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ポリグロット千本ノック

さあ、語ろうじゃないか、うまやどのポリグロット流儀「ギラヘサシュル ウポポル ハトペヒコ モチタバグタ」

ここではポリグロッターとして20か国語あまりを取得した方法論について実証的に述べる。また、実証してはいないが、こうやればよかった的な方法論についても仮想現実として述べる。

1)日本語・英語

日本語母語話者で、英語が教育課程で課されていると、大学卒業の22~24歳くらいまでは英語に注力する(実はしなくてもよいがするという建前になっているので英語ぐらいはマスターしたことにする)。最近は大学で習得する学校英語では心もとないから、皆、そとにでて友達や知人を海外に作ってスキルを上げる。その場合、バイリンガルの一歩手前まで達すれば効果はあった、ということにして、TOEFLでは850点くらい。理科系文科系とわず、大学・大学院の論文課題を英語でこなすことが苦ではなくなるだろう。

その間に、通常の大学ではキョウヨウ課程というものによって、第二外国語の選択が必須となる。たとえば、仏独伊西露中亜語といったもので、2年間は必要となっているが、到達できるレベルはCEFRのA1もしくはA2くらい。文法購読中心の古典的な第二外国語であれば、言語の文法アウトラインがつかめ、A1程度の語彙力ができれば及第レベル。

外国語学が専門ではない、人社・理系の学部学生ではA2以上の習得をするには、個別語学のスクーリングをするか、タンデム個人教授などでおぎなうことが必要になる。人社・理系の大学院に属して、なおかつ、個別語学の習得に血道をあげることもできなくはないが、いまどきの教育監視体制をかんがみるとかなりキツイ。

2)フランス語、ドイツ語

ちなみに、著者(ウマヤド)は、理系大学院を終えた時点で、フランス語のCEFRーA1・A2/B1・B2(つまりDELF)レベルの認証を済ませ、同時にドイツ語CEFRーA1・A2・B1の認証をした。理系大学院とはいえ、閑古鳥のなく研究室であったのと指導教官の目を盗んで時間を活用できたことが要因として大きい。

つまり、ポリグロットとしてのスタートはこの仏語・独語の5年間に始まっていたといえる。このような方法はいまの世の中ではなかなかできないだろうし、スタンダードな方法を歩むためにも、多言語話者ポリグロットとして、全部でどれだけの言語をいつごろに習得し、どの程度のレベルまでに到達すればよいのか、について述べる。

〇現代のインターネット学習環境では、ポリグロット標準は10か国語、各言語の到達レベルはA2もしくはB1程度

ポリグロットとして活動できる年代、年齢には制限はないが、年を取るとともにモチベーションが低下するのは否めないので、旺盛なポリグロット学習意欲が持続している40歳代までを目安に10か国語を習得する。

10か国ぐらいをかじってみると、言語の習得のコツ、比較文法上の急所や利点が見えやすくなる。どの言語を選択するか、ということについても、言語習得上の方法論があるように思われる。いちばんアプローチしやすいのは、大学・学校で必須となっている第二外国語にすべて手を出してみる、というもので、ウマヤドのようにフランス語からはじめると、その次のラテン系スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、ルーマニア語などは比較的習得が容易である。そして、ドイツ語初級を終わっていれば、オランダ語やスウェーデン語なども可能であるが、のちのちの言語の広がりを考えるとロシア語がおすすめである。ロシア語はドイツ語と似た格変化が特徴で、動詞の時勢変化もドイツ語に似て比較的容易なので、文法構造上似た言語を習得する効率が大きい。その後のスラブ系語族に進む場合もロシア語を起点として展開するメリットが大きい。

〇シニア社会も含めたポリグロット層はさらに広がりを見せ、定年およびその後の世代に20か国語を習得しているポリグロッターが標準となる。しかも、インターネットの早期利用によってこの到達年代基準はさらにさがりつづけ、50代までに20か国語ポリグロッターであることが可能になる。

3)イタリア語、スペイン語、ロシア語

フランス語とドイツ語を早期に習得していると、おなじロマンス語系のスペイン語、イタリア語は語彙、発音、文法などの点から習得はよういであり、この二つの言語をまとめて1年くらいで学習し、CEFRーA1・2レベルに達することが可能である。ウマヤドの場合は、実際には講座コースにカネをかけられずに安価な方法だけを捜し歩いたので、じっさいにはA1・A2レベルはスペイン語に1年、イタリア語に1年かかった。

問題はロシア語で、とくに日本のようなロシア嫌いの文化傾向があると、ロシア語講座に通うのにもなんとなく後ろめたいものを感じたりする。ウマヤドの場合は、海外での居住経験があるので、その期間にルソフォビアを払しょくし、初級文法CEFRーA1・A2レベルの受講を1年かけておこない、その後は、都内のロシア語話者をつかまえてタンデム方式で会話・文法・語彙の理解をふかめた。

それでも、学校初級文法をまともに完了していないという決定的な欠陥がその後の数年間は尾を引いたのと、継続してロシア語学習をできないという外的要因があったため、CEFRーA1・A2そしてB1レベルに達するのに5年はかかった。それのみならず、B1からの進展が遅々としてすすまず、B2からC1・2に進展するときの問題を多く抱えている。

中国語、アラビア語の有用性

いうまでもなく、中国語、アラビア語は世界通用言語としての習得利得がおおきいので、かならず通るべき門ではあるが、問題はいつ頃この言語に着手するかというタイミングと、利用ゾーン(通信通話者)を身近にかくほできるかどうか、という問題があり、これをクリアできる環境を自ら求めていくことが必要となる。対面(個人・グループ)にしても、ネットにしても素早く、適宜にこの問題を解決すべきであり、着想や希望としては長い時間をかけて頭の中に描いているのだが、容易に実現できないまま無駄に時間が経つ、といったことを避けるべきである。

現代では、日本においてすら中国語・アラビア語の対面講座・ネット講座は無数に見つかる。たとえば、東京外大・大阪外大といった大学のエクステンションでは50言語くらいの選択が可能となっているので、このエクステンション講座からは始めるのがよい。

5)古典語(古ギリシア語、ラテン語、ヘブライ語、サンスクリット語)

これらの自然言語にくわえて、言語習得上の価値が大きくかなり稀な体験ともなる古典語(古典ギリシア語、ラテン語、ヘブライ語、サンスクリット語)などのどれかにチャレンジすると10か国語くらいになる。総じて、40代から50代までには10か国語のポリグロッターになれる。

4)中国語、アラビア語(ウマヤドの場合)


〇文字体系(キリル文字、ヘブライ文字、アラビア文字、ヒンディー文字)の問題

〇膠着語族(ウラル・アルタイ語)という問題


6)ハンガリー語、トルコ語、ペルシア語、ヒンディー語、ハングル語



古典ギリシア語

ラテン語

ヘブライ語

サンスクリット語

シュメール語、ルーン語

●ハトペヒコ
ハンガリー語、トルコ語、ペルシア語、ヒンディー語、コリア語


●ウポポル
ウクライナ語、ポーランド語、ポルトガル語、ルーマニア語


●モチタバグタ
モンゴル語、チベット語、タタール語、バスク語、グルジア語、タミール語


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