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【Poomjai garden】伝えたいならエモさは大切。巻き込み上手な農村レストラン

チャオプラヤー川を挟んで西側のチョームトーン地区の寺院を散策している時に、良さげなランチの場所は無いかと探していた時に見つけたレストランです。

個人的に、古い文化を復活・維持をさせたいと強い信念を持つ人の中には、思いが強すぎて発信が一方通行になりがちなことが往々にしてあるなと感じています。
要するに【重すぎる】んです。

マーケティング戦略って、素敵・面白そう・エモいなどライトなきっかけを提示していくじゃないですか?
で、行ってみたら実はこういう背景があったんだと知り、共感すれば支援したり拡散されたりする。

そういう点も含めて、このレストランはとても上手にこの地区の都市化による農園破壊を訴求し、成功している良い例だったのでご紹介します。

果樹園がたくさんあった地区

プームジャイガーデンはバーンクンティアン運河沿いにある小規模な農園兼レストランです。

バーンクンティアン運河はインスタ映えスポットで有名なワットパークナムの東側にある運河と言った方が分かりやすいかも知れません。

私は近くの寺院・ワットバーンクンティアンナイから歩いて行ったのですが、空き地が多くちょっとスラムっぽい雰囲気の地区を抜けてたどり着きました。

駐車場から一歩足を踏み入れると、今まで見てきた空き地は何だったんだと思うくらい、緑あふれる美しい場所が目の前に広がります。

果樹園の入口からレストランやカフェまでは10分くらい。

果実がたわわに実る様子や美しい花々を見ながら散策していると、プームジャイガーデンができた背景を説明した看板があります。

元々この運河沿いは果樹園が多かったのですが、都市化により工場排水が運河に流れ込み栽培が難しくなりました。
結果、土地を売却したり放棄する人が増え、ほとんどの果樹園は姿を消しました。

この農園には樹齢100年を超えるライチの樹がたくさんあったのですが、運河の水が汚染されたことで段々枯れてきてしまいました。

農園の持主・ティエンサップさんとその家族は、この文化を途絶えさせないようにと、長期間に渡り清掃・土壌改良を重ねて、2017年後半に一般公開することにしたのです。

このライチは特別な品種で3〜4年に一度しか実を付けないそうです。
どんな味なのか、ぜひ食べてみたいですね!

農園の恵みを頂く

果樹園を見学しながら、奥に進むと【natura cafe&restaurant】があります。

ここでは果樹園を眺めながら、農園で採れたハーブや果物を使ったフュージョンタイ料理を頂くことができます。
お値段もそんなに高くはありません。

どこでも空いているとこに座っても良いとのことだったので、竹で作られた縁側席を選びました。

これらの資材も農園内の竹林から伐採したものを使っているそうです。

竹林もたくさん

注文したのはパッキーマオとソムオーのサラダ。
パッキーマオは普通でしたが、ソムオーのサラダは絶品でした。

ココナッツフレークがたっぷり乗ったソムオーをハーブに巻きながら食べる、甘すっぱ辛い風味はなかなかクセになります。

こういう風景を眺めながら、屋内で涼みつつ、のんびりと食事ができるのもいいですね。

風景も味のうち

タイティーに付いてきたストローが紙ではなく、竹だったのもなかなかのこだわりを感じます。

紙ストローは嫌いだけど
竹ストローは口当たり最高

コミュニティの再活性化

小規模な農園ですから、当然それだけではやってはいけないのですが、ここは地域のコミュニティを再結成して色んな取り組みをしています。

例えばワットパクナムや周辺寺院を巡るツアーに農園を組み込んでいたり、農園内で地域の特産品を販売しています。

当然ツアーのガイドやレストランのスタッフはみな英語が堪能です。

はちみつを販売

農園の収穫体験や、天然色素を使ったワークショップなど農園ならではのイベントが開催されています。

オクラのハンコかわいい

私がここを訪問したのは日曜だったのですが、欧米の観光客が次から次へと訪れていて、その半分ほどは小さな子供連れでした。

子供連れの旅行で訪問先に困るのはどこの国でも同じで、大人も子供も楽しめる場所というのも選ばれるための重要なポイントですね。


私も最初はグーグルマップの写真を見て、わぁ綺麗!から立ち寄った場所です。

色々小難しい事も書きましたが、そんな事は抜きに、ぜひみなさんもステキな農園レストランに立ち寄ってみてください。

イベントの告知はプームジャイガーデンのfacebookをご覧下さいね。

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