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短編小説集

47
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目次の代わりに

 noteに投稿した自作の「短編小説」を、カテゴリー別に分けてみた。どんな小説を書いているの…

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二十世紀の街角で

短編小説 ◇◇◇  新宿は田舎者が集まるところだと誰かが言っていた。なるほどな、だからこ…

海亀湾館長
1か月前
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クレアの前の前の前の彼

短編小説 ◇◇◇ (問題はない。何も問題はないのだが……)  エスカレーターの前方を見上…

海亀湾館長
3か月前
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願いをめぐる二つの短い物語

短編小説 ◇◇◇ 第一話 沛然叔父さんの厄落とし業  ぼくの叔父さんは、昔から雰囲気を出…

海亀湾館長
6か月前
44

犬を連れた奥さんの犬の行方

短編小説 ◇◇◇  アームに取り付けたWebカメラを天井近くまで伸ばし、真下に向けたまま狙…

海亀湾館長
8か月前
65

夜更かしの人

短編小説【NEMURENU Ver.】 ◇◇◇  夜の繁華街を独りで歩いていると、君はいつも旅人にで…

海亀湾館長
10か月前
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アリスになって遊ぶ夜

掌編小説 ◇◇◇  夜の十時に芙沙から呼び出される。急だったが、こういうのはこれまでにも何度かあった。  待ち合わせに指定されたドラッグストアに行ってみると、芙沙はコスメ売り場の通路にしゃがみ込んで、何かの試供品を試しているようだった。そばまで行って声をかける。彼女はケースやチューブを床に散らかしたまま立ち上がり、今から冒険の国へ行こうと言ってぼくの腕をつかんだ。切実な表情だった。  ドラッグストアを出て丘陵地帯にある団地の上り坂を進む。ぼくは芙沙に腕をつかまれたまま

8の字

短編小説 ◇◇◇  小学校時代に同級生だった腋田君は、よく蛇を殺していた。腋田君の家はす…

54

ブラッディ・ザネリ

短編小説 ◇◇◇  二十時に配達予定の宅配便を待っている間、ラジオから流れていたバラード…

52

皮のない葡萄

短編小説 ◇◇◇  黒のチェスターコートの下は裸なのだから、身支度に時間はかからない。襟…

51

あの夜シュウの声

短編小説 ◇◇◇  港湾地区から奥まった郊外に移転してきた馴染みの洋食屋で、その夜ナツは…

51

枕元の樹海

掌編小説(#2000字のホラー) ◇◇◇  交際相手から婚約を解消されて落ち込んでいた同僚を…

58

マリー・セレスト号のしつらえ

短編小説 ◇◇◇  妻が今日から三日間、里帰りで家を留守にする。  おれは仕事の都合もあ…

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エレベーターの孤独

短編小説 ◇◇◇  二つ歳上の土岐岡さんとは大学が同じで、今月から真穂は勤め先も同じになった。けれども、住んでいるマンションまで同じだとは思わなかった。  新潟の長岡にあるビジネスホテルで長期の研修を終え、三ヶ月ぶりに関東へ舞い戻った真穂は、辞令を受けて都内にあるホテルのクロークの仕事に着任した。会社は観光旅館やビジネスホテル、飲食店など、全国に手広く展開しているグループ企業なので、研修が遠隔地で行われることは珍しくなかった。本来の希望はブライダル部門だが、接客のスキル