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ウオーという会社をはじめます

2022年3月7日"さかなの日”に「株式会社ウオー」という会社を、代表である中川(私)の地元・富山県で立ち上げました。

ウオーでは富山をベースに、「地域が持つ魅力の『見える化』」「持続可能なコンテンツ(コト・モノ)づくり」「ファンづくり」などの事業を行っていきます。

お察しの方もいらっしゃるかもしれませんが、社名である「ウオー」には魚の音読み(うお)という意味が込められており、先に挙げた事業は水産(漁業や釣り)を中心に行います。

ただ富山には、各地には、水産以外にも素晴らしい財産がたくさんある。だから、水産に“限る”ことはせず、“中心に置く”つもりです。
他産業と交わり共創する方が、水産の可能性もより広がると思っています。

富山湾から撮った、富山の町並みと立山連峰

「ウオー」には、さらに2つの意味が。

1つは「雄叫び」。
周りを威嚇するのではなく、『やっちゃおうぜ!えいえいおー!』と、仲間たちと共創に向けて、笑顔で気合を入れる雄叫びです。

もう1つは「歓声」。
『がんばれー!』や『素晴らしい!ありがとう!』など、対象者(人以外も)を応援し、感動をもらって思わず発する「うお〜!」なのです。

・魚の音読み(うお)
・雄叫び(共創・気合)
・歓声(応援・感動)

この3つを表現したくて、会社の名前を「ウオー」にしました。

すごく魅力的だから、誇りと夢を持って欲しい

名刺の裏にミッションと社名の由来

そんなウオーの掲げるミッションは、
日本中の地域が誇りと夢を持てる未来をつくる」
です。

この初noteでは、ミッションに込めた想いを少しお話しさせてください。

まず「誇りと夢を持てる」という部分。

大好きな静岡県・西伊豆町で釣りレポート

私は2018年から「釣り・漁業×地域活性」の仕事に、個人事業主→一般社団法人代表として取り組んでいます。
(2017年まではITベンチャーや広告代理店。この辺りは今度noteで。)

そのなかで多くの水産関係者さんや、港町など地域に住む方たちと出会い、お話しさせていただきました。
東京では出会えない、彩り豊かな地域や人。現在も感動の連続なのですが、なかでも私の心を鷲掴みにしたのが「漁師」という存在です。

関わる前は「なんだか怖そう」と、正直思っていました。
しかし実際に触れ合ってみると、印象は一転。
「なに、この可愛い素敵な方たち!!!」と、大好きになってしまったんです。

険しい表情?荒げる声?
命をかけてお仕事をされているのだから、表情は真剣になります。荒れる海上で一瞬で意思疎通をしなくてはいけないため、自然と大声・短い単語で話すようになるのです。

あれらは怒ってるんじゃなくて、仕事上、必要なこと。
それが癖になって、船を降りてからも多少ぶっきらぼうなコミュニケーションになる方は確かに多いかもしれません。

大好きな漁師さん・魚屋さんたちと

しかし、、そこで物怖じせずにお話してみてください。
漁師さんの獲ってくれた海産物を食べて、その美味しさを素直に伝えてみてください。

「え!そ、、そうか・・・?美味しいか!(照れ(//∇//))」なんて、はにかんだ笑顔が返ってきます。
どんなふうに獲っているか、育てているか、教えてくださったりします。
その笑顔が、伝えようとしてくれる姿が、もう本当にギャップ萌え!!!!!!!!!!

「うお〜〜〜!かわいい!大好き!!美味しい海産物をありがとうございます!」と、一気にファンになってしまいます。

しかし、この魅力を知っている方はごく一部。
生活者はもちろん、漁師さんたちも自身の魅力に気付いていないのがほとんどです。

漁師さんたちとお話しすると、圧倒的に後ろ向きな会話が多い。
「稼げないし不安定だから、子供には継がせたくないんだ。」「汚いから、あんまり近づかない方がいいよ。」「何もなくてごめんな。」
そんなふうに自分たちを低く見て、見えないバリアを張っているよう・・・。

漁師さんのファンである私は、それが悲しくて悔しくて仕方ないのです。
またそうした内外の無関心や自信の無さを一因に、「海産物の資源不足」や「生活者の魚離れ」、「担い手不足」など深刻な課題が進んでいます。

一度無くしてしまったら、取り返しがつかない財産

ラグビーボールみたいに膨れ上がった牡蠣

漁師さんたちが命がけでがんばってくださるから、私たちは美味しい海産物が食べられます。

日本の食文化は海産物抜きでは2割も成り立たないと聞いたことがあります。
和食だけでなくフレンチやイタリアンも、海産物が消えてしまったら、その魅力は半減するのではないでしょうか。

また長い歴史を持つ漁業には、それ自体や周囲に関連する文化・伝統がたくさんあります。
漁師さんがいなくなってしまったら、浜の風景や地域の祭り、食のイベントなども消えていってしまうのです。

