江戸時代版ていねいな暮らし?『養生訓』

体調が悪いのだと気づくまでに時間がかかる。8時すぎにノソノソ起きる。心地よい曇り空にこれは散歩日和だと喜びながらも、パソコン開いてなぜか寝落ち。お腹が空いてハッと起きて、魚肉ソーセージで簡易お好み焼きを作る。まあまあうまい。春キャベツはやさしい。食べるラー油を出来心でかける。うまい。油とニンニクはいつだって人間の味方だ。むにゃむにゃして本を読もうとしてイスに座ってまたも寝て。洗濯しなきゃと思って起き上がってボタンを押したらまた床でごろん。ははぁ、この眠気は睡眠不足とかじゃなくてたんに体調悪いやつだなと気づいたのが夜の8時。さっさと寝よう。
ということで、今日はとくに、いつもだけどネタもなし。
そういえば『養生訓』って何が書いてあるんだろう。

「耳・目・口・体の欲を耐え忍び」「食後は数百歩を静かに歩き」…?ほう。ステイホーム時代には耳の痛いやつかしら。

ネット上で読めるものを読んでみる。(参考:https://shikinobi.com/youjoukun)

食事は食べ過ぎず、適度な運動を、薄味にしなさい、呼吸はゆっくりと、んんん、わかっています先生とでも言いたくなる内容ばかりかと思いきや。

ひとり家に居て、閑(しずか)に日を送り、古書をよみ、古人の詩歌を吟じ、香をたき、古法帖を玩び、山水をのぞみ、月花をめで、草木を愛し、四時の好景を玩び、酒を微酔にのみ、園菜を煮るも、皆これ心を楽ましめ、気を養ふ助なり。
貧賎の人もこの楽つねに得やすし。
もしよくこの楽をしれらば、富貴にして楽をしらざる人にまさるべし。

ほお!意外や意外。「ていねいな暮らし」系の指南じゃないか。江戸時代の松浦弥太郎かしら。

しかもそれは「元気を養う」ためになのよ、という根拠の提示に納得してしまった。

人、毎日昼夜の間、元気を養ふことと元気をそこなふ事との、二の多少をくらべ見るべし。
衆人は一日の内、気を養ふことは常に少なく、気をそこなふことは常に多し。
養生の道は元気を養ふことのみにて、元気をそこなふことなかるべし。

もし養ふことは少なく、そこなふ事多く、日々つもりて久しければ、元気へりて病生じ、死にいたる。
この故に衆人は病多くして短命なり。
かぎりある元気をもちて、かぎりなき慾をほしいままにするは、あやうし。

かぎりある元気をもちて、かぎりなき欲をほしいままにするは、あやうし!

へへー、おもしろい。「気」が充実していると元気で、気が損なわれると病気になるという考え方か。そうかそうか。シンプルでいい。

内容的にいえば、ストレスは避けましょう、みたいなことになるのかもしれないけど、そんな味気ないものではないね。自然の摂理にあったことをしましょう、道に外れないようにしましょう、みたいな謙虚さがあっていいね。

へー、ふつうにおもしろそうだ。

研究者の先生はこんなふうに言ってる。

「養生訓には考え方、心を整理することが人生で最も大事なことであると何度も書かれています。それは、自分と他者の身体や精神に、深く心を配ること。つまり『思』であり、それは『心』の働きに関わっていると。養生のためには飲食の欲、性欲、睡眠の欲を抑制しなければなりませんが、それには心のコントロールが必要不可欠だからです」
https://www.axa.co.jp/100-year-life/health/20181029/

ほー。健康本?バナナ食べればすぐ健康、みたいなやつ?とかばかにしてすみません。そうかー、生き方本なんですね。


うめざわ
*生命保険のサイトで紹介される本なのね…なるほど…


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