美の呪縛
「うにこちゃん、テカってるよ!」
突然友達から言われたわたしは、
カァーーーっと真っ赤になってその場から消えたくなったのを今でも覚えています。
そのあとすぐあぶらとり紙を買いに走りました。
この件をきっかけに
わたしは歪んだ美を追求していくことになります。
それから中学3年生まで
わたしは毎日あぶらとり紙を使っていました。
それともう一つ。
鼻の角質を服でゴシゴシして無理やり取ることにもハマってしまいました。
もう…地獄ですよね。
中学校に上がってからは
毎日BBクリームとコンシーラー、パルガントンのパウダー(懐かしい…流行ってましたよね?)をはたいて登校。。
休み時間のたびにトイレの個室で化粧直しをしていました。
体育会系の部活をしてましたが、
その時も同様、
休憩のたびにトイレに駆け込み
お直しをしてました。
もちろん化粧は禁止の学校でした。
今思えば不潔極まりないですが、
制服のスカートポケットの中に直にブラシを入れてましたね。。
そして高校生になってもその習慣は変わらず、
どんどん厚化粧になっていきます。
レブロンのファンデ、黒龍堂のプレストパウダーを何個買ったことでしょう。。。(これまた懐かしい)
そして最強の変身アイテム「カラコン」との出会い。。。
もうこれに出会って人生変わりましたね!
ちなみに初カラコンはティアモです。笑
可愛い人みんなこれつけてるんじゃん!なんでもっと早く気づかなかったんだろう、、とめちゃくちゃ悔やみました。
今でもカラコンをつけないと"わたし"にはならないと思っていて、カラコンをつける瞬間が一番ときめきます。
例えるならセーラームーンの変身のシーン←
そして更には二重にする技を覚え、
休みの日にバッチリ化粧して出かけると
人生初のナンパ…(当時は嬉しかったんです、今はむしろショックで死にたくなります)
バチバチの別人に写るプリクラ…
そしてそれをmixiに載せて承認欲求を満たす…←時代
今考えるとくだらなー!!!っと叫びたくなりますが、、
当時の恐ろしくコミュ障な自分にとって
こうした体験ができるのは、化粧して別人になってるからだ、
そう認識するようになります。
素顔じゃ性格も暗く、
人と目を合わせることがすごく苦手で、
友達からも指摘されるくらいだったわたしが、
化粧することで
自信がつき性格も明るくなる、
人の目を見て話せる、
それはすっぴんのわたしでは絶対にありえないことで
化粧した自分での生活が最高に気持ち良くて楽しくて
もっともっと!もっと綺麗になりたい!
そんな気持ちが益々強くなっていきました。
学校内でも友人やそのまたその友人から、
「可愛い!化粧教えて!」と言われ
嬉しい反面、
素顔では一度も褒められたこともないわたしは
すっぴんに対する拒絶反応というのでしょうか
すっぴんの自分はわたしじゃない
同時にそう感じるようになっていきました。
化粧した自分になって初めて周りに受け入れられるんだ
すっぴんと化粧した姿とでは、
周りの反応がこんなにも違うものなのか
とこの多感な時期に気づいてしまったわたしは
化粧しなきゃ無理、じゃなきゃ外に出れない、
すっぴん=裸で歩くのと同じ
そう思ってました。
正直これは今も思っています。
化粧という仮面を被って初めて本当の自分が出せる、
今もわたしはその呪縛から抜け出せずにいます。
化粧することで
そして美を追求し、整形することで
わたしはわたしじゃなくなりたかった。
素の顔からかけ離れた顔になりたい。
そう思って化粧や整形をしてきたので
少しでも可愛くなれたらいいな♪
みたいな気持ちではなかったんですよね。
本当は素の自分を愛せるようになりたい。
ただ、鏡に映る自分が気持ち悪すぎて、鏡を割って泣いていたあの頃の自分を思うと、少しはマシになったかなと思っています。
もし今、毎日鏡とにらめっこして泣いている人がいればあなただけじゃないよ、と心から伝えたいです。