アンパンマン映画にツボってしまって子供の隣で笑いを堪えるのに必死だった
正直、行く前は億劫だった。エン様(子どものあだ名、1歳10ヶ月)が1時間半座っていられるとも思わなかったし、大きい画面と音で刺激が強すぎるだろうし、スクリーンタイム長すぎになってしまうし、親としては全然乗り気じゃなかった。アンパンマンのキャラクターに詳しいわけでもなく、何より「大丈夫かな、大丈夫かな」と子どものことを気遣いながら私が1時間半過ごすのがしんどい。公園でも行きたい。
半分大人の事情でアンパンマンの映画を見に行くことになった。エン様には前日から「アンパンマンの映画観に行こうか。大きいテレビでアンパンマン見るよ」と伝えていたからか、全然ぐずることなく、おとなしく最初から最後まで見ていた。
そのうち「あ、これエン様ほっといてもいけるわ」となり、私もリラックスして映画を見ていた。途中でツボってしまう場面もあり、思いがけず大人にも楽しい経験になった。
ということで「アンパンマン バイキンマンと絵本のルルン」レポです。ネタバレだらけなのでご了承ください。
16:00開演。それまでパンフレットを買ったり探検したりしていた。オンタイムでシアターに入る。タンバリンのおもちゃをもらえたがサイズ小さすぎわろた。チャイルドシートをもらう。エン様を座らせ、お茶とお菓子を用意する。周りには他の子がいるが、3歳〜年長さんくらいが多く、1歳は少なかったと思う。左隣は年長さんくらいの大きい男の子。男の子はなかなかの体格で、ポップコーンパクパク食べてた。右隣は3歳くらいの女の子。前売券を買うと付いてくるポシェットをしていた。
子ども向け映画でも、最初の10分はきっちり広告だった。ここがなければいいのに。それか本編終了後にしてほしい。電灯が完全には消えず、薄明るいなか上映される。
幕が開く。最初はどういうシチュエーションかよくわからないが、アンパンマンの体操があり子どもたちも少し緊張が解けたと思う。「魂の歌」というソウルフルな歌があってさすがアンパンマン、感心する。
絵本が出てくる。絵本の中では、バイキンマンが愛と勇気の戦士ということになっていた。絵本にバイキンマンが吸い込まれる。ルルン登場。上戸彩さんの声。すいとるゾウに全部吸い取られる。バイキンマン、まじ無能wwどこが愛と勇気の戦士だよ。
ルルンがこの世界の説明をする。木は枯れ木に、妖精は全部コゾウに変えられてしまった。バイキンマン、ここで一旗挙げればアンパンマンに代わってバイキンマンが一番偉いということになる、と考え、ウッドダダンダンを作る。
このウッドダダンダン製造工程の描写がめっちゃ細かくて大人はウケたwwウケたというより良い教材をありがとうございます。鉄があるとわかり、鋳型を作って鋳造する。木の切り方も適当に切るのではなく、専門的な線の引き方を再現し、規格に沿って切っていく。やすりもしっかりかける。他にも詳しいことはわからんが、木材加工や鋳鉄の工程をバイキンマンが丁寧にやっていく。ウッドダダンダン製造工程にそんな尺取る?! というくらい丁寧。
ルルンがバイキンマンを手伝おうとするが、ルルンまじ無能wwバイキンマンに「おまえも手伝え」と言われても「えーやだー無理ー」とか言ってるし、いよいよ手伝う段になってもバイキンマンにケガさせたり、部材ひっくり返したり、邪魔ばっかりしてる。
なんとかウッドダダンダンが完成し、バイキンマンとルルンは同志となっている。ウッドダダンダンに乗り込みすいとるゾウと戦う場面になってもルルンは「無理ー」と抵抗する。バイキンマンが鼓舞する。「怖くてもやるんだよ! 挑戦しなきゃ始まらないんだよ!」的なセリフ。
ウッドダダンダンは、すいとるゾウの牙を折ることには成功するも、あえなく完敗。困ったバイキンマンはルルンにアンパンマンを呼んでこいと吹っ飛ばす。バイキンマン結局アンパンマン頼るんかいw
アンパンマン、ルルンに顔をあげる。他の仲間も集結し、状況を理解し、アンパンマンとルルンが絵本の世界へ。その間にバイキンマンはすいとるゾウに取り込まれてしまった。アンパンマンが助けようとするも、すいとるゾウビームに当たってしまい、コゾウにされてしまう。パオパオ! パオパオ! パオパオしか言えなくなっちゃった!ww かわいいww ここでツボってしまい私笑い堪えるのに必死。しかし右隣の女の子はアンパンマンがコゾウになっちゃって怖かったのかうぇーんと泣き出す。左隣の男の子は声出して笑ってる。エン様は真顔でスクリーン見てる。小さなカオス空間爆誕。
その後、カレーパンマンや食パンマン、メロンパンナちゃん、クリームパンダちゃん、ジャムおじさん、バタこさんも到着するも、皆パオパオ! パオパオ! パオパオ〜! 引き続き女の子うぇーんうぇーん、男の子ポップコーン食べながら爆笑、私笑い堪えるの必死、エン様真顔w
最終的にルルン覚醒し、すいとるゾウ退治。パオパオにツボりすぎてその後の話の流れあまり覚えてない。
エン様は左隣の男の子のようにお菓子を食べながら、たまに「おともだち、パパ」と隣の子たちに興味を示したり、「アンパンマン」と言ってみたり、座り直したりしながらも、1時間おとなしく見ていた。
帰宅後、パンフレットを見ながら「パオーン」「すーとーぞー」「パオパオ」「ゆゆん」などと言っていた。何度も何度もパンフレットを見ている。「アンパンマンぇーが、もっかい(み)たい」と何度も言われる。楽しかった模様。
私はルルンのダメ人間さが印象に残った。やる前から「えーやだー無理ー」は大人の世界ではあり得ない。仕事ではもちろん許されないし、友人や家族でもウザがられる態度。しかも失敗していらんことばっかりする。
でもこれは子どもの姿なのだ、と途中で気づいた。今は宇宙語を話しているエン様も、成長につれて知恵がつき、面倒なことは誰かにやってもらって、自分は楽しようとする。渋々やっても失敗する。さらにやる気をなくす。エン様にはきっとそういう時期が来るし、大人はいつまでも「やりたくないならいいよ、やってあげるよ」と言うのではなく、どこかで「怖くてもやるんだよ!」と子どもに声をかけないといけない日がくる。そういうことを、この映画は親向けのメッセージとして入れてくれたのかなと思う。親のアナロジーはバイキンマン。w
半分義務感で観に行ったアンパンマンの映画で気づくことがいろいろあった。というわけで、来年も行くかも?
≪終わり≫
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