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関西の超名門「灘校」伝説の教師が教えてくれた「遊ぶように学ぶ」方法と楽しさ

著者である橋本先生を知ったのは、2012年の世界一受けたい授業。
その時、この本をamazonのウィッシュリストに入れた。

それから6年。ようやく購入して読了。
今、読むことに意味があった。

本にも巡り合わせがある。

灘中・灘高といえば日本屈指の超名門校。中学入試の偏差値76。
昭和初期は、落ちこぼれがいくところだった灘校が名門校にまで成長したのは、橋本先生のような先生方がいたから。

橋本先生は国語教師。
教科書を使わず「銀の匙」という小説を3年間読み込むという授業をしていたという。

小説を題材に色んなことをする。

題名のついていない章があれば、タイトルを考える。
凧上げの場面があれば、美術の授業とコラボして凧を作って揚げる。
駄菓子の場面があれば、駄菓子を食べてみる。

「遊ぶように学ぶ」という言葉通り、好奇心をくすぐられる授業。楽しそう。
あえて、横道にそれるように授業を設計されていたそう。

先生曰く横道に逸れることが大事で、たくさん逸れることで幅広く学びを得る。
それこそが、この授業の特徴だ。

国語・読解力はすべての基礎であり、必要不可欠だからこそ面白さを感じてもらいたい。
先生は、そのための努力をおしまず、試行錯誤しながら「銀の匙授業」をなさっていた。

本著は、「銀の匙授業」のはじまりから効果や気づきが記されている。
橋本先生の生きざまをたどっているような、本の構成に引き込まれた。

「銀の匙授業」で遊ぶように学ぶ、横道にそれることを良しとして授業をされていたが、それは日常生活や人生の歩み方にも通じるんだよって教えられた感じがした。

たくさん横道にそれることで、色んなことを知る。学ぶ。
それは人生に楽しみや喜びを与えてくれるんだよって教えてくれる。

橋本先生は、授業だけでなくご自身の人生をもってそれを教えてくれていた。そんな人が恩師の灘校生が羨ましい。

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私が今になってこの本を読もうと思ったのは、小5の息子のおかげ。
3歳の娘のお世話に気がいきすぎて、息子の声を聞く余裕がなかった。

それを知人にとがめられ、改めて息子と話をした。
彼は「難しい算数の問題を解きたい」と言った。

かといって塾に行きたいわけでもなさそうだし、、、どうしようか悩んだ。
そんな時、急にこの本の存在を思い出して読んだのだ。

そして、ふと思った。

私は今、自分の好奇心のままに宇宙について学び、横道にそれながら色んな知識を吸収しまくっている。
そしてそれをブログに書いてアウトプットするのが楽しくて仕方がない。

私は「遊ぶように学ぶ」を実践してることに気がついた。

だったら息子にもそういった感覚を持たせるようにサポートしてあげればいい。「やってみたい」という勉強をさせつつ、横道にそれて色んな経験をさせてあげる。

そのために息子の事をしっかりと見て、話を聞く。
押し付けず。でも、提案しつつのバランスが難しいけれど。

自分も学びながら、息子と共に成長していけたらなって思った1冊なのでした。



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