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グルメロス

○○ロスとかあるじゃないですか。

あまりにも美味しい食事をして、それに何かしらの限定要素があり
また食べる機会が恐らくない場合に自分はグルメロスになります。

まずならないんですが、この秋はまさか二回もなってしまうとは…
そして二回目になったお店が素晴らしいので自己満足が大半ですがnoteに残しておきたいなと。

お店の名前は「Hotel's」
代々木上原にあるミシュラン星獲得店の「sio」のグループ店舗。
sioについて語り出すと、それはそれで長くなるので今回は割愛。

行こう行こうとは思ってたけども、土日しか基本的に動けないのと、
やはり土日は予約が埋まりがちなイメージがあり(1.2回予約を取ろうとしたタイミング的に)
なかなか行くと決心できずに居たところ、sioにて白トリュフのパスタを食べ…
やっと理想の白トリュフパスタに出会えた!

sioの白トリュフパスタ


と舞い上がりつつ、ちょうど白トリュフパスタの提供が来店日までと伺い
理想に出会えて、また食べたいのに来年まで待つのか…
とロスしかけてた所、Hotel'sに入荷したとのTwitterを発見…
しかも白トリュフのカルボナーラなるスペシャリテがあると…あれより白トリュフのパスタがあるの?
白トリュフを完璧に活かしたであろう、あの形が理想なのでは?
と思いつつ、予約可能日を見たらsioに行った一週間後がまさかの予約可能
これは行け、そして食えという運命だなと予約してました。

以降は自分の感想やら感覚で書いてるのと、ペアリングの事を書き忘れたのと
何より、味の感想って人の好みだとも思ってるので
その辺りはそうじゃねーよみたいなのがあってもご容赦ください。

お店はとっても綺麗で、あー服装の場違い感がやべーと思いつつ入店(良かった…サンダルじゃなく靴で)
ちなみにsioもミシュラン星獲得店なのに、カジュアルで許されるのが嬉しい。

あまりにも前置きが長いのでコース内容からもう書いてく。

毛蟹の茶碗蒸し

むっちゃ熱々の1皿目
蟹の味がとんでもなく濃い
蟹餡掛け茶碗蒸しみたいなのはそれこそよくあるし食べるけど
他のお店で似たようなの食べたことあるけど比較にならんわ
ってsioでも感じるあの感覚の1皿。

というのもsioで初めてのコースを食べた時に
「既存のオーソドックスな料理の再構築なのに新しい美味しさ」
「定番の組み合わせとかで想像できる物なのに、想像の遥か先へ行く完成度の高さと美味しさ」
がとんでもなくて、どれだけ試作とかを繰り返せばこのレベルに到達するのだろうと
感じるお皿が複数あって、すんげぇお店だなと感じてファンになった。(サービスもとんでもないけど)

1皿目からこれですよ…期待しかない。


牡蠣とサワークリーム レモンのグラニテ

熱々からキンキンに冷えた2皿目
牡蠣の底にレモンのグラニテがあるので
ちゃんとグラニテごと救って、更にグラニテからしたに触れるよう食べるのが恐らく正しい食べ方。
そうやって食べるとグラニテのレモンから牡蠣~牡蠣とサワークリーム
って味わえて、さっぱりレモンから後味はスッキリしつつも濃厚な牡蠣とサワークリームが楽しめる。


馬肉と甘エビのタルタル

3皿目は一見ありがちな馬肉のタルタル
こちらも混ぜずに各種の層が楽しめるようにスプーンで掬って食べる。

サラダ仕立ての層から甘エビの甘味、馬肉と雲丹の旨味…
最後にキクイモ(だったはず)のチップで香ばしさと食感の変化が楽しめる。

sioでも思ったけど、食感って大事だよ!って食べると伝わるやつ。


熟成じゃがいもとサザエの肝のラビオリ

見た目からは全く味の想像ができずな4皿目
熟成じゃがいもだからとんでもなく甘いのかなとは予想してたけども
熟成じゃがいもの甘さが最初にガツンときて、そっから各種合わさった旨味を感じつつ
最後に肝のほろ苦さが〆にくる感じ。
こちらも食感の楽しみがありつつも、全部一緒に食べてて
何で時間差でほろ苦さが最後にくるのかはわからず…
少し考えてモヤモヤしてたけども、むちゃくちゃ美味しかったからそれで満足。


鰆のロースト 根セロリのヴァンブランソース

実はメニューを見てからとても期待していた5皿目
理由は、とてもオーソドックスな料理と組み合わせだったから
この手の皿はsioであれば間違いなく化けてきて期待値を大幅に更新してくるので
勝手に期待値を上げに上げてたけど…

やっぱり超えてくれました!

