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調査技術 車両尾行の補助 張り込み①


第4 車両尾行の補助


車輌尾行を行う場合、1名が運転者となり、他の1名が補助者となって追尾を行うが、運転者は、対象車両を見失わないように、その動きに神経を集中するだけではなく、尾行が発覚しないように、調査車輌を運行させるために、信号機、その時の交通量、前後左右の車輌の走行状態に応じて、調査車輌を最善の位置に維持する努力をする。
補助者の役割は、その時その時の状況を判断して、運転者の気持の先を読み取り、運転者の視野(注意)が及ばない周囲の状況の把握と運転者への情報伝達、機に応じて敏速に下車して、調査車輌の誘導や、他の車輌の進行・進入を制止するなど、調査車輌を目的に沿って、スムーズに運行させる重要な役割があることを認識しなければならない。
場合によっては、補助者は調査車輌から完全に離れ、徒歩尾行に移行することがあるなど、役割の重要さからすれば、完全な業務知識、判断力、体力を要求される。
補助者であることは、あくまでも運転者との連携プレー上の呼称であり、補助者の意識と能力が運転者とのチームワークを形成し、担当する調査の成功をもたらす鍵となっている。従って、補助者の意識や能力が劣っていれば、運転者の負担が大きくなり、調査の成功率は半減すると言っても過言ではない。

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