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LGBTについて考える

多様性が叫ばれる現代に置いてLGBTというワードは切り離せない。

LGBTはかつて「性同一性障害」という言葉で世の中に知れ渡っていたのではないかと思う。この言葉が認知され始めたきっかけは、私が中学生か高校生の頃に放送していた3年B組金八先生というドラマだったと思う。(主観ではある)

それまでは、ホモや、オカマという馬鹿にしたような言葉で一括りにし、同性愛者に対し、理解も尊重もなかった時代だ。

金八先生第6シリーズで上戸彩が演じた鶴本直(つるもとなお)は、戸籍の性別は女性でも心は男性。心と体の違和感に対し常に戦ってきた子だ。

内容は衝撃的なのでドラマやDVDを見てほしいが、心と体の性自認が異なって生まれてくるということがどれだけ辛いことなのかわかってほしい。

ちなみに、私はこのドラマを見た頃は中学生か高校生くらいだった気がする。この鶴本直という子にかなり感情移入し、泣きながら観ていた。

なぜなら、私も鶴本直だったかもしれないと思ったから。


私の性自認についての話をしたいと思う。

ちなみに今、30後半の年齢になっても、自分の性別はよくわからないし、なんだっていいと思ってる。とりあえず、標本に載るなら「人間」っていう括りでいい。性別は「本人が決めていない、好きに決めれば」と記載してほしい。

さて、私の戸籍上の性別は女性だ。

二人姉妹の次女として誕生した訳だが、母は男の子が欲しかったのだろう。小さい頃から髪型はスポーツ刈り。父と一緒に床屋で髪を切られていた。髪を短く切られることが嫌だし、床屋に行くのも嫌だったが、拒否権はなかった。なんせ知らなかった、女性たちが美容院に行っているということを。

洋服は母が買った水色の服ばかり。スカートも興味本位で一回履いてみたが、近所の子にスカートめくりされて以来、さよならした。基本ズボン(今はパンツという)で生活していた。七五三の着物も化粧も泣くほど嫌だった。

会う人会う人に「あら、かわいい僕ね」と言われて、母は「この子女の子なんです」と訂正する。

だったら、女の子らしい格好させればいいのに、意味がわかんないと良く思っていた。でも男の子と間違われても嫌ではなかった。

好きなおもちゃは、リカちゃん人形やぬいぐるみ。ラジコンカーやテレビゲームも好きだった。ドラゴンボールもセーラームーンも好き。

見た目が女の子として育てられなかったから、自分は将来男になるんだとずっと思っていたし、鏡を見ては「なかなかかっこいいな」と自分でも思っていた。

もし、男になれなかったら手術すればいいとさえ思っていた。

かといって、一緒に仲良くする友達(友達も少ないが)は女の子だった。なぜなら、男は嫌いだったから。

私は静かに穏やかに生活したいタイプ。しかし、学校にいる男子は乱暴で、廊下を走り、周囲をいじめたり、気に入らない子がいれば暴言を吐き馬鹿にする奴らだった。だから、男が大嫌いだったのだ。そんな子たちと仲良くはなれない。

自分は男になりたいけど、男は嫌いだった。

しかし、小学校6年生で経験した初恋相手は男子だった。


つまり小学校時代の私は

身体的特徴は女性。なりたい見た目は男性。しかし女性の体は受け入れている。さらに恋愛対象は男性。

だったのだ。なんだ、ややこしい。体は女、心は男と区別できるわけでもなく、なんだかよくわからない。

そして、中学生に上がる時は、セーラー服を着なくてはならないことが、辛く、スカート履くなら地獄に行きたい思うほど苦痛だった。

私が金八先生の鶴本直の物語が自分のことのように感じたのは、こうした歴史があったから。

けれども、中学生以降は、心も身体も自然と女性になっていった。というか、女性であることに慣れていった。男性と仲良く友達することは嫌だったし、女性といる方が楽だった。憧れの見た目は変わらず男性だったけど、恋愛対象は男性。単純に自分にないものを持っている人間が羨ましく好きになるのは当然かもしれない。

実は今も、憧れの見た目は男性である。

筋張った腕になりたいし、ゴツゴツした体に憧れる。両足で高くジャンプしたいし、キレのあるダンスを踊りたい。最近では、自分の胸がなくなったらいいのにと思う。気持ち悪ささえ感じる。

でも、かっこいいと言われるより、「かわいい・綺麗だね」と言われる方がテンションが上がる。すごく矛盾しているのだ。私はなんなのか。ま、なんだっていい。

ちなみに、私は今、シングルマザーとして子どもを育てている。これまでの自分の経験から性の押し付けはやめたいと思っている。

男だから女だからという観点をなくして欲しいから、子どもたちには

「男女とか区別しないで、私たちは同じ人間だよ」と伝えている。

しかし、先日、長女が自分のメガネフレームを選ぶときの話。

「水色が好きだからこれにする」

と長女は青いフレームを選んだ。しかし、その青いフレームが似合っていなくて、

「そっちちょっと男の子に見えちゃうからこっち(ピンク)かけてみたら?」

と伝えてしまった。これだけ子どもたちに性別なんてどうでもいいんだと伝えながら、男っぽいとか女の子ポイとか言ってる自分が、情けなく思った。

その後、慌てて長女に「これは?」と緑色や茶色や赤色などを勧めるも「こっち(ピンク)にする!」と言われてさらに反省。あー、失敗したな、と思っていたら

長女は虎ガラの眼鏡フレームを選びました。


そ、それ〜?

しかし、似合ってる。虎柄のフレームが似合う小学2年生。かっこいい。そしてそれを選ぶうちの子、センス抜群!(親バカ)


そう、何色何柄でも似合ってればいい!


あーそうか、、

こんな風に性別も、

自分に似合うものを選べばいいんだ

と、長女の選択を見て学んだ。


もし性別に悩んでる人がいるなら、

こう言ってください。

自分に似合うものを選んだらいいんじゃない?って。

そして、

もし当てはまるものがないのなら、それがあなたの色、あなたはあなたでいいじゃない?てね。






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