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次なる街へ

2023/11/3


エスキシェヒル5日目、最終日。
時刻12:00。

いつもの様に大量のパスタを茹で上げ、紅茶を飲みながらダイキ君と談笑しつつ、出発の準備。

次の目的地は約330km離れた街、コンヤ。
基本的に行き先はいつも気分で決める。
今回も直前でバスを予約した。
なので事前情報は少ない事がほとんどだ。

だが今回はエスキシェヒルと対象的に保守的で、イスラム文化が強く残る街らしい。


お世話になった宿の入口


ひとまずの区切りとしてダイキ君と握手を交わし、お互いに背を向ける。
行き先は真逆だが、たぶんまた何処かで会うだろう。そう願う。

前回の街、首都アンカラにて
デザートと紅茶を奢ってくれたスタッフとの1枚

これも良い思い出だ



さて、これからまた一人旅。
まずは路面電車トラムに乗り、バスターミナルに行かなければならない。


が、


早速、問題発生


職員に尋ねると、トラムに乗るには専用のカードが必要との事。
このカード、日本でいうSuicaみたいな物なのだが、トルコでは各都市ごとに別々に買って用意しなければならないのだ。


にも関わらず
売り場が見当たらない


そもそも、あとはエスキシェヒルを離れるだけ。その為にわざわざ専用のカードを買う気にもなれず…。

街人に声を掛け、代金を払うから代わりにトラムのチケットを購入してほしいと頼むが、なかなか上手くいかない。

「バスならクレジットカードで乗れるよ」

と言われるも、そのバス停が何処なのかすらわからない…。

だが焦りは無かった。
このくらいのハプニングはつきもの。
ましてや諸々が整備されたトルコだ、何とかなるだろう。

そう思いつつも手立てが無く、再びトラム職員に
「カード持ってないんですが…」
と問いかける。




すると、まさか



無料で乗せてくれた


正確には無◯乗車の黙認だ。
職員は“しょうがないな…”という顔つきで、そのまま改札を抜けるよう私に指示した。
よく見たら、改札口の仕切りは開きっぱなし。ザルである。

何はともあれ、無事にトラム乗車。


野良犬だってトラムに乗る


揺られること約30分。
バスターミナルに到着。




さて、乗り場がわからない


予約した電子チケットに
プラットホームが記載されていないのだ




ちなみに、同じ予約サイトで購入したダイキ君のチケットには記載されていた。
その代わりというわけでもないが、彼は前回使用したクレジットカードでの決済が何故かエラーになり、別のカードで対応。

こんな事は海外ではよくある。
しかしトルコでも同じなのかと少し驚いた。


バス職員に聞き回り、難無く乗り込む。

時刻14:30。
バスは定刻通りに出発。

ここから5時間弱の道のりだ。






いやぁ…



快適だなぁ…



アスファルトが敷かれた道…



空調がある車内…



きちんと割り当てられた座席



隙間のない窓…



いきなり外れないドア…



天井に頭をぶつける事もなく



落石の心配もない…



荷物を屋根に載せられることもない…



初めての、酔い止めに頼らないバス旅。
眠くならないので、ゆったりと景色を眺められる。

そう、この車窓から覗く自然、時折現れる小さな街、そこに暮らす人々。

その生活を想像しながら、次の街へ期待を膨らませる。
そんな旅に憧れていたのだ。



そんな余裕は今まで無かった






時刻19:15。
次なる街、コンヤに到着。




だが、降ろされた場所が

チケットに記載された所と違う



ここから宿のある市内中心部へは、徒歩で20分歩いた先のバス停で乗り換えなければならない。




たぶん…





グーグルマップを頼りにバス停を発見



時刻表より少し遅れてバスは到着。
デビットVISAカードが使える事を信じて、乗車口の端末にタッチする。

「ビィィィ」


私だけ他の乗客と違う音。

しかし構わず勢いで席に座る。

運転手からの反応は無い。



私のデビットカードは無事に決済されると、後にメールで通知が届く。
最近ではクレジットカードより使い勝手が良いので多用している。


はたして通知は…





きませんでした




昼間のトラムに続き、ここでも結果的に無◯乗車になってしまった。



30分後、バスを降りて無事に宿に辿り着いた頃には21:00を過ぎていた。

チェックインを済ませ、軽く外を一周して戻り、ひとまずは寝ることに。



ここはどんな街で、何が起こるのか

楽しみだ


2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。 なので今後どうなるかは私にもわかりません。 その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。 サポートは旅の活動費にありがたく使用させて頂きます。 もし良ければ、宜しくお願いいたします。