というかね、モン・サン・ミッシェルのムール貝はズルよ
日本のムール貝だけ食べてムール貝って微妙だなとか普通だなって思ってる人は
モン・サン・ミッシェルのムール貝を食べてくれ。

ムール貝がなくても期待値を超えてる完成度の高さにこのムール貝を合わせてくれちゃって
そりゃーもう満足だし3倍くらい食べたくなってた。


薪火焼きステーキ


メインの6皿目
いけだ牛のヒレステーキ
待つ間、薪の香りっていいなーと思ってたけども
薪火焼きって炭火焼きより赤身に合うのでは?と新発見。

切れ味抜群のナイフもあり、一瞬で切れる…
絶対に美味しいでしょって切っててわかるやつ
食べると溶ける系ではなく、適度に食べ応えのある歯応えで噛んでると味が濃いやつ

いつもは大体ステーキは塩なんだけども、梅がとんでもなかった。
ステーキに梅なの?本当に?とか思いつつ、3つの味を楽しんで
ステーキ残り半分は全部梅味で食べてしまった…
付け合わせの蓮根も美味しかった…蓮根大好きなのもある。


お口直し

口直しに多くを語る事はしないけど…
5倍くらいにしてサラダで貰えませんか?
と思った事だけは書いておく。

神戸牛のスライダー

8皿目、コースの〆です。
クラフトコーラとの相性抜群。
それなりにグルメバーガー店も好きなので行ってますが
この後、目的のパスタを食べた後に、本当の〆のアラカルトを何にするか悩んだ時
ミートソースともう一度スライダーにするかでむっちゃ悩みました。
またこれは食べる機会があるからミートソースにしたけども、
ちょっとシンプルに美味しすぎてビビった。


白トリュフのカルボナーラ

そしてこれを食べに来たんだ!ってスペシャリテ
あの白トリュフのパスタを超えれるの?本当に?
1口目でイーブン、2口目でカルボナーラの勝利でした…
白トリュフのパスタがチーズとかに頼って白トリュフの存在を打ち消してる既存のパスタから
最低限の脇役で白トリュフを引き立てつつ美味しいパスタ。
この白トリュフのカルボナーラはちゃんとカルボナーラしてる感じなのに
全然重くなくてスタイリッシュ…後味の軽さがまた後を引く
白トリュフの邪魔をせず、白トリュフを引き立てつつも
白トリュフだけではないカルボナーラ感が相乗効果を生んでるみたいな…
素人感想しか出ないけど、とりあえずむっちゃ旨いから食えとだけ。


コクミート

名前の通りなアラカルト
ミートソース大好きな自分はスライダー追加と本当に悩んだけどもこちら

定番で何の変哲もないミートソースに見えるけど
名前の通りコクがハンパない!何よりこれがミートソース!って味の最上限
自分がミートソースに求めるのは甘味があって美味しい事なんだけども
このミートソースは見事に甘味がしっかりしてるのに美味しい。
よくこだわりのミートソースみたいなの食べるけども甘さが控えめで
それボロネーゼじゃね?とか挽き肉のトマトソースパスタじゃね?
みたいなのばかりだけど、ここは本当に理想のミートソースでした。万歳。







アラカルトからプリン追加してのデザートからお茶菓子で〆。
どれもちゃんとしたデザートで美味しかった。
あえて書くなら、アイス後3つくらい食べたかった。

総じてsio、Hotel'sのコース、共通で感じるのは一品が一品料理として成立しつつコースにもなっている。
コースだから通して食べて満足もするけど、一皿一品で満足させる力がある。
そして温度や食感の大切さも教えてくれる。
熱々だから美味しい、キンキンに冷えてるから美味しい。
いろいろな種類の食感が美味しい…凄い。

と3000字も書いてて自分でも引いてますが、料理は散々書いたけどもサービスも素晴らしく
sioでも思うけどサービスが良いと食事体験の満足感が
料理と足し算じゃなくて掛け算で上乗せされる感覚。

こんな感じで満たされて朝起きたらやる気にも満ち溢れてたのですが
帰宅したらグルメロスになっていたとさ。





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