これは地域にとっても、そうしたコンテンツに外から触れさせていただく私たちにとっても、由々しきことではないでしょうか。

山口県・萩の港で仲良くしてくれた大先輩漁師さん

そして繰り返しになりますが、なんといっても漁師さん自身のカッコ良さとチャーミングさの価値!
最近では資源管理やブランディング、地域活性などに積極的に取り組む方も増えていて、ビジネスマンとしても学びがとても多いです。

こうした魅力や課題は水産だけでなく、他の一次産業や職人さんの世界、日本全国の地域(田舎・地方)でも重なる部分があると聞きます。

外の人も中の人も気付けていない、魅力的なたくさんの人・モノ・コト。
一度無くしてしまったら、取り返しのつかない大切な財産

これらを正しく見える化し、持続可能な形をつくり、愛して応援してくれるファンを育てていく。
そうして皆が誇りや夢を持てる未来を目指していきたいのです。

日本各地にある“その地域らしさ”

京都・伊根町。海に建つ舟屋が幻想的でした

またウオーのミッションには、前段にも書きましたが「日本各地」という言葉が入っています。

東西南北に長く四季があり、山脈などの地形で分断された日本には、各地ごとに特色・魅力がたくさんあります。

そんな、そこにしかない“地域らしさ”を無くさないでほしい。
“便利”は魅力的だけれど、便利さだけを重視して均一化したり、捨てたりしないでほしい。

地元を離れて東京で20年暮らした私が気付いたのは、そんな恐れと願いでした。

だからウオーは富山にベースにしながらも、日本全国を見つめています。

富山で起業した3つの理由

富山の漁師さんから、お祝いのお花をいただきました!涙

ちなみに私が地元・富山で会社をつくることにした理由は、大きく3つ。

1つは、ベースとする地域を決めてプレイヤーとして事業を作り、成功事例・失敗事例をきちんと重ねたいと思ったから。

私はこれまで日本各地の自治体・企業さんから依頼をいただいて、釣り・漁業を切り口とした観光コンテンツ企画やPRなどを行ってきました。

楽しくやりがいもある仕事なのですが、受託のお仕事ではどうしても期間・仕事範囲が限られてしまい、自分の仕事がその地域にとって本当に価値があるのか、未来にどんな効果をもたらすかが分かりにくいと感じたのです。

私がこれから積み重ねる、たくさんの事例(きっと失敗が圧倒的に多い。。)は、できる限り地域・業界を超えてシェアしていきたいと思います。

なにせ水産をはじめ、さまざまな産業・地域には“待ったなし”の課題が山積み。
みんなで共創し、共有していかないと、バッドエンドが先にきてしまうでしょう。

フレンチの要素を取り入れたお鮨屋さん

2つ目は、富山におもしろいプレイヤーさんがたくさんいると知ったから。

私が「どこの地域でウオーをやるか」と考えていたとき、以前からお世話になっている方が、富山で活躍する同級生をたまたま紹介してくださいました。

その方にウオーの構想をお話ししたところ、「富山がおもしろくなっているから、ぜひ見においで。」と誘ってくださり、実際に富山の一部を案内していただけたのです。

そうしたら、若手も先輩方も、民も官も、おもしろい方が次々と!
「私が思っていた富山と違う!なんておもしろいんだ!」と感動しました。

そこから何度か富山に通い、気になる活動をされている方に会いに行くのを繰り返し、地元である富山に今更ながらハマってしまったのです。

この流れに自分も仲間入りさせてもらって、おもしろいチャレンジをしていきたい。そんなワクワクが富山には溢れていました。

母校「富山高校」(Wikipediaより)

3つ目は、若者・女性への恩送り。

私は高校まで富山にいましたが、当時は「富山には何もない」と決め付けていました。
キラキラしたものは全て都会にあると、なぜか信じていたのです。

でも、今の私の目には富山が違って写っています。全ての地域には、そこにしかない魅力があるし、都会ではできないチャレンジの場もたくさんある。

そんな事実を、さまざまな理由で享受しにくい若者や女性に伝え、活躍や楽しむ場所を一緒につくっていきたいのです。

“恩送り”なんて、まだまだ言えるような立場ではないのですが、今の自分にできることがあればやっていきたい。
これは、「無いものばかり求めていた高校生の頃の自分を癒したい」という想いも入っているのかもしれません。

富山湾で釣った真鯛ちゃん

バラバラとミッションや想いについて書き綴ってきましたが、今日から株式会社ウオーはスタートします。

まずは私自身が今の富山をもっと知り、ファンになり、「これを伝えたい!持続可能にして、愛してくれるファンを増やしたい!」と思えるものを見つけるところから始めます。

また、同時に仲間探しもしていきます。
協業・提携・委託をはじめ、株式会社ウオーにメンバーとして参加してくれる、想いを同じくする人を。
仲間が増えるほどに、きっとより遠く、ワクワクする未来に行けるはず。

生まれたばかりの稚魚ですが、株式会社ウオーをどうぞよろしくお願いします。
これまで、そして現在も助けてくださる・気にかけてくださる、たくさんの方へ感謝を込めて。

楽しみながらがんばります!
うおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーー!!!