図3

“凡人”のキャリア形成を考える

独立を機に今更ながらnoteを始めることにしました。

私自身キャリアの区切りということもあり、その振り返りも兼ねて、「キャリア」をテーマに最初のnoteを書いてみたいと思います。

私は、新卒で世界企業であるDNPこと大日本印刷に入社。その後ジャスダック上場後で、急成長ベンチャーだったオプトで8年。

オプトでは営業部長や事業部長まで経験させてもらい、幸運にも一部上場のタイミングにも在籍をしていました。その後スタートアップに2人目で参画。取締役も務め4年間、その後に独立。

ビジネスなんて、全然興味のなかった意識の低い大学生からスタートし、まるで石橋を叩いて渡るかの如く「大企業⇒ベンチャー⇒スタートアップ⇒独立」と、大から小へ向かって、少しずつ歩みを進めてきた私が、取り上げる最初のテーマは”凡人”のキャリア形成について、です。

やたらと大上段に構えたタイトルですが(笑)、前職、前々職の後輩や、同業界の若い皆さんからキャリア形成について、相談をもらうことが割と多いので、主にはベンチャーやスタートアップにいる若い方、また学生さん向けをメインにイメージして、少しでも悩み解決の助けになればな、という想いで綴ってみます。

(そもそもお前のキャリアも、今のお前自身も大したことないじゃん、っていうツッコミは当然あってしかるべきだと思いますし、反論もいたしません。笑)

“凡人”とは夢追い人でない、普通の人

はい、まずいきなり”凡人”ってなんだよっていう。笑 

ここを定義しないと、話が曖昧になってしまうので、、、

ここでは「スキル」とか「才能」という軸がメインではなく、

「小さい頃、若い頃から、大きな夢や志や目標がある人」ではない人。別の言い方をすると「夢追い人」ではない人

を指します。はい、まさに私自身がそうです。

世の中、優秀な人はたくさんいますが、若い頃から「将来絶対にこうなるぞ」「私はこういう社会課題を解決したい」といった明確な、夢・目標・志を持っている人は非常に少ないと感じています。

だから、新卒の就職活動の時期になって、急に自己分析をして、「就活用の夢や目標」を無理やり考えてうんうん唸ったり、社会人になってからも「私のキャリアってどうしたらいいんだろう」って悩む人が多いのだと思います。

起業家は「起業したいです!」なんて言わない

数年前、オプト時代に私の部署のメンバーが、私の友人のあるベンチャー社長に対して「自分は将来起業をしたいんですけど、やりたい事業は云々かんぬん・・・」って話をしたら、その友人のベンチャー社長が

「起業する人は、起業しますとか、起業したいとか言わないで、起業しているもんだけどなあw」

とバッサリ切り捨て。笑

なんて本質的な回答なんだ、と笑いながら妙に納得した覚えがあります。

「経営は逆算」という言葉はよく聞きますし、それと同様に「キャリアも逆算」が良いということは、普遍的かつ間違いないことじゃないかなと、私自身は思っています。

将来の高い目標、あるべき姿を設定し、それに対して、着実にステップを踏んでいく。

それが正しいことはわかっている。

それでも、多くの人の悩みは、「夢や大きな目標は自然と浮かばないけど、キャリア形成をどう考えたらいいの?」っていうこと。

結論:“凡人”のキャリア形成「積み上げ型」でいいんじゃない?

と思っています。

だって、無理につくった将来の目標とか夢のためなんかに、頑張れないですよね。笑

ただ、ここでのポイントは「成り行き」ではなく「積み上げ」であるということ。

「積み上げ」とは、やりながら結果を出して、その結果をもとに、次の目標を見出して、進み続けること。(結果とは必ずしもポジティブな成果だけを指しません)

「積み上げ型キャリア」の意味を少しわかりやすいように、10年前にはまさか将来独立するなんて、夢にも思っていなかった私の、積み上げ事例をかなり端折って乱暴ですが、さくっと。

“凡人”の私の「積み上げ型キャリア」

意識の低い大学生、特に志もなく、新卒で大日本印刷に入る

先輩たちにもかわいがっていただき、楽しい毎日。仕事も一生懸命やっていたが、突如謎のベンチャー志向に傾倒し1年で辞める

第二新卒でオプトへ。「ベンチャーなんて2~3年やって力つけて転職するもんかな」「自分はマネジメントなんて全然興味ない」とか思っていた

営業として2年間死ぬほど頑張ったら運よく成果が出て、営業マネジャーに昇格した(2~3年くらいでやめると思っていたから、そもそも出世は頭になかったから驚きだった)

