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ARを作る前にデザイナーが知っておきたい用語 その3

ARをデザインするときに知っておくと便利な言葉の紹介、第3弾です。
初回と前回はこちら↓


ジェスチャ(Gestures)

特定のポーズに合わせてARを操作することもできる

「ジェスチャ」は、デバイスが手の位置や動き、ポーズを認識し、その状態によってアプリをコントロールすることを指します。主に手を使うため「ハンドジェスチャ」と言われることもあります。
ジェスチャが使えるかどうかはデバイスの性能次第です。また、使える手の動きやポーズも異なります。オリジナルのポーズを設定することもできれば、予め設定されたポーズしか使えないものもあります。
オリジナルのポーズは、ユーザーが覚えたり慣れるまでに時間がかかるものです。そのため、見慣れないジェスチャがたくさんあると、ユーザーはストレスを抱えてしまうことになるので、オリジナルのポーズは「ここぞ」というところに絞って設定するといいでしょう。

ジェスチャに関するまとめ記事はこちら↓


インタラクティブ(Interactive)

ユーザーの行動が変化をもたらせれば、ARの没入感にもつながります

「インタラクティブ」は、人とアプリが相互に影響し合う操作のことを指します。コンピューターや電子機器関連の様々な場所で使われる言葉で、ARの開発でもよく飛び交います。
仮想オブジェクトを表示させるだけでなく、ボタンを設けてユーザーの操作で変化を生じさせたり、オブジェクトに直接触れることができたりすると、より現実と仮想の融合が深まります。


点群データ(Point cloud data)

点がたくさん集まって物体感があるデータになります

「点群データ」は、点の集まりによって作られたデータのことで、3次元の座標や色情報を持ちます。このデータをもとに、空間の把握や3Dマップの制作などが行え、AR開発においても欠かせないデータです。


メッシュ(Mesh)

メッシュは三角形や四角形の集合体です

「メッシュ」は、頂点、辺、面の集合によって作られたデータのことで、「ポリゴンメッシュ」とも呼ばれます。3DCGで立体を表現するときによく使われますが、ARのUIでも使うことがあります。例えば、UIのアイコンや背景素材が画像データでうまく表示できないときはメッシュにして試すこともありますし、Magic Leap 2のディミング機能にはメッシュを利用することで一部分だけ明るさを調整することできます。


プレハブ(Prefab)

同じパーツを繰り返し使う場合はプレハブにします

「プレハブ」は、Unityの機能の1つで、繰り返し使用するパーツを管理するものです。Adobe XDのコンポーネントと同じで、最初に作ったオリジナルのパーツを編集すれば、複製したパーツも編集内容が反映されます。


アセット(Asset)

ARはいろいろな素材が合わさって作られます

「アセット」は様々な分野で使われている言葉ですが、ARでは3Dや画像といった素材となるデータのことを指します。3Dにはメッシュの他に、素材感や色付けをするマテリアルや動きをつけるアニメーションなども含まれます。UIにおいても画像だけでなく、フォント動画、UIを動かすアニメーションも必要になってきます。


空間アンカー(Spatial anchors)

空間にARを固定すると物体感や現実感が増します

「空間アンカー」は、現実世界に仮想オブジェクトやUIを固定するための機能または地点のことを指します。ARを閉じてもその場に固定され続け、再びARを見たときにも同じ場所に表示されます。


空間オーディオ(Spatial audio)

「どこから音が出ている?」という感覚も大切です

「空間オーディオ」は、現実空間と同じように、音の出どころが1方向だけでなく、多方向から臨場感のある形で聞こえてくる機能を指します。没入感が大切なARにおいて、視覚だけでなく聴覚も利用した演出は可能であれば行いたいところです。Apple Vision Proのようなヘッドセット型のデバイスには両耳付近にスピーカーが備わっていて、音の出どころに合わせて音が聞こえてきます。


終わりに

ARのデザインをするときによく耳にする言葉について紹介しました。
プログラマと会話する時にも使えるので、ぜひ覚えていきましょう。

参考になったよ!という方はぜひ、「スキ」&「フォロー」をお願いします。

今後もUIデザイナー向けUnity使い方やUXUIデザインで気づいたことなど、XR関連の記事を書いていきます。

では、また次回!

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