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地元経済を地作りなおす  枝廣淳子  岩波新書

 どうも地方の人と話すと、あまり元気の良い話を聞けない。  その地域経済の問題を、入ってくるお金の問題ではなく「漏れバケツ」という理論で解説。  地域内で消費しないことは当然だが、大手スーパーなど出店や大規模な向上開発も一時的な雇用の確保にはなるのだろうが、どれだけ地域外に利益を持って行っているのかということを見ると愕然とする。  自産自消で、その土地でお金を回すことで、どれだけその地域に利益が残るか。そして漏れをふさぐ方法も具体的で興味深かった。  日本だけでなく、イギリス

    • 「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」 SOMPO美術館

       ロートレック展、今回はよく観ておきたいところが多く、楽しみにしていた。  まず素描が多く展示され、「線」をゆっくりと大量に鑑賞。  この線の生きていること!馬の描写に最初驚き。あんなにシンプルな線で筋肉や躍動感が見事に表現されている。  馬いえば、借りている畑の横が乗馬クラブで、よく馬は近くで見かけているじゃないか! 練習に描かせてもらおう交渉してみよう。 こんないい素材があるのに、なぜ今までやろらなかったのだろう。 もったいない。    さて、ロートレック展の話に戻る

      • 日本美術の底力 「縄文✕弥生」で解き明かす  山下裕二著 NHK出版新書

         昨年、新潟に旅行で行った際に、魚沼の西福寺を訪れ石川雲蝶の天井画を観てきた。  なんともど派手でコテコテ、そして超絶技巧に度肝を抜かれた。 なぜ、この時代にこの場所でこんなにすごいものを作れたのだろうか。  日本画のイメージの侘び寂びというか、渋さとは全く異なる造形に戸惑った。  伊藤若冲や「相撲生人形」を観たときの違和感。  今まで頭にある、日本画の印象とかけ離れていてどこからその創造のエネルギーが生まれてきたのだろうかという疑問。  それは、日本の美として認められて

        • 国民の違和感は9割正しい (PHP新書)  堤 未果 (著) を読んで

          「災害や芸能ニュース、スキャンダルなどでニュースが一色になったときは、あれ?と違和感を持ってください。  そしてすかさず衆議院と参議院のホームページを見てください。  かなりの確率で、怪しげな閣議決定がなされていたり、政府が私たち国民に作っているところを見られたくないような、問題法案が国会で通過しているからです。」 「メディアが横並びに同じセンセーショナルなニュースを流すときは、何が正しいか、正しくないかを判断するための物差しは、揺さぶられる感情に遮られて、見えにくくなって

        地元経済を地作りなおす  枝廣淳子  岩波新書

        • 「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」 SOMPO美術館

        • 日本美術の底力 「縄文✕弥生」で解き明かす  山下裕二著 NHK出版新書

        • 国民の違和感は9割正しい (PHP新書)  堤 未果 (著) を読んで

          早回し全歴史 ──宇宙誕生から今の世界まで一気にわかる デイヴィッド・ベイカー (著), 御立 英史 (翻訳) これはおもしろい

          先月末に読んだ本の再読。 138億年前のビックバンから現在までの歴史、これからの100兆年、10の40乗という全く想像できない未来までが一気に読める。 宇宙の始まりから、地球に生物が誕生するまでの時間。 生物が発生してからのその進化にかかる時間の単位に改めて驚かされる。 そんな中で、生物の大量絶滅が5回もあったということは知らなかった。 全生物種の90〜95%が絶滅したり、200万年という単位で雨が降り続くような環境の中適応し生き残ってきたことに感動してしまった。 ホモ・

          早回し全歴史 ──宇宙誕生から今の世界まで一気にわかる デイヴィッド・ベイカー (著), 御立 英史 (翻訳) これはおもしろい

          魚ビジネス 食べるのが好きな人から専門家まで楽しく読める魚の教養  の感想

          寿司に見る魚ビジネスから始まり、漁業の現状と未来。そして養殖や鮮度を保つ締め方のいろいろ。市場、魚屋、飲食店の仕組み培養魚肉。 美味しい魚の仕組みとは。 さらに世界を取り巻く魚のビジネス、海の状況など、魚に関わることが広く、分かりやすく紹介させている。 私自身魚を食べることが、昔に比べだいぶ減ってきている。 おいしいと思うが、簡単で安定した値段の肉が食卓に上ることが多い。 でも、魚は好き。なんとなくいい話の少ない魚を取り巻く環境が気になって読んでみた。 この中にあった、角

          魚ビジネス 食べるのが好きな人から専門家まで楽しく読める魚の教養  の感想

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          神代植物公園

          神代植物公園

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          落語についていけてない?

           何ヶ月ぶりに落語を聞きに行ってきた。  地元で定期的に開かれているもので、仕事が休みの時にはなるべく行くようにしている。  申込みのために案内を見ると、なんと桂米多郎師匠の名前が変わっている。  前回、なんとなく大変そうな話をされていて、まさか?!と思ったけど、やはり ”破門”とのこと。   まさか、こんなに芸歴のある方がね。  いっそのこと縁が切れ(?)良かったのでは、というのは無責任で勝手な思いだけど、これからもがんばって地元の落語を盛り上げてもらいたいな。

          落語についていけてない?

