可搬型の蓄電システムで、電気の使用時間をずらすピークシフトと災害時の充電に貢献(第25回優勝社 エリーパワー株式会社)【1月度協働の取組③】
エリーパワーと東京都中小企業振興公社、東京国際フォーラムがキックオフミーティング
「電力のHTT(「H」減らす・「T」創る・「T」蓄める)の推進」をテーマとして、第25回(「T」蓄(た)める)で優勝したエリーパワー株式会社は、公益財団法人東京都中小企業振興公社および株式会社東京国際フォーラムとキックオフミーティングを行いました。
オフピーク時に蓄電し、ピーク時に放電
都はこれまでも、電力の安定確保に向け、都庁舎における節電等の徹底や、都民・事業者への節電行動の呼びかけ、国などとの連携を強化してきました。こうした中、HTTの取組を一層加速させるためには、さらなる節電への取り組みが必要になってきます。有効策の一つが、電気の使用時間をずらすピークシフトです。エリーパワーが提供するのは、電力需給のひっ迫緩和に貢献する可搬型の蓄電システム「パワーイレ」の3代目、「パワーイレ・スリー」です。オフピーク時に蓄電をしておいて電気を作っておき、ピーク時には蓄電池から放電させることで、ピーク電力の削減に貢献します。2010年に販売を開始して以来、1万台以上の販売実績があり、蓄電システム市場を開拓してきました。
日本産のリチウムイオン電池で、安全性と長寿命を訴求
特徴の一つが安全性です。リチウム電池からの発煙、発火という事故が顕在化していますが、エリーパワーは高品質な生産体制を日本で構築していることもあって、重大事故ゼロを続けています。また、15年の間に充電・放電を繰り返して行っても70%の容量を維持するという、長寿命も売り物です。東京都中小企業振興公社は職員の執務室に加え、共用部にも導入できないか検討しています。東京都中小企業振興公社とエリーパワーのキックオフミーティングでは、機能・使い方に関する質疑応答が行われ、今後は、「パワーイレ・スリーを何台導入すれば、これだけの電力をピークシフトできるのか」といった具体的な予測数値を踏まえ、本格的な実証実験を目指すという方向性を確認しました。
東日本大震災の避難所で電源として使用される
東日本大震災では、宮城県名取市内の避難所に8台のパワーイレが置かれ、テレビやラジオの電源として使われました。また、羽田空港の出発ロビーには停電時のスマホ充電対策として設置されているほか、東京都中央区や府中市、川崎市、千葉県船橋市などの自治体も、災害時対策の一環として導入しています。東京国際フォーラムは、大規模災害発生に伴う帰宅困難時の「一時滞在施設」に指定されるなど、地域の安全・安心に対しても積極的に取り組んでいます。このためオフィスでの利用に加え、滞在施設となった場合での利用も想定しております。
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