文化の日に神輿のまち行徳の神社めぐりはいかがでしょう
市川市の地味なベッドタウンとしてたぶん全国的には知名度低い行徳。
強いて言えば前田あっちゃんの出身地ですがAKBも遠くなりにけりですし。
同じ市川市民の市川や本八幡住民ですら、江戸川挟んで利用路線や生活圏も異なる行徳地区にわざわざ足を運ぶ人は多くないと思われます。
そんな行徳地区ですが、江戸時代には製塩でたいへん栄えた地であり、その繁栄を示すかのように「行徳千軒寺百軒」と謳われるほど寺社仏閣が集積した地でもありました。
地図を見ると一目瞭然、細道に連なるように寺社が分布していますね。
ちなみにこの細道は権現道といいまして、徳川家康が鷹狩りに向かう際に通った道とされていますが真偽のほどは不明。
「行徳」や「妙典」の地名も仏教由来ですし、信仰の厚い地だったことがうかがい知れます。
製塩で繁栄→信仰の厚さと豊かな財力→寺社仏閣の集積、ときたら、仏具屋や腕のいい宮大工も集まるのは必然。
その流れで神輿や山車も作られるようになり、やがて行徳は神輿の産地として名を馳せるようになりました。
21世紀に生まれた祭りで神輿のまちを伝承
こうして繁栄をみせた行徳ですが、明治以降公共交通機関の主流が水運から鉄道に置き換えられたことや、高潮被害により製塩業が壊滅したことを受けて陸の孤島と化した時期もありました。
現在の街並みに一変したきっかけは昭和44(1969)年の地下鉄東西線行徳駅開業。
ベッドタウンへの急変貌とともに、奥深い歴史と神輿製造という地場産業を有する行徳の姿を知らない住民が増加していったのです。
ニューカマーたちに行徳の街が築いてきたものを伝えるべく、2004年より始まった行徳まつりは神輿のまち行徳がコンセプト。
各町の神輿展示から、行徳独自の担ぎ方である「もみ」と江戸担ぎの両方を一度に見物できる行徳まつりならではの神輿渡御。
神輿の産地は担ぎ方もオリジナル、必見です。
2015年からは行徳ハロウィンとの同日開催となり、他の街では見られない神輿渡御と仮装行列の時間差パレードという混沌極まりない祭りが爆誕することとなりました。
下記は昨年投稿した記事。
noteの本日のおすすめに取り上げられたことで多くのいいねをいただきまことにありがたき幸せ。
しかしそのカオスも2019年をもってお預け。
2020年以降は新型コロナウイルスの影響で行徳まつりは中止、行徳ハロウィンも今年ようやくリアル開催にこじつけたとはいえ仮装行列の実施には至りませんでした。
行徳まつりがだめなら行徳神社めぐりがあるじゃない
密を避けることができないと開催が困難となった行徳まつり。
しかしながら一旦波が落ち着いた2020年秋、代替イベントとして「行徳神社めぐり」が開催される運びとなりました。
神輿を担ぐのが難しくても、各所に神輿展示して巡ってもらうことで神輿のまち行徳を感じてもらえる。
スマホアプリからQRコードを読み取る形式のスタンプラリーならば非接触で密になりにくい。
ピンチはチャンス。コロナ禍だからこそ生まれたイベントといえます。
それでは初回2020年のレポをどうぞ。
あっという間に景品の神輿柄マスクが品切れになるほどの人気を受けて、2021年も行徳まつりが中止となった代替で行徳神社めぐりふたたび。
両年ともスタンプラリー参加者1000人以上の盛況を博したのでした。
2021年も完遂しましたので、レポをぜひご覧いただけると報われます。
2022年も行徳神社めぐりがやってくる
各地でイベント復活の兆しが見えつつある2022年も行徳まつりは中止。
ということは行徳神社めぐりの出番ですね。
今年の行徳神社めぐりは11/3文化の日の10時~16時。
今回は協賛団体も増えてバージョンアップ。
前回まで対象外だった4つの神社もスポットに加わり、完遂条件のハードル上がりました。
周辺では限定イベントやキッチンカー出店などもあり、寄り道スポットも充実。
コンプリート挑戦者にとってはより一層の効率アップが求められます。
ミッションクリアの条件は7箇所のスタンプで記念品の手ぬぐい、全18箇所コンプリートすれば完遂証書。
完遂しなくてもエリアを絞ってのんびりめぐるのもよいかと思います。
対象地域が江戸川のほとりから浦安市境近くまでとけっこう距離あるわりに、スポットは行徳駅~妙典駅間に集中していますからね。
なお完遂するなら自転車利用がおすすめ。徒歩では時間的に厳しいかと。
詳細は行徳の祭りと神輿のことならどこよりも詳しいわっしょい!行徳さんの行徳神社めぐり2022 直前情報!で確認いただくとして。
開催前夜の投稿でせわしないですが、3回目の行徳神社めぐりの盛り上がりに少しでもお役に立てればよいなと思い、急遽書き上げた次第です。
代替イベントといって侮れないどころか、非常に高いクオリティの催しとなった行徳神社めぐり。
3年連続で開催できるのも、綿密に練られた企画力や運営の方々による連携の賜物だと思います。
文化の日に地域の歴史や文化にふれるのも粋なものですよ。
地元民に限らず、ちょっと遠くから足を延ばしてみても損はないかと思います。
いい運動になりますものね!
こちらの記事投稿直後、スマートニュースに取り上げていただきました。
note公式さんご紹介ありがとうございます!
2022年11月3日開催の行徳神社めぐりの模様をお届けします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?