モンゴル滞在終盤
2023/4/30
この日もスタッフの父親がドライバーを務めてくださり、ハウスメイトと往復7時間半の日帰りツアーに出掛けた。
ツアー代はドライバーへのチップ含め、日本円にして約1500円。
昨日至っては約240円という、破格中の破格だ。
モンゴル観光と検索したら必ず表示される有名地で、同じ内容をまともにツアーで回ると数万円になる内容である。
この日は私を含め、日本から3人、中国、ドイツから各1人ずつの計5人だった。
前々より顔を合わせているので、皆リラックスしての出発。
まずはウランバートル中心部から車で1時間半、モンゴル高原にあるチンギスハーン騎馬像テーマパークに到着。
広大な土地に不自然な程の巨大さを誇るチンギスハーン騎馬像。
もっとマットな質感かと思っていたが、ギラギラとした銀色の光沢があり、威厳を際立たせている。
ちょうどその日は社会見学だったのか、小さい子供達が何十人と並んでいたが、無事にチンギスハーン像の内部に入り、その40mの高さから周囲を見渡すことが出来た。
『偉業を成し遂げる人の目線とはこういうものなのか…』
なんて事を思ったりもしたが、とにかくモンゴル人にとってチンギスハーンとは特別且つ絶対的であり、誰もが敬う存在だという事は滞在18日を通してよくわかった。
その後はテレルジ国立公園へ。
公園といっても何処から何処までが範囲なのか…もう笑ってしまう程の果てしない大平原だ。
観光の前に食事休憩をしようと、公園内のレストランを訪ねるが営業している店は少ない。
オフシーズンなのか…それにしては地元の観光客らしき人が(おそらく)ゲル風のコテージに持ち込んだと思われる食材でバーベキューをしている。
キャンプ場も兼ねている様で、それ故に飲食店はあまり営業していないのかもしれない。
ドライバーが何件も探してくださったおかげで、ようやく開いているレストランを見つけ、入店。
モンゴルの伝統料理は既に大体食べたので、チキンナゲットをオーダーした。
何の変哲も無い味付けだが、美味い……。
私以外のツアー参加者は皆、旅慣れた人達で
「海外だとケンタッキーに行きたくなる」
という気持ちがよくわかった。
美味しさを求めるのもあるが、知っている味に対する安心感があるのだ。
無事に食事を済ませ、観光を再スタート。
亀石(Turtle Rock)と呼ばれる巨大な岩に向かう。
着いてみると、なるほど…たしかにデカい亀に見える…。
その岩石は登る事が可能だということで、その高揚した気持ちに任せて登ってみる。なかなかの急斜面で気を付けなければならないのは当然だが、意外にも小さい子供が何人も登ってはしゃいでいるので、その方が心配だった。
登れる限界の高さまで辿り着くと
そこは日本では見られない絶景が…!
少し佇み、ゆっくりと岩を下ると、今度はラクダや馬、ヤク(毛足の長い牛)が目に入る。
飼いならされた様子で、どうやらお金を払うと乗れるらしい。
なので5000トゥグルグ(約200円)でヤクに乗ってみる。
素朴な体験だが、日本でヤクに乗る事は勿論、見る事もなかなか出来ないだろう。
デールに身を包んだ遊牧民の先導が現地らしさを増大させていた。
絶景にアクティビティと、十分に楽しみウランバートル中心部に戻る。
ドライバーに御礼を伝え、今度は音楽フェスに向かった。
ゲストハウスから徒歩数分、何度も滞在中に訪れた名所にステージが設置され、若いバンドが演奏している。
聞くと、モンゴルの新人バンドらしく、フェスのトリを担っていた。
しかし久々の生音!久々の爆音!
無条件にテンションが上がる。
その会場内で、もしかすると私が一番盛り上がっていたかもしれない。
『見慣れない日本人(?)目立ってる』
という周囲の視線は感じていたが、気にせず
『やっぱり音楽良いよなぁ』
と、しみじみ実感した。
フェスの後はゲストハウス・スタッフと、ハウスメイトの日本人女性との3人で市内のバーに。
SNS等で連絡を取れるとはいえ、束の間の会話とお互いに解りながら談笑する。
だからこそ貴重で、これも一つの醍醐味なのだろう。
また何かのタイミングで会うかもしれないし、そうであってほしいと思う。
昨日に続き、朝から晩まで充実した有意義な時間だった。
モンゴル滞在は実質あと2日。
このまま良いカタチで出国したい。
2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。 なので今後どうなるかは私にもわかりません。 その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。 サポートは旅の活動費にありがたく使用させて頂きます。 もし良ければ、宜しくお願いいたします。