営業マネジャーに昇格したら、なんだか出世欲が出てきたから、ここでもまた死ぬほど頑張ってみることにした(マネジメントにはあまり興味がなくクソマネジャーだった)

営業部長へ昇格。当時の上司との出会いで「マネジメント・リーダーシップ・教育」に目覚める。現場時代よりはるかに多くの失敗をしながら、自身の考え方の変化、視野の広がり、人間としての成長を感じる。

事業部長として初めて営業職種以外の直接マネジメントを経験。マネジメントの奥深さや自身の力不足、経験不足をより感じ、成長意欲がさらに高まる。

部署の業績不振で、副事業部長へ降格。部署のトップからNo.2になり、No.2の役割、振舞い、運営チームとはどうあるべきかをより深く考える契機となる。結果として経営への興味も増していく。

数年間管理職をやる中で、「自分は別の人が0からつくった出来上がった会社で管理職をやっているだけ」「自分自身で0⇒1の立ち上げの能力をつけたい」という思いが芽生える。

スタートアップへ転職

取締役となり、色々な苦労をする中、創業社長ではない自分の意識や覚悟の甘さにも気づく。自分自身が人生で一度、社長をやらないと落とし前がつかないと、と思い始める

独立

私のキャリアはいつでも、目の前のことを一生懸命やっていたら、何かしらの結果が出て、自分が成長して目線が上がって、次の目標が「勝手に登場する」ということの連続でした。

だから、なんとなく不安になった時こそ「とりあえず今を全力で頑張る!そしたら、きっとなんか見えてくる」という発想。笑

ということで、なんとなく「積み上げ型キャリア」のイメージをもっていただいた次に、もう少し言語化、体系化すべく、

この“凡人”の「積み上げ型キャリア」形成のポイントをいくつか話してみたいと思います。

ポイント①今目の前の仕事に全力で向き合う

おい、いきなり精神論かよと。笑

ただ、実際問題、一生懸命頑張る前に「この仕事は向いてないかも」「このままやっていてもキャリアが不安」「この会社にいていいのか不安」みたいなことを言う人が結構多いなと思っています。

極端な話、頑張っても何も報われないブラック企業にいたとしても、全力で頑張ることで、はじめて、それが「有益なのか無益」なのかが判明します。笑

「ここにいることが無駄」「この仕事が向いていない」というジャッジをするためにも、全力で頑張ることは必須だと思っています。

「はいはい、でもさ、がむしゃらに闇雲に頑張ったって、そう簡単に結果出ないでしょ」

はい、その通り。なので、次のご説明するポイント②・③が肝です。

ポイント②「成果とは何か」を正しく認識する

(本音の部分で言うと、それこそ新卒とか数年目までのタイミングは、細かいこと考えずに目の前の仕事をがむしゃらにやることだけで、それなりに成果が出て、次の世界が開けると思ってはいるんですが)

ここで大事なのは、我々“凡人”はいきなりフリーランスとして独立したり、起業したりすることはできない、少なくとも当初は会社組織で生きていかなければいけない人間であるということ。

「成果」というのは自分にとっての、ステークホルダーが求めること

管理職やそれこそ経営者のレイヤーになると、ステークホルダーは多岐にわたりますが、駆け出しのタイミングなら、それは会社、自分が属している部や、チーム、もっと言えば、直属の上司が求める「結果やプロセス」を指します。

例えば、営業であれば、「数字をあげる」の他に、もちろん「顧客のためになることをする」ということも成果の一つではあるのですが、厳密には「(会社や所属チームが考える)顧客のためになることをする」ということになります。

「成果を出しているけど評価をされない」というもののほとんどが「期待されている成果の取り違え」だと思っています。

「成果」は組織や場所によって様々。例えばわかりやすく「営業」で考えたときに、「数字達成」だけのケースもあれば、「事例創出」「業務改善」からそれこそ「ムード貢献」まで様々な「プロセス」が「成果」として求められるケースもあると思います。

