詩 バベル
そう認めるには、さほどの勇気もいらない
こういう人生が妙な失敗作だって思われるコト
そう認めるには、さほどの反省もいらない
こういう性格が妙な化合物だって思われるコト
真実の人生から的を外した微妙なフェイク
仮面を目深に被った虚栄のフェイス
言葉の海を人形のように泳いで、
言葉の鎖で人間を振り回して、
それでいて大切なホンネは何ひとつ語らない
わがままと自己防衛と言い訳だらけの小世界
救い難い混乱と矛盾だらけの心理癖
どうか小説だと思って笑殺して下さい
ハイ、小さい頃から嘘ばかりついてました
人に怒られたり嫌われたくなかったので…
ハイ、小さい頃から自分だけが大事でした
いつも周りから弄られる僕を誰も守らないから…
世間が巨大な鉄壁の天辺からじっと傍観する
全く妙ちきりんな目玉のアイコンで
そりゃ、心も折れますわ…
グレゴリー暦のマトリクスの中で
民主主義の学校の良い子たちはみんな、
喋って、喋って、ダベってる
不登校の僕の方はひとり混乱し、
食べて、食べて、バベッてる
──ねぇ、いまどうしてる?
──うん、いまどうかしてる。
(2024)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?