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#07 一番好きで、一番最低だった

-始まり-


晴れて片思いしていた彼と付き合うことになった私。
初めての彼氏だったこともあり、頭の中はお花畑。
寝ても覚めても、授業中もバイト中も部活中も、
常に頭の中は彼のことばかり考えていました。
友だちから、〇〇の周りにお花畑が見える!と言われるくらい、
毎日がとてもキラキラしていました。

彼も私も車の免許は持っていましたが、車を持っていなかったため
デートは基本彼の家でDVDを見たり、一緒にご飯をつくったりと
あまり外に出ることはありませんでしたが、彼と一緒に過ごせる日々が
とても幸せでした。

そういえば、初デートの日が被った同じ部活の3人衆はめでたくみんな
成立しました!しかもみんな初彼氏で時期もほぼほぼ同じ。
なので、部活の後はほぼ惚気話で盛り上がっていました(笑)

付き合い始めてから3カ月くらいは特に喧嘩もなく、
部活の遠征では2人で夜こっそり部屋を抜け出して会ったり、
私の誕生日にはサプライズをしてくれようとしたり、
(サプライズはトラブルがあり、失敗に終わってしまいましたが)
そんな今思い返してもにやけてしまうような日々を送っていました。

ですが、そんな日々もつかの間、建築科だったかれは1月頃から部活の先輩の繋がりで卒業制作の手伝いに参加することになったのです。
彼からはその手伝いで、1ヶ月間くらいは忙しくなるからあんまり会えないかもと言われました。
私にはそれがどんなものなのか分かっていなかったので、
そんなに忙しいものなのか?と思いましたが、聞くとかなりのハードスケジュールでした。
研究室にもよるみたいですが、ブラックな研究室だと夜中中研究室に籠って
何日も徹夜で制作作業を行うみたいで、彼は運悪くブラックな研究室にあたってしまいました。
今まで週に2.3回は会っていたので、1ヶ月間も会えないのは私にとっては
考えられませんでした。
しかし、彼の生活はと言うと、平日は学校が終わったら部活かバイトへ行き、その後研究室。休日は夕方まで寝て、夜は研究室。
本当に私と合う暇なんてありませんでした。
それでも私は彼に会いたい気持ちを抑えれず、寝ててもいいから家に行ってもいい?と言って、彼の家に行っていました。
たった1ヶ月の辛抱だったのですが、当時の私には寂しくて寂しくて、耐えられなかったのです。完全に依存していました。
彼はあまり寝ていない日が続き、疲れているのが目にみえて分かりました。
部活もバイトも少しは休んで...と思いましたが、そこらへんは真面目な彼で、この時ばかりは彼に手伝いを頼んだ先輩を恨みました。

そんなある日、私は学校が終わり、母に学校まで迎えをお願いしました。
いつも学校の近くのコンビニまで来てもらっていたので、そのコンビニまで向かっていると、彼らしき人物が見えました。
ここで会えるとは!と思い彼のもとへ行くとなぜか喫煙スペースにいました。そして、私が来たことが分かった彼は焦ったように手を後ろに隠しましたが、はっきり見てしまいました。彼がたばこを持っているとこをろ。

今となってはたばこを吸う吸わないで判断することはありませんが、
その時の私はまだたばこに耐性が無かったので良い印象は一つもありませんでした。
吸う人は絶対にむり!絶対付き合わない!と決めていましたし、それは彼にも伝えていました。それなのにどうして...
何を隠したのか問い詰めると、開き直ったように「たばこだけど」と言ってきました。いやいやいや、たばこだけどじゃねーよ。
私の怒りの沸点はMAXに達しました。
何で吸ってんの?と聞くと別にお前には関係くね?と。
あきれすぎて言葉も出ませんでした。

そこにタイミングが良かったのか、悪かったのか母が到着したので、
彼にはそれ以上何も言わず車に乗って家に帰りました。
たばこを隠れて吸っていたことに対してのショックと怒りでどうになかりそうでした。
それから私は彼から謝罪の連絡がくるかな、と思い待っていましたが、
来そうにもなかったので、どういう事か説明して、とLINEで送りました。
彼は「何が?」と。いやこいつ絶対謝る気無いなと思いながらも、
たばこのことだけどと返すと、卒業制作の手伝いで先輩に進められて吸い始めた。最初は1本だけと思ったけど、色々忙しすぎてストレスもたまってたからやめられなくなった。とのことでした。
そして、手伝いの間は許してほしい、終わったらやめるからと。
彼への怒りは収まりませんでしたが、私は彼に依存してしまっていたので、
別れるという決断は出せず、それならということでこの件は終わりました。

しかし、それからというもの彼に会いたいと言ってもなかなか会ってくれなくなったのです。LINEの返事も何となくそっけない感じがしました。
たばこの件は許したし、何かしたかな?と考えても特に思い当たりません。
彼に聞いても、疲れているだけだからと言われました。
この手伝いさえ終わればきっと戻るだろうと思い、それまではなるべく連絡をとらず待ちました。

そして、やっと手伝いの期間が終わりを迎えました。
それがちょうどバレンタインの日だったので、
彼にチョコを作ったから持っていってもいいか聞くと、いいよと言ってくれました。
久しぶり彼に会える!とわくわくしながら彼の家に行きました。
(久しぶりといっても1・2週間ぶりだったと思いますが、私にとっては
だいぶ我慢した方でした。)
チョコを渡すと、ありがとうと言って冷蔵庫へ入れ、
彼はすぐベットへ行き寝てしまったのです。
手伝いも終わったばかりだったので、まだ疲れているのは分かりますが
久々に会えたのに流石に酷すぎない?と思いましたが、とりあえず
起きるのを待ちました。
しかし全く起きる気配もなく、泊まっていこうかとも思いましたが、
その夜手伝いをした研究室で打ち上げがあり、参加すると言っていたので、私は帰ることにしました。
彼にLINEで帰るねと送り、部屋をでました。

私は家に帰ってから、彼からの連絡をずっと待っていました。
しかし打ち上げの時間になっても何も連絡がきません。
心配になり、ちゃんと起きた?と連絡をしても既読もつかず、
これは寝坊したパターンかな、と思いつつ待つことに。
そして、深夜1時を回ったころ突然彼から電話がかかってきたのです。
電話なんてめったにかけてくることがなかったので、びっくりしたのと
同時になぜかとても嫌な予感がしました...。

#08 一番好きで、一番最低だったへ続く...

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