その「成果」がモラルに反するような類のことであれば従う必要もないですし、直ちにその場をさればよいと思いますが、そういうことは極めて稀なことだと思います。

であれば、一旦多少気にくわないことがあっても、その求められる「成果」に対して、全力で頑張ってみるのはいかがでしょうか。

もし、今いる組織や会社に対して「もっとこうすべき!」と思うことがあるのであれば、成果を出して発言権を得るか、さっさと出世して、変えられる立場にいく方が早いです。

ポイント③短期で目標設定をする

「積み上げ型キャリア」のポイントは、「成り行き」にならないこと。

10年後、20年後の夢や目標はわからなくても、1年後や、半年後の姿ならイメージできるかと思います。

ベンチャーやスタートアップで過ごしている皆さんは、基本的にはかなり忙しいと思いますし、特に20代の時間の流れはとんでもなく早いです。

だからこそ、半年、1年を目的をもって過ごすか、忙殺されて「成り行き」で過ごすかは雲泥の差がでると思っています。

そもそも、半期ごととかに、会社でMBOのような目標設定と管理の仕組みや、面談がある場合も多いかと思います。これ正直日々忙しいのに、やるの面倒ですよね。

ただ“凡人”の「積み上げ型キャリア」にとっては、この半期ごとの目標設定はとても大事になります。

とても大事!と言われても具体的にどうやったらわかんないです。って声も当然聞こえてきそうなので、私がオプトの現場時代からやっていた方法を、参考までにご共有いたします。

オプトは当時から詳細のMBOの仕組みがあって、会社全体として実施されていました。が、当然評価するためのものでもあるので、私個人としては、やや細分化されているな、と感じており、会社のMBOのさらに上段の整理として、こんなシートを作成して、合わせて上司に提出していました。

画像1

本来であれば、A「将来の目標」から順番にブレイクダウン(逆算)していくのが望ましい方法です。

ただ、テーマは「積み上げ型」

このシートはおそらく20代の終わり頃、営業部長になったくらいのタイミングだと思いますが、私のAを見ていただくとわかる通り、劇的にふわっふわ、超一流のビジネスマンってなんだよ(笑)上場企業の部長としては恥ずかしいくらい曖昧な、将来の目標です。

これがまさに“凡人”たる証明と言えます。笑

このシートで、一番大事なのはC「短期目標」すなわち直近半年の具体的な目標です。これくらい短期の目標なら、割りとイメージできますよね。半年後にこんな状態まではたどり着いておきたいよな、っていう状態や姿です。

そして、次に大事なのがE「自分SWOT」現状の自分の把握です。

現時点の実力をしっかりと書き出すことによって、C「短期目標」にたどり着くために足りないことが明確になり、それによってF「直近でやるべきこと」が炙り出されてきます。

ぶっちゃけシートはどんな形でもよくて、やるべきことのポイントを再度まとめると

①半年後になりたい姿をイメージ
②自身の現状をしっかりと書き出す
③これら2つの差分から、半年間でやるべきことを決める

この3つとなります。

これで、大枠「自分自身が直近半年でやるべきこと」が見えてきますので、会社のMBOはこれをベースに、会社の求める成果に合わせて詳細を作成していけると、さらによいと思います。

参考:中長期の目標はどうやって作っていくか

短期目標の大切さは、述べてきたとおりですが、、長期とは言わずとも、できれば中期、2~3年くらいの目標はふんわりでも見えていると、よりよいと思います。

“凡人”ではない人は、若い頃から深く考えてきたか、あるいは直感的に、理由もなく自分の夢や目標を設定しています。

そうでない我々が夢や目標を持つために、、そのヒントは過去と現在に自分にあるのではないか?と考えています。

画像2

先ほどのシートのスコープは緑と青部分ですが、もし余裕があれば、赤⇒黒という点も考えてみてください。

どういうときに、ワクワクしたか?
逆に、またどういう時にモチベーションが下がったか?
どういう状態の時に、最も力を発揮できるか?

過去の仕事や、学生時代の自分を振り返ってみる。

それらを踏まえて、どうなっていたら、将来楽しいか、一番輝けるか、という「ありたい姿=目標」がなんとなく見えてくるかもしれません。

目標は、自身の棚卸からスタート。人生一生自己分析ですね。笑

最後に・・・

ということで、、偉そうに長々と書いてしまいました。笑

キャリア形成というのは、正解がありません。そして当然、努力や実力だけでなく、運にも左右されます。

実際、私自身はキャリアの早い段階で、オプトという素晴らしい会社に出会えたこと、そこで尊敬できる上司や同僚や後輩に出会えたことが、一番の幸運で、自身のキャリアを前進させる最も大きな要因だったと感じています。

私自身は、キャリアを通して、

そういった運や偶然に感謝をしながら、前進していくこと

そして

うまくいかないこと、悩むことがあっても、時には挫けながらも、失敗経験も含めて「積み上げて」いくことの大切さを学んできた気がします。

目の前のことに一生懸命取り組んで、「成り行き」ではなく、一つ一つ「積み上げて」進んでいくことで、きっと自分のキャリアが開けてくるのではないかと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?