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【能登半島地震を乗り越えた女性防災士が語る】救出後も危険は続く!クラッシュ症候群について知っておくべきこと

能登半島地震でも多くの方々が、倒壊した建物の下敷きになってお亡くなりになりました。運よく救出されたとしても、突然容態が悪化し、命を落としてしまうケースもあります。「クラッシュ症候群」と呼ばれる現象で、長時間にわたり体の一部が圧迫された結果生じる、深刻な医学的状態です。

クラッシュ症候群の原因と症状
クラッシュ症候群は、圧迫された筋肉組織が損傷を受けることで引き起こされます。圧迫しているものを取り除くと、損傷した筋肉から大量の毒素が放出され、全身をめぐり心臓が止まってしまうことがあります。

正しい対処方法

救助隊と救急隊を呼ぶ:
救助隊と救急隊の専門家が迅速に対応することが重要です。素人が無理に救出を試みると、被災者にさらなるダメージを与える恐れがあります。心を鬼にして救助を待つことが大切です。
大量の水を飲ませる:
救助が間に合う場合、被災者には1リットル以上の水を飲ませることが推奨されます。これにより血中の毒素濃度を下げることができます。
血流の管理:
救助に時間がかかる場合、はさまれた部位より心臓に近い腕や足の付け根を幅3cm以上の布で縛ります。これにより毒素の流出を一時的に制御できます。布を縛った時間をメモし、30分ごとに4~5分間布を緩めて血流を確保します。
適切な医療施設への搬送:
救出後は、被災者を直ちに血液透析が可能な災害拠点病院へ搬送することが必要です。特に8時間以上重たいものに挟まれていた場合、救急隊到着を待つことが不可欠です。

クラッシュ症候群は、地震だけでなく、他の自然災害時にも発生する可能性があります。重大なリスクを理解し、適切な対応をとることが、被災者の生存率を高めるためには必要です。災害時の正しい行動が、一命を救うことにつながります。

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