詩『マドラサ』
砂漠の彼方にそびえ立つ
白いモスクを太陽が
紅色に染め上げる夕べ
ジオメトリック(幾何的)な形の街影に
歌うのさ、男の子は口笛ふいて
呪文のようなその詩を
珈琲、ディジット(離散数)、一神教…
珈琲、ディジット、一神教…
乾いた大気に囲まれて
夢を忘れた三日月が
銀色に照らし出す夜空
ベリーダンサーが彩るマドラサ(学院)に
歌うのさ、女の子は小石を蹴って
ランプの精のその詩を
珈琲、ディジット、一神教…
珈琲、ディジット、一神教…
(2020)
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