見出し画像

2024年9月25日 「私の唯一の望み」とホラリー占星術


現在、全3回のホラリー占星術講座を受けています。
オンライン講座です。
受講するかどうか悩んでいたのですが、SNSで繋がっている方も受講すると伺って、
背中を押された気分になって申し込みました。

残り、あと一回です。
これまでの2回、できるだけオンタイムで講座を聞くようにして、後日アーカイブを再度視聴して復習をしています。
講師のお話が非常にわかりやすく、資料も綺麗なので、楽しんで受講しています。
(お声もとても素敵なので、聞きやすいですよ!)

西洋占星術は、
独学でちょこちょこ勉強している程度なので、
なかなか飲み込めぬところもありますが、
今回は初心者向けに、ポイントを絞ってくださっているので、何とかついていけています。
「まずはここだけ見るようにしましょう」と教えてもらった部分を判断できるように、繰り返し復習中です.

ちなみに、
ホラリー占星術というものは、西洋占星術の手法のひとつです。
とてもざっくりいうと、
占う人の誕生日や出生時間がわからなくても、質問が発生した時間のチャートから、
YES/NOを占断する方法です。
細かなルールや読み方は、本や講座に譲るとして、
非常に面白い占術です。
ホラリー占星術は質問があって、チャートを出してそれを読むのですが、
この質問が大変重要なのだそうです。
ぼんやりした質問、どっちつかずの質問、ざっくりとした質問、YES・NOで答えられない質問では、正しく占えないとのことです。
そして、質問を持っている人(相談者)と占う人(占星術師)がいるとすれば、占星術師が真に質問を理解した時点の時刻でチャートを出す、ものらしいのです。
質問の本当の意図を理解するということが大切と聞いて、とても感心しました。
「適当にサクッと占っちゃって!」はあり得ないわけです。
また、「本当の望みというものは、自分自身でもわからないものだ」ということを講師の方は仰っていました。

その話を聞いて、
フランスにある「貴婦人と一角獣」のタペストリーのことを思い出しました。

「貴婦人と一角獣」は、「味覚」、「聴覚」、「視覚」、「嗅覚」、「触覚」と「我が唯一の望みに」という6枚からなるタペストリーの連作です。
その「我が唯一の望みに」が頭に浮かんだのです。
タペストリーですから、これは絵の具で描いた絵ではなく、織物です。
赤い背景のなか、青いテントの前に立つ貴婦人、その右傍には宝箱を持つ侍女、左傍には、愛玩犬が台に座っています。さらにその右手には一角獣、左手にはライオンがいます。一角獣とライオンはそれぞれ旗を捧げ持っています。青いテントには、「我が唯一の望み」と言葉が記されています。
これらの登場人物以外にも、鳥、猿、兎などが描かれています。
賑やかな画面になりそうですが、実際に見てみると、妙に静謐なタペストリーです。
この「我が唯一の望みに」のタペストリーには、謎が多く、様々な解釈が、あるそうです.
展覧会で見に行った時、私にはこの「我が唯一の望み」の意味が全くわかりませんでした。
どうして、こんなに素晴らしく美しいタペストリーに不思議なタイトルをつけ、
タペストリーに描かれたテントにも同じ、文字を刻むのか?、
頭に疑問符がいっぱいのまま、展示を後にしました。

しかし、今回、ホラリー占星術を勉強していると、「我が唯一の望み」という言葉とあのタペストリーが浮かび、その意味がほんの少しだけ、分かったような気がしたのです。

「自分の望み」を持つということは、
実は、それ以外の可能性を断つ、捨てるかもしれないということ、
全ては選べないということを理解して、その上で、ひとつを選ぶということです。
「腹をくくる」ということですね。
「何となくいい感じになりたい」とか「そこそこ幸せになりたい」というのは、腹をくくった望みではありません。
到底「私の唯一の望み」と名付けられる望みではないのです。
いい感じや幸せという言葉ではあまりに範囲が広すぎます。

自分のいい感じや幸せが
誰かと付き合うことなのか
結婚することなのか、友達になることなのか、
経済的に安定することなのか、
好きな食べ物を買えることなのか、
ブランド品を買えるくらいになることなのか、
推しのコンサートに行けることなのか、
旅行に行くことなのか、
それをまず、
考えなくてはなりません。
何をすれば、どうあれば、何があれば、
自分はいい感じと思い、
幸せと感じるのか、
自分自身の欲望を因数分解する必要があるのです。

味わえるものでもなく、
聞こえるものでもなく、
見えるものでもなく、
香るものでもなく、
触れるものでもないものから湧き出る
自らの望みを知れ、というのが
「我が唯一の望みに」
ということなのではないか、と感じました。
五感は大切なものです。
しかし、五感を遮断したり、溺れたりすることで、本心を誤魔化したり、騙したりすることもできるものでもあります。
本心は
五感の向こうに、いる、そんな気がします。
攻殻機動隊で草薙素子が言った「そう囁くのよ、私のゴーストが」が最も的確にこのことを表現しているかも知れません。
ホラリー占星術は、自分の(もしくは相談者の)ゴーストが何を囁いているのかを聞くところから始まると言えるわけです。
ゴーストの囁きは、五感や他人から見ると、身の丈に合わず、理不尽で奇妙な望みであるのかもしれません。
「正しい結果を得たくば、己の望みを、真っ直ぐに取り上げることが必要である」というのは、ホラリー占星術だけに当てはまるものではないように思います。
少なくとも、私にとっては、人生で迷ったときの黄金律であるように感じました。
まずは自分の望みを明確にすること、
自分のゴーストの囁きを認めることです。
そうすれば、
もし、ホラリーの結果がNOであったとしても、
そこからまた一歩別の道へ進めるのではないでしょうか。
だって、望みは分かっているわけですから!

現在、ホラリー占星術を読めるようになりたい、
YESNOがわかるようになりたい、と思っています。
これは未来がわかるようになりたいからというだけでなく、
この黄金律の面白さをもっと味わいたいからです。
それこそが、今の私の望み、のようです。

気に入ったら、サポートお願いします。いただいたサポートは、書籍費に使わせていただきます。