マガジンのカバー画像

とろろ魔人が書いた記事

32
運営しているクリエイター

記事一覧

短編小説『Smells Like Teen Spirit』

俺の名前は武野宇。 新卒で某ネコマークでお馴染みの会社に就職し、倉庫の作業現場へ配属され…

短編小説「役者」

俺の名前は沼田太郎、売れない29歳の無名役者だ。 舞台での芸名は”ヤラセカカシ”だが、皆か…

習い事が継続できない

とろろ魔人です。  私は子どもの時から親にものすごく習い事をさせられました。ピアノ、水泳…

短編小説「結婚」

 西暦20XX。日本は既に人口減少を食い止めることができず、国力が衰退していた。このような状…

約束

A子「K君と私ってすごい仲良いよね〜」 K「あー確かに仲良いよな。」 A子「何よ、その素っ気…

A「あのぅ、命を5つ頂けないでしょうか?」 B「いいですよ。5つ合わせて1円になります。」 …

バレンタインデー

今日は待ちに待ったバレンタインデー。 俺はこの日のために自分のうんこでこねたチョコレートボールを作り上げた。 愛の形は普通と違うといえど、俺は一生懸命精魂込めて、会社の同僚のためにたくさん用意した。  今日はいつもより1時間早く家を出て、同僚に俺の作ったお手製チョコレートを配るために準備した。 時刻は8時00分、早速1人の同僚がオフィスの中に入って来た。 俺「おはようございます!〇〇さん、今日はなんの日かご存知ですか??」 同僚「あー、今日か。今日は確かバレンタイ

文通

私は付き合っている彼氏とは決まってLINE以外にも文通する。特に彼氏に怒りの感情をぶつけたい…

トイレの一室

今日も隣のトイレの個室からおじさんのブリブリ音と吐息が聞こえる。忙しい仕事現場の唯一のく…

路上

今日も俺は道端で出したうんちを食べて生活する。俺は桂修造、39歳独身男性のホームレスである…

言葉

ウロト。これに意味なんて特にない。 皆が理解し得ない言葉が何個あったって良いじゃないか。 …

来世

俺は今絞首刑台の上に立っている。まもなく死刑が執行される。そして刑務官の合図により、俺は…

笑い

「ザーメン、くさメン、僕ヤリチン!」 こうしてつまらないギャグをかまして今日も客から罵声…

サボリーマン、時空を駆ける

俺は今日も遅刻寸前で会社へ向かってる。昨日やらかしたミスの説教があると思うと憂鬱である。 俺は心の中で”時間よ、止まれ!!!”と強く念じた。その時不思議なことが起こった。なんと時間が止まってしまったのである。 俺以外身動きしておらず、電車の席の隣に座っている人に軽く触れても、全く動かないのである。こんなことが現実に起こり得るのかと疑問に思いつつも、電車の中にいるだけでは、埒があかないので無理矢理窓を開けて外に出た。 周りも一切動いておらず、皆まるで石像みたいになっている