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スマートな○○

日頃忙しく働くママ・パパ達にとって、買い物は時間・労力がかかる仕事の一つだ。

近くのスーパーに買い物に行くのも億劫だったある日曜日。小学生になる娘に買い物を頼んだ。

買ってきてほしい品物を紙に書きだして、車に気を付けるよう伝え、家を送り出した。冷たい風が吹く中、大人からみれば不思議なぐらい薄着で娘は出かけて行った。子どもは風の子だと思った。


暫くして娘が買い物から帰宅して、書き出した品物を忘れずに買ってきてくれた。その品物の一つに「バナナ」があった。しかし、タッピーは娘の買ってきてくれたバナナを見た時、正直「あちゃー。」と思った。

娘が買ってきてくれたバナナは4本で一房、バナナ皮には「シュガースポット」と呼ばれる黒い点がびっしり浮き出ており、触ると柔らかく、少しぶよぶよしていた。

バナナは熟せば熟すほどシュガースポットが多く出る。つまり店頭に置かれて時間が経ったもの(売れ残り)などにシュガースポットが出やすい傾向にある。我が家はバナナ一房を何日もかけて食べる。また家族も熟したバナナより青みが残っているバナナを好む傾向があったので、なるべくシュガースポットが少ない黄色い状態のものを選ぶようにしていた。

しかし、一生懸命買い物をしてくれた娘に文句を言うわけにはいかず、「ありがとう。」といってそのバナナを受け取った。

娘が買ってきてくれたバナナ

その日から3日ほど経過した。

とうとう、一番熟した(シュガースポットが沢山浮き出た)バナナを食べる日がやってきた。熟しているだけあって、バナナからはとても甘い香りが漂ってきた。

いざ、実食。


バナナの皮をむいてみると


中身は美白であった

外の黒い部分からは想像もできないぐらい、皮の下は白いバナナだった。

食べてみると甘くておいしい。これはこれでいけると思った。

外見だけで判断していた自分が、情けなくなった。

娘にとってはシュガースポットが多かろうが少なかろうが、同じバナナだった。自分がいかに先入観をもって普段買い物をしているのか、気付かされた。


バスに乗ってくるお客さんでも、外見からは想像できない意外な一面が見えることがある。

例えば、一見すると普通の買い物帰りのおばちゃん(失礼。。)が、料金を支払う時、裾を「さっ」とまくり上げ、腕に装着された「アップルウォッチ」をかざし、「ピッ!」とスマーーーーートに、かっこよく、さりげなく、支払いを終えた姿に、正直驚いてしまった。

外見を気にすることは大切だとは思うけど、それだけじゃない。

歳を重ねても中身は綺麗でいたいと、タッピーは思った。


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