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天然の罪深さ

以前にも書いたけれど、朝ドラ「半分、青い」にどハマりしている。

高校卒業までを描いた岐阜編の青春感とホームドラマ感も、それはもうそれはもう大好きだったので、上京編前は「まだまだ卒業しなくていいよおお……」としんみりしていた。

そんな寂しさはどこへやら、上京編もいい。登場人物ひとりひとりのキャラクターが個性的だし、何だかんだでみんなあったかい。鈴女が恋に落ちる展開もあって、日々少女マンガを読んでいる気持ちになっていた。


……のだけれど。

いやあ、恋愛って難しいね。ひとりをひたむきに好きになるタイプの人ばかりではないことは、周りの人を思い出すだけでも「だよね」と思えるのだけれど、いや、つらい。この感覚が噛み合わない相手を好きになってしまうのは、本当に切ない。

まだ「遊んでいる」人の方が、「遊びじゃなくなる」日がくる可能性に賭けられるところがあるため、マシだったりもするのかなあ。ひとりだけを好きになれず、くる人くる人を受け入れてしまって、でも遊んでいるつもりは微塵もなくて。本人的には全員ちゃんと好きではある……みたいな人を好きになってしまうのは、胸が苦しい。


「そのつもりじゃないのに、気を持たせちゃうってこと?」といったのは、わたしが好きすぎてたまらないマンガ「CRAZY FOR YOU」の主人公、幸だ。彼女が好きになった相手・ユキちゃんも、やさしさを振りまくあまり(そしてイケメンなあまり)、たくさんの女の子が周りにいる男の子だった。彼の場合は、過去の恋愛をこじらせていることも原因ではあるのだけれど。

「半分、青い」の正人を見ながら、ユキちゃんのことを思い浮かべていた。

嘘ではなく、本当に親切だしやさしい人なのだけれど、結果として残酷なやさしさを振りまいてしまい気を持たせてしまう人のことを、わたしと妹の間では「天然タラシ」と呼ぶのだけれど、正人もまさに天然タラシな男だなあ。いい人なんだけれど、悪い男だ……。悪意がない分、余計にタチが悪い。


とりあえず、鈴女には幼馴染の律がいて良かったね、と思う反面、律の彼女・清(さや)の立場になってみると、心中穏やかではいられなさすぎるふたりだよね……とまた布団の上に倒れふすわたしなのだった。切ない。


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