『さよならくちびる』には門脇麦と小松菜奈のすごみを感じる
『さよならくちびる』見てきました。いい映画作るなー。
門脇麦と小松菜奈の雰囲気力
この二人が持つ演技力とはまた違った「雰囲気力」はすごいね。すごみすら感じました。
当たり前の日常をドラマチックに変えられる「雰囲気力」。
『累』の土屋太鳳と芳根京子は、唇を重ねると入れ替わるという非日常で「雰囲気力」を出していたけど、この『さよならくちびる』では、過去と現在を交互に映像化しながらその後の未来を想像させる難しい演技を二人の演技力で成立させていました。
自由奔放な小松菜奈演じるレオと、不器用な門脇麦演じるハル。この二人だからできた映画でした。
秦基博とあいみょんの楽曲の凄さ
さよならくちびるを作った秦基博。たちまち嵐、誰にだって訳があるを作ったあいみょん。それぞれの楽曲のすばらしさ。
音楽×映画っていうのは数年に一度素晴らしい作品が生まれますが…令和元年のトップ音楽映画はこれだと思います。青春音楽映画って大事だよね。
アコースティックでのシンプルな楽曲なのに、それでも引き込まれるのは歌の力だよな。
特に「誰にだって訳がある」がいい。好きだ。
「何が言いたいのかわからない」のが大事
解散するアーティストのラストツアーのロードムービー。
ロードムービーはそもそも好きなのでテンション上がるんだけど…ゴールを切ったところで人生は続く。というか、ゴールなんか区切れない。
最後の最後、ツアー始まる前に集合した場所にたどり着き、別々の道へ向かうメンバーたち…
ここで終わりにしてもよかったのに、そこで終わりにしないで、明日への希望を残したラストシーンはいい意味でのもやもやを与えてくれました。
そして、流れる「さよならくちびる」。
エンドロールにふさわしいいい楽曲。いい演技。こういう映画が見たかった。
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