短歌(「今買えば当たるんじゃない?」編)
「今買えば当たるんじゃない?」「そうかも」と真に受けて三千円溶かす
今はまだ幸せじゃない「今買えば当たるんじゃない?」は慰めの語彙
「今(宝くじを)買えば当たるんじゃない?」という言葉は、珍しいトラブルに巻き込まれたり、偶然不幸が続いたりした人に対する、慰めの定番フレーズです。
というか、この慰めのために宝くじは存在するんじゃないか? と思うこともあります。
偶然不幸が続いた人にかける言葉って結構難しくて、根拠が無いなりに
「そういうこともある」とか「なんとかなる」とか言いがちですけど、それだと「お前に何が分かる」と相手のイライラを増幅させてしまうことも多いですよね。
言う側も、言われる側にとってもリスキーです。
しかしここで「今買えば当たるんじゃない?」くんの登場です。
このフレーズの優秀なところは、宝くじという第三者を強制的に引き合いに出しているところです。
「そういうこともある」的な慰めの言葉だと、受け手のイライラは「お前に何が分かる」と、言葉をかけた人に全部跳ね返る形になりますが、
「今買えば当たるんじゃない?」だと、それに対してイライラしても、返事は「そんなわけないだろ」です。
つまり、攻撃性が「言葉をかけた人」ではなく「宝くじ」に向かうのです。
あと、宝くじって、「当たらないもの」であると同時に「もしかしたら当たるかもしれないもの」ですよね。
「禍福は糾える縄の如し」という言葉があるように、「今買えば当たるんじゃない?」という言い回しには、「幸福を呼び込めるかもしれないほどに、あなたの不幸は大きいとお察しします」という意味も込められているように思います。
なので「今買えば当たるんじゃない?」って言葉は、不幸の格も相手の苦労も下げることなく、かつ、根拠なく気軽に「きっといいことがあるよ」と相手を慰めることができる良い言い回しなんだな~と思いました……という日記でした。
ちなみにこう思ったのは私が今年病気にかかりまくったり仕事がえらいことになったりして、色んな方に「今買えば当たるんじゃない?」と言われまくったたからなのですが、言われれば言われるほどに「そうかも……」という気がしてきます。(チョロすぎ)
というわけで、チョロさ迸るままに私は年末ジャンボ宝くじを買いました。まあ宝くじは寄付だから善行だし、今年はソシャゲに課金ほとんどしなかったし、このくらいの無駄遣いはね?
とか言って高を括ってたら、FGOの期間限定イベント「激走!川中島24時 ぐだぐだ超五稜郭 殺しのサインはM51」が始まってえらいことになりました。馬鹿野郎!! なんで散財したんだ!!(掌返し)
慌ててFGOに復帰しガチャを引きます。
無事、目当ての武田信玄公と永倉新八さんの召喚に成功し、
その瞬間「今買えば当たるんじゃない?」をここで使い果たした……と確信します。
残念ながらもう今年の年末ジャンボ宝くじが当たることはないでしょう。
でもまあ良いのです、目当てのサーヴァントを喚べる方が、10億当たるより素晴らしいことに違いないのです。
えっ一回死んでいる黒髪短髪で胡散臭い糸目のサーヴァント・伊藤甲子太郎は実装しないんですか!?
ば……馬鹿野郎……!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
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