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ものづくりの工場や作り手の知恵を共有したい。2000種類以上もの鋤(すき)・鍬(くわ)・包丁を作っている佐賀県多久市の吉田刃物株式会社。

包丁・鋤・鍬、刃物をつくる吉田刃物さんを今日はご紹介。
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2/1(金)-2/11(月)、佐賀県の伝統工芸やものづくりと地域ならではの暮らしのあり方を考える「ニューノーマル 展」を佐賀県庁と佐賀テレビ1Fjonai squareで開催!詳しくはニューノーマル HP(http://new-normal.life)にて。
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このニューノーマルでは、ライフスタイルテーマ(くつろぐ、いろどる、おもいやる、いろどる、たべる、はたらく)を設けて、土地のものづくりと接続しながら暮らすことにどう意味があるのか?ということに対しても議論を繰り返しています。

僕らは意外に「暮らし」というもの「土地のものづくり」も意識していないということに気づかされます。それ自体が悪いことではないと思いますが、ものづくりの工場や人に話を聞いてみると、道具に対する知恵が溢れています。


●2000種類ものの刃物を製造している佐賀県多久市吉田刃物工業
佐賀県多久市にある吉田刃物株式会社は鋤(すき)・鍬(くわ)、そして包丁を作っています。全国に流通させていて、その種類はなんと2000種類を超えています。「なんでこんなに種類あるんだ!」と話しを伺っていると、刃物業界は、鍛冶屋さんが各地にあったのですが、それが、少しずつなくなって、吉田刃物は、その小さな要望と仕事を受注し、あらゆる刃物に関する要望に応え続けた結果、この2000種類以上という数になったのです。

● 実は同じ鋤・鍬・鎌に見えても、用途が違うんだ!
工場の刃物が収納されてる引き出しを見せてもらうと、ブロッコリー包丁や、くじら包丁、そしてたけのこ専用の鍬など、特殊なものもたくさん。鋤や鍬、そして鎌なども、一種類でいいじゃん!と思っていて、話しを聞いてみると、土の硬さや、斜面の角度、その土地の人と使い続けた、柄の形状や刃物の形状があり、道具と人の関係性と慣れ親しんだ歴史というものが伺えます。

工場にある直売所には、あらゆる種類の包丁や鋤・鍬・鎌が並んでいます。行って見てね。


●鎌も同じように見えて、実は用途が違うんだ。
写真を見て、おそらく同じように見えるでしょう。しかし!これ、全て刃の厚さが違うのです。右の方から刃が薄くて、左にいくについれて、厚くなっていきます。刃が薄くなればなるほど、柔らかい草を刈ることが多く、刃が厚くなればなるほど、枝みたいなものを払ったりと、硬いものの用途に近くなっていきます。

よくよく考えたら「そりゃそーだよな。」と思いながら、意外に気づかないものです。自分たちの暮らしや生活環境に合わせて道具を選ぶ。地域でものづくりをしている人たちの知恵を拝借しながら、暮らすということは、大事なことだなと思います。

安く機能的なものは世の中に溢れていますが、地域に意外にスペシャリストは多くいるものです。その知恵を借りながら、自分の暮らしに活かしていくことが、僕は今後成熟した世の中では重要なのではないかと考えています。白水

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○ニューノーマル 展
会期:2019年2月1日(金)▷ 2月11日(祝・月) 入場無料
メイン会場:佐賀県庁1F県民ホール
住所:佐賀県佐賀市城内1丁目1−59
WEB:http://new-normal.life/
FB:https://www.facebook.com/NewNormalSaga/
Instagram:https://www.instagram.com/newnormal.saga/?hl=ja

●販売について
販売会場:JONAI SQUARE
住所:佐賀県佐賀市城内1丁目6−番 10号 サガテレビ1F

● ワークショップ(予約はリンクより)
2.2土『たべる』唐津焼のモリモリ盛り付けパーティ
2.3日『あそぶ』世界で一つだけの隠れ家づくり ―佐賀の素材をあそびたおそう―
2.8金『くつろぐ』温泉宿でつくるオリジナルお香
2.8金『おもいやる』有田のおもてなし羊羹バー
2.9土『いろどる』紙とくらしと植物と ―足元の草花でくらしにいろどりを―
2.10日『はたらく』 佐賀を耕し食べる会 ―プチ菜園生活のススメ―

● トークイベント
2.1金 オープニングトーク  
テーマ:佐賀の『ものづかい』―つかい手が生み出す、新たなものの可能性―
場所:JONAI SQUARE 佐賀市城内1-6-10 サガテレビ1F
ゲスト:高塚裕子(bowl )、桜井祐(TISSUE Inc.)、白水高広(うなぎの寝床)
モデレーター:宮原耕史(さがデザイン)

2.11月・祝 / クロージングトーク 
テーマ:ものづかいから見る、未来のデザイン
場所:佐賀県庁1階県庁ホール 佐賀市城内1-1-59
ゲスト:山崎亮(studio-L 代表、東北芸術工科大学教授、慶應義塾大学特別招聘教授)、田村大(リ・パブリック)、先崎哲進(テツシンデザイン)

本質的な地域文化の継承を。