          ゲームが眩しい!?

          先日、およそ30年ぶりに任天堂スイッチで ”マリオカート”をやる機会があった。  本当は、今は3人だけになってしまったが、昔の音楽の仲間といろいろな楽器を持ちよってアンサンブルをする時間。 楽器もOKという太っ腹なレンタルルームを使わせてもらっている。貸しスタジオや、カラオケより安く広いので助かっている。 以前その中のひとりが、コロナのせいで集まれずに一人で利用したときに、”太鼓の達人”を用意してもらいやったら、なかなかはまりしたとのこと。おもしろそうなので、今回みんなで

          ゲームが眩しい!?

          「線は僕を描く」 映画もよかったけど

          「線は僕を描く」を読んだ。  映画の方は公開してすぐに観に行ってて、良い映画だと感じていた 。  筆裁き、アニメーションなどの映像が見事で自分で、思わず自分も描きたくなるような魅力があった。そして、主人公の成長や、周りの魅力的な人たち、実に気持ちの良い。  だが、いい映画だけど少し物足りなく感じていたからだろうか、原作読んでみようというのが今回は抜けていた。    本がおもしろかったので、それを原作にした映画を観に行くと、物足りなく感じることが多い。  期待しすぎること

          「線は僕を描く」 映画もよかったけど

          久しぶりの参拝

           諸々の所用を済ませ、最近本もスマホも見えにくくなったためメガネ屋で視力検査。  近くを見るのは、遠近両用でも長い時間は適していないと教えられた。 スマホでつまらないもの見るときは我慢して、本を読む時には読書用のメガネを横着せずに切り替えていこいう。お金かからず良かったという事にしよう。  ついでに、なんとなく自転車が重くなってきたと感じていたので、近くの自転車屋で空気を入れさせてもらう。 そうだよ!このスムーズさ!僅かな違いだけど、大違い。  快適になったところで、近所のお

          久しぶりの参拝

          またまた本があふれる

          「忘れながら生きる」群ようこ著 を読んだ。  少し古いものを文庫化してものだが、楽しい。自虐ネタも多いけど、本があふれていくようすは、規模は違うが思わずうなずいてしまう。   妻には、いつブックオフ行くのと言われることがまた多くなってきた。 もう読まないかも、でもいつかは読みたいこの葛藤は分かってもらえないようだ。  紙の本への愛着もまたいい。   シリアスな話もありながら、ついつい話に引きこまれ、あっという間に読めてしまうのはさすがだ。  あとがきの、「これまでの人生でたく

          またまた本があふれる

          「世界の素描1000の偉業」 こんなの描いてみたい

           先日行った、すみだ北斎美術館でやはりまずデッサンだなと思い知る。 当たり前のことで、まずここからと図書館から借りていた「世界の素描1000の偉業」を久しぶりに開く。  図書館のシステムの変更のため普段より数倍長く借りられたのだが、またそこで気の緩みが・・。眺めているだけで楽しくなるし、勉強になる本だけど、さすがに7,500円は出せない。  今日は、そんなこんなでデッサンに集中。  やるしかないけど、毎日できないのは想いが足りていないんだよなぁ・・・

          「世界の素描1000の偉業」 こんなの描いてみたい

          すみだ北斎美術館 見応えあります!

           前から行きたいと思いながら、なぜか後回しにたすみだ北斎美術館に行くことができた。 「北斎のまく笑いの種」という企画展。  さまざまな笑顔がたのしい。それにしても、表情も身体の動きも実に見事!今さらながその観察眼に感嘆した。  そして、線がキレイ。あんな細かいものよく描けるものだ。直線との対比がまたいいなぁ。北斎はどんな顔して描いていたのかな?やはり、描くことも大好きだったのだろうなと、思えてならない。  さして大きい美術館ではないけど、絵が大きくないし細かいところまでよく

          すみだ北斎美術館 見応えあります!

          ベストエッセイ 2023

           このシリーズ図書館で借りたりしながら、いくつか読んでいるけど今年は初めて購入してみた。  実に色々な分野の方々の生活の一部が垣間見られたり、そんなこと思っているんだという驚きや気づきもありしておもしろい。  ちょっとした日常から、食べ物、故人への追悼、戦争などテーマは多岐にわたる。  こんなにさまざまな分野の本に掲載されたものを、1つにまとめるのは大変な労力であろうと思う。しかし、だからこそおもしろい本ができたのだろうな。  コロナ以前は、職業も年齢もバラバラな飲み会に月

          ベストエッセイ 2023

          ぶらぶら美術館が今日最終回

          先日は体調崩したこともあり、3日ぶりの出勤。 早朝5時すぎというのこともあり、この夏初めて感じる寒さ。 半袖ワイシャツは、もう終わりだったか! 後悔したがもう遅い。 会社につくと、さすがに他の人は皆長袖であった。 昼も日差しといい、風といい季節が変わったのを実感した1日だった。 そう思っていると、毛糸っぽいニット帽を被っている人を見かけた。 季節を先取りするのも、ずいぶんと大変そうだなと思う。 今日で「ぶらぶら美術館」が終わってしまう。 最近、美術を紹介するTV番組がずいぶ

          ぶらぶら美術館が今日最終回