#自作詩
テンプス デアンブラチオ
人々が天からの審判に怯える中…
青ざめた月の環を流離う影は4つ
ピラミッドの騎士団に見送られ
ご主人様が知らせの綴り紙を運ぶ
イノセントという名の、その光を
双葉の時、最初の時代を締め括る庭で
ようするに終わりの裁きのお白洲の上で
人類の無罪を証し立てるために…
さんぽ さんぽ さんぽのじかん
二十分の、二百日の、二千年の
少しばかり女声コーラスを交えて
さんぽ さんぽ さん
詩『かなしいほどに人間的』
夏の終わる残照に揺らめく人影のふたつ
蝉々鳴る夕べに一輪の花を差し出す君を
僕は見つめささやく
悲しいほどに人間的だね…
秋の終わる月光に伸び立つ人影のふたつ
蟋蟀鳴る夜さりに一輪の花を差し出す君を
僕は見つめささやく
哀しいほどに人間的だね…
冬の終わる雪路に浮き出る人影のふたつ
皆音鎮まるあかつきに一輪の花を差し出す君を
僕は見つめささやく
愛しいほどに人間的だね…
そ
詩『マーメイド・アイル』
碧い海が拡がる夏
水面に一筋の白い航跡を描いて
ヨットは流れる
大洋の中に三人を載せて
一人は女で二人は男
航路を外れ禁じられた域に入った為
太陽の熱線が積荷を焼き
船は倒れた
海に投げ出された三人は
溺れまいと船体にしがみつき
男と女は後に泳ぎ来る別の男を
自ら助かるために突きとばす
海に流されたその男は、私
私は水中に沈んでゆく
呼気の泡と共に海底に両手を広げ
私は海に彷徨う人魚姫
幾