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誰の人生でも避けられないステージの変化を理解する② 〜神話の法則〜

(①からの続きです。)


「神話の法則」。


別な呼び名として、「ヒーローズジャーニー」または「ヒロインズジャーニー」と呼ばれることがあります。これは神話学者であったジョセフ・キャンベルが、世界中の神話、昔話、逸話などを収集して分析し、そこには大きな共通する流れや要素があるようだと気づきます。それが「神話の法則」と呼ばれるものです。


主人公は、日常の平和な生活を送っていますが、突如として問題が勃発します。

それは外敵が攻めてきたり、大切な家族の病気や死などネガティブな出来事の象徴されるように、主人公の平安の日常を崩すものです。


そこから主人公はこれまでの生活に別れを告げて、問題を解決するために旅立ちます。それは主人公が望んで旅立つ時もあれば、旅立ちたくないのに有無を言わさず強制的に旅出される時もあります。


今までの自分の安全領域をでて、未知の世界へ旅立った主人公は境界を超えます。そこにはこれまでの自分の世界では出会うことのなかった存在と出会います。


旅の連れは、これからの道のりを楽しくもさせるし、イライラもさせるし、時には助けてもくれます。少なくとも、一人よりは誰かがいるだけで、心が落ち着いたりもするものです。新たな仲間の存在は、自分が何者であるかを気づかせてくれるとても大切な存在です。


本当の自分の人生を知るために冒険に出た主人公は、そこで自分の実力のなさ、無知、世の中の大きさ、本当の問題、深い闇などを知ります。これまでの自分の過ごした時間や付き合っていた人々との時間とのあまりもの差に、怒り、悲しみ、絶望します。


冒険の旅には、行く手を阻む敵もいます。逃げたい気持ちがあってもその場所はなく、立ち向かいます。しかし、問題にチャレンジしてもうまくいかないこともあり、諦めたくなる。それでも前に進み続けていると、目標を達成して、主人公は宝を手にします。


そして、主人公は冒険で得た宝を、自分の居場所へと持ち帰ります。その宝は、大切な人を治す薬であったり、もう誰から支配されることのない平和な世界であったり、あるいは内面の変化、自分にはないと思っていた勇気、自信、愛といった目に見えない価値かもしれません。主人公は帰還を果たします。


(③に続きます。)

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