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帝王切開レポ~キリ子と私の出会い~

出産して2カ月が経とうとしている。


産後すぐはホルモンジェットコースターの波(なんかキンキキッズの歌みたい)にすっかりのまれてて、でも残したい記憶もたくさんあって早くnote書きたいと思いながら育児に全力吸い取られる毎日。忘れる前に今回の出産レポを少しずつ残していきたい。


前回の外回転術から、最後まで逆子のままで帝王切開での出産となった。

予定帝王切開で前日に入院、翌日に手術という段取り。
その入院日の前日が最後の検診で麻酔科の先生との打ち合わせやPCR検査をしたりと1日病院だった。
自宅に戻り、後は入院するだけとなり、疲れていたこともありその日は早めに寝ることに。

日付が変わった夜中、なんだかお腹が痛くなり目が覚めた。
まーさーかーねー。気のせいやろと思い、またベッドへ。
でも眠れない。なんかお腹に鈍痛がある。

え?まさかね?

陣痛アプリを急いでダウンロードして間隔を計ってみる。。。
10分切ってたり、20分あいたり。
一旦、現実逃避してみて寝てみようとするけど、寝れないし、これは、とりあえず病院に連絡した方がいいかなと迷う。

実は、この数日前に破水したと思って夜中に病院に駆け込んだけど違いました事件を起こしたばかりだったので、これで今回も陣痛じゃありませんってなったら、もう私はこの病院に恥ずかしくて来れんと思って、この期に及んでなかなか電話できずにいたのだ。

そうこうしている間に陣痛のタイマーもしっかり10分きってきて、そんなん言うてる場合か!と自分にツッコミ、旦那さんを起こして事情を話すと

「いぃぃぃぃぃ!そんなん言うてる場合かー!早よ電話!」と寝起きからの雄たけび。
どんどん陣痛は進んできて、もう動けなくなってきた。2階で寝ている息子に行ってくるよと言いたいけど、上に上がることもできなくて、泣く泣く家を出発。
車の振動で更に進む陣痛。
そうそう陣痛ってこんなんやった、と陣痛の間欠時に深呼吸をしながら思う。途中、旦那さんがまさかの道を間違えたりして。彼もプチパニックだったのかもしれない。

病院に着くと、、体温計測やらなんやらですぐには入らせてもらえず。前日にPCR検査してたからこの程度ですんだけど、もし、してなかったらと思うとゾッとする。
看護師さんが車いすでお迎えにきてくれ、ダッシュでエレベーターに乗せられる。診察室に入り、内診台へ。
「子宮口3センチひらいてますねー。はい、今から手術しましょう。」
やっぱりかー。今からか。わかってたけど急やね。
それから、看護師、助産師さん達はバタバタと準備し始めた。

「トイレで尿を取ってください。」と助産師さんに言われトイレへ。済ませた後ベッドに横になっていたら、トイレから水を流す音がして、私は流し忘れたと思い
「すいません!私流してなかったですかね?」と言うと
「は?流してますけど」とクールすぎる返事が。
陣痛で苦しみながら、手術に緊張しながら横になってた私だけど、その「は?」に一気に緊張してしまった。

は?って言われた。クールすぎやん。確認しただけなのにー。ひーん。怖やー。

それから、もうその助産師さんの存在にびびりまくって、痛みの中でも返事は大きくはっきりした。(もちろん、他の方は優しかったよ)

モニターつけたり、点滴とったり、皆さんバタバタされてる中、私の心の中はこうだった。
ねえ、みんな、私陣痛の痛みが進んできてるよ。あのね、痛いのよ。誰か腰をさすっておくれ。大丈夫よって言っておくれ。手を握っておくれ。
私の想いは誰にも届かない。。。でも、みんな緊急手術のために動いてくれてるんだ、と自分を励ます。

気づくと、またあの助産師さんと二人きりに。(これから何回か登場するのであだ名つけようっと。キリっとした態度なのでキリ子さんにしよう)
私「あのう、今夜担当される先生ってお腹切るの上手ですか?」
キリ子「え?(え”と言ってたかも)...............(かなり時間が空いて)経験は多いと思いますけど。」
私「そうですか.......」

また、やっちまったーーーー!でもね、この質問は私にとって大事なのよ。だってYouTubeで某助産師さんの帝王切開手術に研修医さんがいたって言ってたからさ、こちとら初めての大手術で上手に切ってほしいやん?だから確認しただけやん。もう私完全にキリ子に嫌われた。

そんなやりとりの後、いよいよ手術室に向かうことに。
手術の前後は家族の誰かが病院で待機しないといけなかった。私の無事を確認するためだろう。手術室に向かう途中、旦那さんに行ってくると泣きながら言った。

手術室前でまた、涙が出てきて、それを見たキリ子が「手術怖いですよね。」と言うと、「いえ、大きかったお腹とお別れするのが寂しくて。」と言うと
あ、そう、と言わんばかりの顔のキリ子。
マジで私この人と気が合わんなあ。

手術室の前につくと、その日のスタメン大集合。
助産師キリ子、麻酔科の先生、看護師さん2名、産婦人科の先生2名。
私の名前と手術名を読み上げ、点呼みたいな掛け声をかけてたので、私も心の中で自分の名前を読み上げた。

さあ、いよいよ手術よ!



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