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【能登半島地震を乗り越えた女性防災士が語る】台湾と石川県の深いつながりを築いた八田技師。奥能登と花蓮の共通点も振り返る

台湾は、石川県と深いつながりがあります。今回、特に台湾と石川県との関係、奥能登との共通点を紹介します。

花蓮と奥能登の地理的な共通点

花蓮市は台湾の東海岸に位置し、台北から直線距離で約120キロ、鉄道で約200キロ。金沢ー奥能登間とよく似た距離です。所要時間も、車だと約2~3時間という点も似通ってます。

花蓮も奥能登も、主要都市から少し離れた緑豊かでのどかな風景が広がっており、自然の美しさに恵まれています。台北、台中、台南、高雄などの主要都市がある台湾の西側が「表」とすると、3千メートル級の山脈で隔てられた花蓮市のある東側は「裏」にあたります。日本海側もその昔「裏日本」と呼ばれていて、脆弱な交通網が寸断されると孤立しやすい点も、奥能登と似ている感じがしました。

歴史的なつながり

台湾と石川県は、八田與一技師を通じて特別な関係が築かれています。金沢市出身の八田技師は戦前、台湾での農業水利事業に尽力した人物です。

台湾で不毛の大地と呼ばれていた嘉南(かなん)平原に、当時東洋一の規模の「烏山頭(うさんとう)ダム」と、総延長16,000kmにおよぶ水路を完成させ、嘉南平原を台湾一の穀倉地帯に変えました。

台湾では、このダムと水路をあわせて「嘉南大圳(かなんたいしゅう)」と呼んでおり、八田技師は「嘉南大圳の父」として、現在でも台湾で多くの人々に慕われ続けています。

現代のつながり

石川県と台湾との関係は、現代においても続いています。小松空港から台湾への直行便が運航されていることは、両地域間の人的、文化的交流を容易にしており、ビジネスだけでなく観光や学術交流の面でも大きな役割を果たしています。

倒れかかったビルをニュースで見るたび、輪島の光景と重なって見えるのは、私だけでしょうか。

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