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齋藤孝の30分散歩術

齋藤孝の30分散歩術
齋藤孝・実業之日本社
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齋藤先生作品が増えてしまう…すいません…図書館でまとめて借りてしまったんだ…といってもこれ、「散歩・ウォーキング流し」であれこれ見てたら見かけたから借りたので、齋藤先生のジャンル幅の方を褒めるべき。

表紙の煽り文句に「心スッキリ、アイデアひらめく」「カタい頭は歩いてほぐせ!」といったものがあるので、軽い運動はリフレッシュにいいですよ、て路線かと予測を立てて読んだんですが、もう少し踏み込んだ感じで「散歩は歩く瞑想だ」てところまで行ってましたね。
齋藤先生元々静かなところ(図書館だとか)でおとなしく座って勉強、というのが全然出来ないタイプとのことで、歩きながらの思索が大変性に合ったようですね。なんか哲学者だとかでもこういうエピソード多いですもんね(書籍内にもいろんなエピソード紹介してあります)。
先生元々授業の前にも四股踏もうとか、足腰の鍛錬についての記述が御本に多いんですが、こちらの散歩の本もしっかりそのあたりの記述があります。歩き方指南もされていてとにかく実地の方ですね。呼吸法やコミュニケーションのツールとしてとか、歩く・散歩という身近で軽いものがひとつの「道」みたいになってます。そもそもオープニングから「歩くのを【技化】する」てありますしね。

とにかく先生は根っこが明るいんだろうなあ…活気のあるところを歩くのを進めていたり、日光を推奨していたり、歩くことが前向きな力を作るといった話をしたり。なので、少し気力が落ち気味の人は元気をもらえるかもしれないですが、元気にアテられる可能性もあるのでそこはご了承ください。

私も歩くの自体は好きなので楽しく読んでいたんですけれど、朗読したり歌ったりしつつというのはちょっと頑張れないかな…独り言言うのもすごい苦手なんだよ…多分ね、肺活量とか腹筋とかにはすごくいいと思うんだけれどもね…何か暗記したいとか喋り系のお仕事の人とか練習とかする人にはこの歩き方はいいかもしれないですね。
いわゆるメモや手帳の活用も記述がありますので、アイデアや情報整理にお悩みの人も、テーマは散歩ではあるものの参考になる点が多そうですね。
歩きながらだと人との会話が弾むであったり、リズム良く歩くことで自分に良い刺激があるだとか、多少強引だな、という話もちょっとはありますけれど、とにかく「歩くのはいいぞ!」が詰まった本です。
思い出の場所を歩くだとか、歩いたことない裏道を歩くだとか、旅先の非日常散歩とか、「確かにこれは楽しそうだな」て情報にも溢れているので、散歩なら大概の人に取り入れやすいんじゃないかな。

齋藤先生らしく、歩くことに関連した文学作品の紹介や文化の説明も折々にふれて入っておりまして、文化・文芸の理解も深まるお得な本かと思います。全部書いてあるとおりにしたら先のように歩きながら朗読するとか、お遍路とかする羽目になるので、取り入れやすい点だけでいいんじゃないかなと思いますよ。自分なりのおすすめ散歩場所を探すのも楽しそうですね。

わたしも昔、漫画を描いていた時は歩いてるといろいろ捗ってそれが目的みたいになっていたものですが、会社員になってからはすっかり歩く目的がなくなってしまったなあ…食べ歩きもそんなにしないし、旅行出来るご時世でもないからね。お城廻りや神社仏閣歩きもしなくなってしまったし…
たまには電車で駅少し移動して、見知らぬ街をぷらぷらでもしようかしら。公園巡りとかいいかな?目的が欲しい……

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