる事である。

わたしと小鳥とすずと

わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。

わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんなうたは知らないよ。

すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。

【金子みすゞ童謡集 わたしと小鳥とすずと】より


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