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#鬱

痛みは我のもの《短文・詩》

痛みは我のもの《短文・詩》

痛む。

心が痛む。
身体が痛む。

この痛みを
貴方に分かってもらえるものか。

共に「痛い」と泣けど、
私たちの痛みは重ならない。

苦しみ、悲しみ、傷。
この感覚は私の世界のもの。

貴方は私の世界には来れない。
いつか貴方の世界にも行ってみたい。

私の痛みは私の痛み。
私の痛みは貴方の何?
貴方の痛みは、私の何?

分かり合うことで和らげたい。
そうして私たちは慰む。

分かち合うことで

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触れられなくとも《短文》

触れられなくとも《短文》

鬱が明けた。

すべてを愛おしく思い始めたときが
終わりの合図だ。

絶海の孤島を彷徨っていた気分だ。

その反動から繋がりを求めているのだろう。

関わってきた人たち
皆んなのことを案じ始める。

最近はどうしているかな。
元気にやっているかな。
何か、辛いことに遭っていないかな。

どれだけ想おうと、
直に触れることなどはできないのに。

それでもいいのかもしれないな。

独りではないと思えて

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動き続ける《短文・詩》

動き続ける《短文・詩》

止まってはならない。

暇があると
すぐに負の感情を抱く。

動き続けなければ。

動いていれば
嫌なことを考える時間すらない。

こうやって目を逸らし続ける。

暇なときに考えてしまうこの苦しさは
本来ならば考えなくてもいい
余計なことだ。

もやもやと考え込んで。
鬱になって。
深く沈んで。

そんなこと
私も望んでいない。

この深い海から浮上するためには
もがき続けるほかない。

動いて、

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