青の群れ

心地よい景色と音を探す旅をしています。

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記事一覧

さようならの雫 こんにちはの雫

私は、「これだ!」と思うことを、コツコツと計画的に続けることが得意です。 スムーズに進むことは、そのまま何年も。 そうでないことも、数年がかりでやり遂げます。 昔…

青の群れ
1時間前
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雨がくれた勇気

気まぐれにやってくる「予想外の出来事」が、中途半端に回復した体にこたえる2024年の上半期は、あっという間に過ぎ去ってしまいました。 自然の脅威に圧倒されながら…

青の群れ
5日前
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大切なものを慈しむ未来

3年ぶりに会うお友だちは、私の住む地域より、ずっと南の方に住んでいます。 もとは関西に住んでいたので、その頃を思えば、新幹線でほんの数時間の距離となった今。 会…

青の群れ
3か月前
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山盛りの「好きなこと」

厳しい残暑がもっと続くのかと思っていたら、秋はいつものようにやってきました。 日の出とともに開放していた窓は、この頃は風が冷たくて、小学生が学校に行く時間帯によ…

青の群れ
9か月前
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いつかの願いが叶う日

その日私は、妹と一緒にマルシェに行く予定にしていました。 春に崩した体調も徐々に安定し、私は静養のために家をしばらく離れていました。 自然の中で英気を養う日々。…

青の群れ
9か月前
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Cold Moon

空が暗くなる頃に誕生した私が、この世界で初めて見たお月様は満月だったそうです。 生まれた数時間後、空に輝いていた12月の満月。 それを「Cold Moon」と呼ぶことを知っ…

青の群れ
10か月前
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窓辺の夏 遠くの蝉の声

今日は七夕です。 私が住む九州の某所は、この数年のうちに水害の心配を毎年のようにする必要が出てきました。 地元の夏祭りなどを調べると、もとは大水害の復興を願って…

青の群れ
1年前
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トタン屋根の上の鳥

気がつけば夏至は通り過ぎて、もう7月。 春の黄砂で持病の気管支喘息が悪化して、渡ると危ない川がわりと近くに見えるという危機的状況に陥っていました。 ひと月半もほぼ…

青の群れ
1年前
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さようならの雫 こんにちはの雫

私は、「これだ!」と思うことを、コツコツと計画的に続けることが得意です。 スムーズに進むことは、そのまま何年も。 そうでないことも、数年がかりでやり遂げます。 昔から私を知っている人たちは、私のことを「忍耐力のかたまり」とたとえます。 それが生まれ持った性質なのか、平穏とはいえない毎日で培われた能力なのか、今となっては自分でも分かりません。 一筋縄ではいかない困難な出来事が多い日々でした。 だから「忍耐力があるなら、それはそれで悪くない・・・・・・」と思うことが多かった

雨がくれた勇気

気まぐれにやってくる「予想外の出来事」が、中途半端に回復した体にこたえる2024年の上半期は、あっという間に過ぎ去ってしまいました。 自然の脅威に圧倒されながら過ごした2023年は、思ったほど健康体を取り戻すことができなかったので、迎える新しい一年に、実は期待をしていました。 長期的な療養生活は、これでもかと言うほど筋力を奪っていきました。 大好きだった散歩さえ楽しむ体力がないのです。 春に唯一とれた自由時間を使って、新幹線で日帰りの旅に出たあと、何度目なのかわからない

大切なものを慈しむ未来

3年ぶりに会うお友だちは、私の住む地域より、ずっと南の方に住んでいます。 もとは関西に住んでいたので、その頃を思えば、新幹線でほんの数時間の距離となった今。 会える可能性はぐっと高くなったはずですが、お互いの時間になかなか折り合いがつきません。 そして気づけば、3年の歳月が流れていました。 便りのないのは良い便り。 身近にいる人たちがよく口にしていました。 私が育った環境は人の出入りが激しく、身の回りには常に大勢の他人がいました。 厳格な実家と、酒造業を営む母の実家に共

山盛りの「好きなこと」

厳しい残暑がもっと続くのかと思っていたら、秋はいつものようにやってきました。 日の出とともに開放していた窓は、この頃は風が冷たくて、小学生が学校に行く時間帯にようやく開けます。 朝晩はめっきり冷え込むようになりました。 体を冷やさないように、お日様が高い位置にいる時間帯をねらってお散歩に行きます。 うっかり家事に夢中になり、タイミングを逃すことも多いです。 だけど、ほんの短時間でも外を歩くと気持ちがすっきりします。 ペラペラの体をモスグリーン色のリネンコートで包み、好きな

いつかの願いが叶う日

その日私は、妹と一緒にマルシェに行く予定にしていました。 春に崩した体調も徐々に安定し、私は静養のために家をしばらく離れていました。 自然の中で英気を養う日々。 夏の終わりの美しい空や少しずつ冷たくなっていく空気から元気をもらって暮らしていました。 近くに昔からの湯治場があります。 家にいて静養ができているかと問われれば、決してできていませんでした。 気がかりなあれやこれやを片づけていると、結局休まりません。 体は回復できても、心の安まる時がありませんでした。 山での

Cold Moon

空が暗くなる頃に誕生した私が、この世界で初めて見たお月様は満月だったそうです。 生まれた数時間後、空に輝いていた12月の満月。 それを「Cold Moon」と呼ぶことを知ったのは、かなり大人になってからでした。 自分が生まれた時期だからなのか、それともなにか他に理由があるのか、はっきりと分からないけれど昔から一番好きな季節は冬でした。 地形ゆえに九州とは思えないほど冬の寒さが厳しく、「東京にいた頃とさほど変わらないのでは・・・・・・」と思える頻度で氷点下の日々が続いたりし

窓辺の夏 遠くの蝉の声

今日は七夕です。 私が住む九州の某所は、この数年のうちに水害の心配を毎年のようにする必要が出てきました。 地元の夏祭りなどを調べると、もとは大水害の復興を願って始まったそうです。 今年は数年ぶりに開催されるそうです。 水源の豊かな土地であることは恵みであり、自然の脅威と隣り合わせで暮らすことでもあるのだと毎年考えさせられます。 喘息をこじらせ、体調が安定しなかった初夏を過ぎ、季節は夏に入りました。 梅雨に入ってもほとんど雨が降らず、どんより曇りの日が続くわけでもなく、空に

トタン屋根の上の鳥

気がつけば夏至は通り過ぎて、もう7月。 春の黄砂で持病の気管支喘息が悪化して、渡ると危ない川がわりと近くに見えるという危機的状況に陥っていました。 ひと月半もほぼ寝たきり状態で過ごしたせいで、筋力とともに体力もすっかり低下。 太陽の光を浴びることは吸血鬼ばりに苦手になりました。 お散歩大好き人間、かつ自然からパワーを拝借して暮らしに彩りを与える種族であるらしい私の心は当然折れました。 庭の木々や花たちの芽吹きはなんだか例年と違う感じがしていて、今年はちょっと気をつけない